ソロモン諸島は、南太平洋のメラネシアにある島嶼群であり、またその島々を国土とする国家です。

　ただし、地理的にはソロモン諸島に属するブーゲンビル島は、国家の領域的にはパプアニューギニアに属します。

　ソロモン諸島はオーストラリアの北東、パプアニューギニアの東に位置し、北にはナウル、東にはツバル、南東にはフィジー、南にはバヌアツがあります。

　イギリス連邦の一員にして英連邦王国の一国で、首都であるホニアラは、ガダルカナル島に位置しています。

　正式名称は、Solomon Islands（ソロモン・アイランズ）、 1568年にスペイン人探検家のアルバロ・デ・メンダーニャ・デ・ネイラがガダルカナル島で砂金を発見し、「ソロモンの宝」と名付けたことに由来します。

　歴史ですが、紀元前1000年までにはメラネシア系の住民が定住していて、旧石器時代にサフル大陸から人類が移住してきた南限となっているので、ここを境にこれよりもおおよそ北西にある島々をニアー・オセアニアと呼び、これよりもおおよそ南東にある島々をリモート・オセアニアと呼ぶようになったのです。

　その後、1000年間は動きが停滞しますが、1568年にスペイン人探検家のアルバロ・デ・メンダーニャ・デ・ネイラがヨーロッパ人として初めて渡来し、ガダルカナル島で砂金を発見し、これが捜し求めていた古代イスラエルのソロモン王の財宝だと考え「ソロモン諸島」と名付けたのです。

　1893年にイギリスの植民地となり、1900年にはドイツ領だったソロモン諸島の北部もイギリスが獲得し、同年にはコプラ産業も開始しました。

　第二次世界大戦中の1942年に日本軍に占領され、アメリカ軍とのソロモン諸島の戦いではガダルカナル島が日米の激戦地（ガダルカナル島の戦い）となりました。

　1976年に自治権を獲得し、2年後の1978年にイギリス連邦加盟国かつ英連邦王国として独立しました。

　1986年にはサイクロンに襲われて大被害を受けています。

　2000年6月、ガダルカナル島では、隣のマライタ島からの移住者が増加し、原住部族と移住部族間で土地の領有をめぐって武力による対立が継続し、市民社会の治安が脅かされましたが、この事態に対して自国の警察だけで対応できなくなった政府は、2003年7月太平洋諸島フォーラムに対し多国籍軍の派遣を要請しました。

　オーストラリアとニュージーランドの軍と警察約2200人が出動し、治安の回復が図られました。

　ソロモン諸島の現在の課題は、財政赤字、森林破壊およびマラリア対策です。

　ソロモン諸島の地理ですが、南西太平洋のニューギニア東方の100余の島々で構成している島嶼国家で、主な島々は首都ホニアラが位置するガダルカナル島などがあるニュージョージア諸島とサンタクルーズ諸島で、険しい火山島と熱帯雨林に覆われていて、最高峰はガダルカナル島のポポマナセウ山（2440m）です。

　またソロモン諸島は、1951年以降10年毎に0.15度ずつ気温が上昇していると言われています。

　経済ですが、ソロモン諸島は捕鯨擁護国で、自給自足的な経済と貨幣経済が併存しています。経済格差が大きく、木材とコプラ、パーム油に鰹と鮪が主要品目で、部族紛争勃発前までは日本が最大援助国でしたが、現在の最大援助国は豪州です。

　ガダルカナル島の武装勢力の対立が経済を直撃し、現在国家財政は破綻状態で後発開発途上国に指定されている国であり、またサツマイモの消費が世界一でもあります。

　ここからソロモン諸島観光の紹介です。

　まず、ガダルカナル島のアイアン・ボトム・サウンド(鉄底海峡)です。

　ガダルカナル島は、第二次世界大戦の舞台としても知られていて、アイアン・ボトム・サウンドには日米両軍の貨物船や戦艦や爆撃機や戦闘機が十何隻と沈んでいて、今ではダイビングの名所になっています。

　次に、テガノ湖(レンネル島）です。

　レンネル島は南太平洋でもっとも大きな汽水湖のテンガノ湖を中心に珊瑚でできた島で、その稀有な地形やレンネル島にしかいない貴重な動植物が生息していることなどから、ソロモン諸島で唯一の世界遺産に指定されています。

　緑に囲まれたテンガノ湖は恐竜でも棲んでいそうなワイルドな景観で、村人が漁に使うカヌーがいくつか浮かんでいます。

　最後に、ボネゲビーチです。

　ここは首都のホニアラから車で30分位のところにあるとても美しいビーチで、地元の人たちも泳ぎを楽しんでいます。

　また日本の鬼怒川丸という船が沈んでいることでも有名で、砂浜から30ｍ位先の海中には米軍の攻撃を受けて座礁した日本の輸送船「鬼怒川丸」の錆びた煙突が見えます。

 　次回もメラネシアの国々を個別に紹介しますので、引き続き気楽に遊びに来てください。( ^)o(^ )（ジュンチャン）