春の風に
- カテゴリ:小説/詩
- 2022/05/01 19:09:48
夢なのかも、しれないけれど
君の声が聞こえてくる
夢なのかも、しれないけれど
僕は嬉しくって嬉しくって
溢れそうになる涙を堪えて
ありがとう、ありがとうって
覚えていて、くれたんだね
僕も、忘れずにいたよ
一緒に手を繋ぎ歩いた道
素敵なレストランに二人で行った事
君を送り終電で帰る僕を送り際に
終電の扉が閉まる瞬間に飛び乗って来た君
可愛くって、とっても大好きで
でも、時々、小悪魔のように
僕を困らせて
それでいて自分の夢を語る時
凛とした表情で
僕は、そんな女性に初めて出逢えて
夢中になっていったよ
君は、春の風のように
優しく、時に激しく
そして、僕の前から通り過ぎ
僕は、何か魔法にかけられたまま
時が過ぎて
あの出来事は夢だったんじゃないかと
色々あった事も全て良い想い出に変わり
遠い昔の出来事だと
そう思えるようになって
夢なのかも、しれないけれど
君の声が聞こえてくる
夢なのかも、しれないのに
僕は、嬉しくって嬉しくって
声を漏らし泣いてしまってる
こんな悪戯な春の風に吹かれながら
冷たい雨で涙を隠し
感情を見失い自然と涙が溢れ落ちて
それでも、嬉しくて嬉しくて
覚えていてくれたんだね
ありがとう ありがとう