Nicotto Town



南の魔女クレア129


イドエル達はクレアが居ない間に村の殆どの家とクレアの借地人達の家の総ても村にガスを通すのに賛成をしている事。
村人はクレアがジルドの裁判所はジルドの役所の言いなりだから首都のトウニの裁判所に持って行くのが良いと言う所まで話し合いがついている事。
だが何度も裁判の為にトウニに行き来するのは大変だがクレアなら龍にのって直ぐ行けるのでクレアに頼もうとなって頼んだがクレアが断ってから村人達や借地人達と上手く行ってないと言いました。

クレアがジルドの市場に行ってぬいぐるみをコックにして買い物を済ませて帰って来ると状況が更に変わったらしくジルドから来た役人達が昨日よりも更に落ち込んでぐったりしていた。
何があったのかとマキバルに聞くと村長から呼び出しが来て村の女将軍団来て昨日の青年軍団よりかなり厳しくジルドの役人達に直ぐにガス管を引かないと新聞社に悲惨な村の現状をリークすると詰め寄ったらしい。

クレアは私は何も村の女達に言ってないと言うとマキバルがデザートを作る為に魔女の木の家に行った帰りにパテシェのぬいぐるみと其の手伝いのメイドのぬいぐるみにどんな話し合いが行われたのかを聞いたらしくぬいぐるみたちは正直にクレアがそんなにガス管を引いて欲しいなら自分達で新聞社に村がガス管を引いてない為に苦労している嘘の話を言えば良いと言っていたと詳しく其の嘘の内容まで話したらしい。

其れならもっと悲惨な作り話を新聞社にリークするとジルドの役人達を脅したようだ。

クレアは其の話を聞き流石パン屋の女将を中心に此の村の女達は誰に話を聞いたら良いかを解って居ると大笑いをした。

此の村で隠し事等出来ないはずで直ぐに村中に知れ渡るし更に以前の事件以来村の女達が強くなって彼女らを敵に回したら此の村では南の魔女のクレアでもお手上げと居間のソファに座り込んでジルドの役人達の様に天井を仰いでため息をついた。

其れでもクレアは「私も女の端くれ、いったん此の古めかしい辛気臭いだけの馬鹿でかい建物に何時までも住む気は無い。受けて立とうじゃないの。クレアも何か対抗する手をかんがえる」と言うと今の中をぶつぶつと言いながらうろうろと歩き回っては髪をかきむしったりとし始めました。

マキバルが「クレア、実は僕たちも君がいない間に色々と考えたんだ。」とクレアの立ち止まらせると言い始めました。クレアのムッとした顔を困った顔で見ながら「みんなが此れが一番良いと思う方法をみんなで知恵を出し合って考えたんだよ。クレア、落ち着いて聞いて欲しい」と話し始めました。

マキバルが言うにはクレアが作りたい館とゲストルームとか其の僕が知っているのでは無く現代風のゲストルームを教えて僕たちにも教えて欲しいんだ。其の蛇口をひねるとお湯がでるバスルームを僕は見てみたいし、其れにガスオープンも使ってみたいとパティシエのぬいぐるみも言うしコックのぬいぐるみもそう思うと思う。確かに此処ではぬいぐるみや妖精たちが手伝ってくれるけど村の人達には其れが無いんだよ。村の女達の苦労を考えてあげる事も大事だよ。クレアが反対した為に何時までも村にガスが通らないと知って村の人達はとても悲しい気持ちになったと思う。村の人達と仲良くやらないと彼らが居るからクレア農場がやって行けるんだよ。」と言いました。

クレアの顔がだんだん悲しい顔に変わって鼻が赤くなると目から涙がすっとこぼれて来ました。「クレアの館はどうなるの?クレアの事は誰も考えてくれないのよ。何時も何時もクレアはみんなの為に頑張らされてクレアの事は誰も考えてくれない。みんな勝手にすればいいでしょ!其れに新聞社の事を勝手に話したのはどのぬいぐるみよ。燃やしてやるから名乗り出なさい!」と言うとマキバルが今まで出した事のない大きな声で「クレア!何て酷い事を言うんだ。すぐにぬいぐるみに謝りなさい!」と怒鳴りつけました。マキバルが顔を真っ赤にしてこんなに怒ったのは初めてでした。クレアは居間を飛び出してクレアの仕事部屋に行くと魔女の城に通じるドアから魔女の城に閉じこもってしまいました。

クレアは天井が高い広い資材置き場にしていて其の後に床を綺麗にしてベランダを付けた部屋にぽつんと居ました。一人でいると色々な『魔の気』が妖しい魔女の城のクレアの魔気に吸い寄せられる様に城の周りに集まって来ました。

赤く染まった「魔気」の妖気の中で普段は其れが心地よいのに今はいっそうクレアが特別で一人の存在なのだと言う事を感じさせました。

望んで自分から魔女になったんじゃないのに望んで魔女の生活をしてるんじゃないのにクレアの「魔女の部分を利用だけする」のに誰もクレアを受け入れてはくれない。

何時も自分は一人だと感じているのにマキバルまで私を裏切った。
クレアは150年以上も一人だったマキバルを私は受け入れたのに・・・・と思うと悔し涙が止まりませんでした。

其の頃イドエル達は一旦ジルドに戻りジルドの役場が税金を今まで徴収しなかった理由を調べました。

ジルド地区役場の言い分はクレアが修道院を買うまでは修道院はクロエラルド国の物で農場もクロエラルドの教会の物でクロエラルドと国交断絶している為に税の徴収は出来なかった事。

村と言っても其の一体の4分の3は修道院の土地で後は長い事収入申告を村はしてこなかったが過去の古い調査では税を取る基準にある農家は無かった事。

クレアが修道院を購入してから何故か30数件の家の収入申告書を村とクレア農場と其の小作人農家の収支申告書が提出されたが其の収入が普通より明らかに多いのに不信を持ったが例の事件以来怖がって誰も調査に行けなかった事と更に同時に出されたガスを引く事の要望書も出されていたがあの村までガス管を引くには膨大な金額がかかるので無視していたと言う事でした。

イドエルと一緒に村来たジルドの役人が例の新聞へのリークと裁判の話をすると流石に長期の裁判の挙句にガス管を引く事になった前例があるのでガスを引く事をしぶしぶ承知しました。

唯条件としてこれまでの税金を全額一括で払う事と警邏隊を国から常駐させて欲しいと誰も調査にもガス管工事にも行く人が居ないとのジルド地区長の要望をイドエルは検討する事を約束して村に帰って来て村長に其の事を伝えました。

其れにしてもクレア農場の広さも収入の多さにも驚きですがクレア農場の小作人農家と言っても平均の小作人の借地の3倍はゆうにあり其の収益も4.5倍はありそうです。

村人の収益も貧困な家も確かにありますがクレア農場に働いている家は其れなりに暮らせる金額があります。

一体どうなっているのかとイドエルもジルドの役人も首をかしげました。

村長と村人は過去の新聞記事で似た様な事があり10年分の税金が一括払いで3年になったのを知っていたので今度はクレアに頼らずに自分達の事は自分立ちでやろうと覚悟を決めてジルド地区役場に行くと新聞社へのリークをちらつかせながら交渉をして一括で払うなら3年分と言う確約書を取り付けました。

其の頃魔女の城でクレアはマキバルに投げつけて白猫が其れをキャッチしてクレアに持たせた枕だけで床に寝てましたがお腹がすいて目が覚めてぼんやりと辺りを見渡して「お腹がすいた・・・。」とつぶやきました。









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