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ジュンチャン


比較日韓論「新・スカートの風」  呉善花 


 新スカートの風、著者は呉善花(オ ソンファ)、韓国済州島生まれ、大東文化大学(英語学)卒業後、東京外国語大学大学院修士課程修了(北米地域研究)、その後日韓ビジネスの現場で、ビジネス通訳や翻訳を仕事とする。

  代表的な著作は「スカートの風シリーズ」(正、続、新が刊行されている)、「日本人を冒険する」、「ワサビと唐辛子」、「攘夷の韓国、開国の日本」などがある。

 韓国へは「冬ソナ」等の韓国大衆文化から入って行ったので、僕にはどうしても韓国の歴史的な背景や文化的な背景に対する知識が不足で、韓国に対する理解が日頃から十分でないと感じていた。


 そんなおり、ICさんのクラブ「korean music 楽しみましょう」で『BW』さんの名前や作品を知り、ふんふん面白そうと興味を惹かれて、その後彼女のホムビーに入り浸り、好き勝手にコメントしたりしていた。

 その「BW」さんの読書日記で、呉善花の著書数冊が紹介されていた。

 韓国についての全様とまではいかなくても、まあ、少しは韓国について自信を持って、他人に文化や歴史を話せる程度にはなりたいと、ずっと考えていた。

 その内買って読むことにしようと思っていたが、先月の地震騒ぎの折りに、今頃読むのに丁度いいかなと「クロネコヤマトの宅急便」で購入した1冊である。

 期待に違わず、この本は僕の知りたいことについて十分応えてくれる、内容の濃い本であった。

 簡単に言えば、この本は日韓比較文化論であり、僕らが良く目にする日本人側から見た比較文化論ではなく、韓国人の学者さんから見た比較文化論であり、だからなお面白かった。 

  比較文化論というと、日本人の論客がユダヤ人と日本人を比較した山本七平の「日本人とユダヤ人」、欧米人が欧米人と日本人を比較したルースベネディクトの名著「菊と刀」、日本人が欧米人と日本人を比較した岡倉天心の「茶の本」などがすぐ思い浮かぶ。

  呉善花(オ ソンファ)は韓国人と日本人という東アジアの隣国として非常に似通っている両国の、微妙に違うところを、僕のような読者には面白く書いている。

 中庸を一番とする日本、(あいまいな日本の私、大江健三郎の世界かな。)
 優劣上下をつけたがる韓国(なんでも一番が好きな国民性、知ってた?)


 韓国人は美人が多い。(日本の美人は謙虚、目立たないように振舞うのだ。韓国人は美人であればあるほど目立ちたがり、積極的になる。だから美人が多く感ずるのだ。
 でも、実際のところ、国土の4割の人口を有するソウルは両班(韓国の貴族のこと)が集めた美人の末裔が多く、美人都市とのこと。目指せ、ソウルと思った。司馬遼太郎も高麗の女は美人だと陳舜臣や金達寿との対談で語っていた。)

 日本人の食事と韓国人の食事の違い、これはすごいぜ。

 韓国人(小さい頃からキムチで食欲を湧かせているというか、強烈な味でないと駄目なので、薄味の日本の食事だと食欲不振になるという。旅行者は日本食だと、韓国へ帰りたくなるのだ。キムチがなきゃいられないそうです。ほんとだよ。)
 簡単に言えば、韓国はとうがらし文化です。
 

 日本人(薄味の上品なものを最上のものとします。一流料亭を思い浮かべてください。これは、わび、さびの文化の影響とも筆者は言っている。
)
 日本はわさび文化だね。
 

 食事に見られることがすべてに当てはまる。韓国は万事、キムチっぽく辛く熱い積極的な国だそうです。
 簡単に言えば、体育会系性格だそうです。
 日本人は消極的で控えめに見えるのだ、韓ドラを見てればそんな感じがしますよね。


  新スカートの風、なかなか良かったよ、「BW」ありがとうね。




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