Nicotto Town



南の魔女クレア122


「はぁあ~、どういう事よ!」とクレアの凄みのある言葉と最大限のにらみつける顔に相変わらずのポーカーフェイスで「当然だろう。君は一国の戦争の結果に重大な影響を与える力を持っているんだよ。其れが此のシドリアル国の敵国に使われたら大変な事になるだろう。」と言いました。クレアは解りやすい程顔に怒りを出して「私がそんな事をすると思っているの!心外だわ。私は此の国も愛しているし、同じ様に魔女の木の家が在って昔の魔女が関わった国は本能と伝統に従って愛しているわ。其れは不思議な「魔女の血」の力でそうなっているんだとフクロウ人間が言っていたわ。」とフクロウ人間が最初の頃に「魔女の血」と「魔女が影響する不思議な関係」について行っていた事をクレアも当時はまともに聞いてなかったので訳が解らないのだけどと言いながら言いました。
其れでもダルニは「『魔女の血と本能』に関しては解らないが人の心は環境によって変わるからね。」と余りにもさらりと言うのでクレアはむかつきながらもあえて反論はしませんでした。

クレアの村で起きた事件であの村人達があれだけの隣国を巻き込んだ大きな悪行に関わってしまった事を考えると人はこんなにももろく弱く悪に染まる事を目の当たりに見てダルニ達が国を守る為に頑張っている行為を否定する気にはなれませんでした。

それにしてもダルニの話だとクレアが魔女になる前からと言うのはどういう事でしょう。クレアは其の事は聞きづてならないと納得できないクレアはダルニとも相談して正しい行動を取ったと思うけどと言いながら「どういう事かちゃんと納得いく説明をしないと『ヒキガエルにしてやる』」と脅しながら話す様に迫りました。

ダルニはクレアの「ヒキガエルにしてやる」と言う脅しに鼻で馬鹿にしたようにクスリと笑うと「事の発端はあの館に在った『大量の武器の入った武器庫』に在る。君が当時何かの思いであれを使って『誰か達』を動員して行動を起こしたらどうなると思う?」と言いました。クレアは「『誰か達』って『誰』よ。其れに何をすると言うの?」と言うとダルニは「君が判断した「正義と感じた事」で其れに共鳴した人達とあの大量の武器をつかってどこかに例えば隣の領地に君が判断した悪人が居ると思って襲撃をしたらどうなると思う?」とダルニは冷静な目で言いました。

クレアはあっさりと「悪人がやっつけられて居なくなる」と答えました。ダルニは少し馬鹿にした様にまた鼻で笑いながら「其れはあり得ると僕らは判断して君とあの武器庫と切り離す事にして早急に君を実家に帰す事に決めた。」と言った途端にクレアは怒りで顔を真っ赤にして「人の人生を勝手に決めないでよ!」と怒鳴りました。

「国の中で議会も無視して其の他の国民の意思も無視して自分だけの判断で其れが正義だと信じてあれだけの武器を使って行動を起こす事は「暴動と言う名の悪」なのだよ。何のための議会なのだ。それぞれが「自分の思い込んだ『正義』を振りかざしてあれだけの武器を動かして殺人を起こしたら此の国はどうなる?何の為の法なのだ。何のための刑務所なのだ。」と冷たい口調のダルニの強く低い声が店にひびきました。

クレアは少しだけ圧倒された事を感じて其の事にむかついたけど取り合えず話を逸らす事にしました。


「で、其れが何故貴方が離婚して義姉と結婚する事になるの?」と嫌味たっぷりに言いました。

此れが負けず嫌いのクレアが負けを認めた何時もの対応なのをダルニは知っているので其れ以上はクレアを追い詰める事はやめました。

ダルニの話だと2年の地方回りが終わるとダルニの様な幹部候補はトウニに戻って管理職に付くのが普通なのだけど其の「大量の武器が入った武器庫」の存在で其れが国家に反逆或いは「自分だけの正義」を盲信して行動する人達の手に渡らない様に見張らなくてはならなくなり、まずクレアを引き離すと其の武器を国に寄付するように説得にかかりましたが義母が何としても「先祖の誇り」盾にせずダルニが責任者となって持久戦で説得に当たる事になりトウニへ帰って管理職と言うのが無くなってまだあの寒く不便な田舎暮らしが続く事が決まり其れをきっかけに向うから離婚を申し出て来たとの事でした。

離婚話が進む過程で前妻に男が居る事や病気では無かった事が判明した為に多額の慰謝料と引き換えにこちら側から離婚を申し出た事と前妻の男遊びと偽の病気の事は隠されたとの事で離婚が成立したが問題はクレアが居なくなった後の義姉や義母の怯え方と落ち込みが誰の目から見ても酷く二人は神経質に怯えてやせ細って行った事で武器庫の見張りもかねてダルニが頻繁にあの館を訪ねている内にとっくに離婚していると話すと義姉が倒れる込むような感じで自分を頼って来たので受け止めたとダルニが言いました。

何だか出来過ぎてる話だとクレアは思ったので「あの広大な領地に目を付けたんじゃないの?」と意地悪を言いました。

暫くじっとダルニはクレアを見ていましたが観念したように「確かにあれだけの土地を原野のままにしておくのはもったいないとは思ったよ。特に館の近くの平地の部分がね。だから僕のお金であそこを農場にして農場を経営している」と言いました。

クレアが魔女になって最初に龍に乗ってこっそりと見に行ったら農場になっていたのはダルニがあの雪の中をボルアートと遊んだ広い場所を農場にしたのかと解りました。

クレアは「で、農場にしたと私に自慢したいから食事に誘ったわけじゃないでしょう?何か私に言いたいことが在ったのよね、義姉との結婚以外に」とダルニに冷たい視線を浴びせながら言いました。

ダルニは相変わらずのポーカーフェイスで「あの館の3階にあるボルアートと君の『愛の巣』なのだけど取っ払って良いかな?義母がクレアが帰ってきたら悲しむから其のままにしておくと聞かないんだけど」と言いました。
クレアはあの部屋を此の体の引き締まってないニタラニタラと笑うダルニに見られたと思うと屈辱で顔を真っ赤にして「全部捨てて構わないに決まっているでしょ!」と言うと立ち上がって帰ろうとしました。

ダルニは冷静にテーブルの上の冷めた食事は食べて行った方が良いのではと言うのでちょっと考えてお腹もすいているし食べないででて行った方が負けた様に見えると思い冷静に食べて冷静に出なければと言い聞かせて食べる事にしましたがガチャガチャと怒りがフォークとナイフにもろに出ていました。

修道院のクレアの仕事場に居ると魔女の城が持ち帰った白兎が寂しかった怖かったと言うと突然人型に変身しました。

そして此の姿だと一緒に外につれて行って貰えるのなら使途と使えますと言った。

人型になった白兎はとても可愛い姿でクレアは一目で気に入りました。

白兎はお菓子好きの魔女によって作られた直ぐにお菓子を食べたい時に直ぐ焼けば出来るお菓子の種を作る事が出来る壺を持って必要な時に呼び出される使途ですと言いました。

クレアは慌てて城から持ってきた沢山のぬいぐるみの中から見た目がどうもコックやパティシエの様な物を着せられたぬいぐるみを人化してパティシエだと言うぬいぐるみに言われた材料を用意してお菓子を作られました。

次から次と作られるおいしいお菓子を食べてクレアはダルニとあった不快な感情をひきづっていたのがいっぺんに吹っ飛びました。





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