セルンちゃん(12歳)は悪の組織
- カテゴリ:日記
- 2022/03/05 22:33:39
みなさんこんばんは
聖水を浴びたいと日記に書いたら
運営にナイナイされた
みんなのお兄ちゃんことなまにくです
さて
理系の人間はみんな変態だ!
と書いたわけのわからないコラムの余談です
アニメのシュタインズゲートを見たときにですね
最初に思ったのが
「これ放送して大丈夫なの?
てかCERNの許可取ってるの?」
でした
観てた当事はスペルまできにしてなかったんですが
日本語発音で「セルン」と言っていたので
実在する組織「CERN」だと思ってたのですよ
しかしどうやらちゃんと架空の組織「SERN」と
微妙にスペルを変えて表記して別物扱いしてました
そりゃそうだよな
実在する組織CERNを
世界を牛耳る悪の組織扱いしたら
各方面から確実にBANされるわなwwww
というわけで
変態お兄ちゃんが知ってる知識だけで
シュタゲのモデルとなったCERNとLHCについて
ちょっと語ってみようと思います
以下に書く内容を知っていると
シュタゲがさらに楽しく視聴できると思います
先日の日記に書いたSSCのスペックですが
20TeV+20TeV=40TeVという出力で
20世紀末の加速器の中ではオバケみたいなスペック設定なんです
TeVとはテラ電子ボルトと読み
素粒子物理学で扱うエネルギーの単位です
そしてこのeVというエネルギーの単位は
質量の単位として広く使われています
世紀の大変態アルベルト・アイ●シュタインさんが言ってました
「質量とエネルギーは同じなんだっでば!ホントだってば!」と
有名なE=mc^2の公式ですね
この式の意味は
犬のウンコ1kgは質量全部をエネルギーに変えたら
9000000000000000ジュールのエネルギーになります
っていう式です
これは原爆1個よりもはるかに大きいエネルギーです
犬のウンコ1kgで首都圏を破壊できます
犬のウンコ、マジで怖いね
だからエネルギーの単位を質量の単位として使っています
eV(電子ボルト)の1000倍がkeV(キロ電子ボルト)
keVの1000倍がMeV(メガ電子ボルト)
さらに1000倍がGeV(ギガ電子ボルト)
でその上がTeVです
そんなに難しく構えなくても大丈夫です
この加速器ってやつは
一般的には水素の原子核である陽子を加速します
陽子の重さはだいたい1GeV弱です
これを加速器の中で電磁誘導で加速してやると
運動エネルギーが質量に加算されて
質量がどんどん増えていきます
でSSCではこの陽子の質量が元の20000倍の20TeVまで増えてしまいます
体重50kgのミスターオクレを同じようなスピードまで
加速してやると体重が20000倍になって1000tになります
1000tのミスターオクレは無敵です
ボブサップだって勝てないでしょう
オクレ兄さんパナイっす!
ただこの時のスピードってほぼ光速です
光速の99.99…%とかもうアホみたいな速さです
で、20Tevの陽子と20Tevの陽子が正面衝突して
40Tevのエネルギーの塊ができます
そこから別の粒子が出てくるのをハァハァしながら観測します
理論上は40Tev以下の質量を持った新しい粒子が出てくる
という期待値での実験です
もうパンツ脱いでハァハァするしかないシチュですよ
ただこれは先述のとおり中止になってしまった計画なので
これに代わる世界最大の粒子加速器が
みなさんおまちかねCERNが所有するLHCという施設です
シュタゲのSERNのモデルになったCERNですが
【ヨーロパ原子核研究共同機関】の略です
本拠地がスイスのジュネーブにあり
そこにLHCという加速器があります
一周が27kmの円型加速器で
その出力は13Tevです
これが稼動したのは2000年代に入ってからで
わりと最近稼動したと結構話題になりました
で、ここからが大事な話なのですが
一部のアンチがですね
「LHCがマイクロブラックホールを生成する危険性がある!」
と反対していたんですよ
しかも科学的知識のある人間が一緒になって反対してたんですね
要するに13TeVのエネルギー塊がブラックホール(以下BHと略)になって
地球を飲み込んでしまうかもしれないから実験を止めろ!
というのが反対派の主張でした
もうね、バカかとアホかと
シュタゲはそこらへんの話も本編に取り込んでて
セルンがBHの生成に成功して
BHを使ってタイムマシンの開発に成功ちゃった
そんでそのタイムマシンを使って世界を牛耳ったという未来がある
という設定なのです
まあ、SFだからできる設定ですね
シュタゲの作者はいわずもがな理系の変態です
当時話題になったLHCの騒動をネタにして
SFを緻密に組み立てるんだから
その手腕には脱帽しかない
しかも伏線の組み立ても凄いんだよ
で、実際のとこLHCでBHはホントに出来るの?
って話なんですが
結論からいうと「無理」です
この騒動があったときにですね
数十Tev程度の質量でBHができるか
興味本位から計算してみたんですが
数年前すぎて
計算値はもうおぼえてないけど
BHの大きさを決める有名な公式
r=2GM/c^2
こいつを使ってみたら
半径がプランク長を割ってしまう
つまり「物理学的にありえない」って結果が出たんです
で、さらに言うとね
もうひとつ根拠があって
地球には沢山の「宇宙線」という恒星からの粒子線が
降り注いでいます
この宇宙線、粒子のエネルギーはTevって単位のさらに上なんですよ
LHCの13TeVがハナクソにみえるくらい
高エネルギーの粒子線です
それが大気にバンバン衝突してるのに
大気圏でBHが生成された事例なんてないんですよ
ましてや地球が飲み込まれたなんて事例もないし
もちろんそんなことがあったら俺達生きてないんだけどさ
まあ、これが現実なんですよ
実際のところ俺なんかよりもはるかに学があり
知識もある学者が躍起になって
「BHが地球を飲み込むんじゃキエエエエエエエーーーーー!」
とCERNに威嚇してたのが
オマエそれ本気で言ってるのか?
といまだに理解できないでるんです
で
LHCの稼動から色々と成果をあげた
セルンちゃん(12歳)は言いました
「ねえおにいちゃん、うんとね、セルンね、もっとね、おっきなね、かそくきがほしいの」
夢と潰えたSSCをさらに越えるスペックで
セルンが加速器作ると発表しちゃいました
一周が100km
出力が100Tevとかいうオバケ加速器です
予算は3兆円
はっきり覚えてないけど2050年稼動が目標だったかな
そんとき俺70歳近くだよ
そんな未来の科学の発展を見届けられるだろうか俺
でも見たいなぁ
まあとにかくね
シュタゲはセルンがLHC稼動させて
BH騒ぎがあったという時代背景をもとに
ストーリーの基本骨格を組み上げているという
理系の人間がハァハァしちゃう内容のアニメなんですよ
主人公が自分のばら撒いた伏線を
躍起になって回収していくハラハラドキドキのストーリーも
よく練られてて面白いし
一粒で二度美味しい!みたいな感じです
小説で言ったら作者名忘れたけど
「神様のパズル」って作品も
これに似た理系の面白小説だった
なんか映画化したらしいけど
俺は小説しか読んでない
まあ、そんな理系がハァハァしちゃう作品の紹介でした
それじゃおやすみ~ノシ
大切にとってあります。
(というか、深読みできないw)
私はラボメンになれない…orz
ってわたしそんなレベルでごめんなさいです(m´・ω・`)m ゴメン…
私は文系なので・・・
うん!わからん!!!
うん●がスゴイってのはわかったwww
問題は、知識を何に使うか、です
みんな好きでやってるならいいんだけどさ
ウイキも読んだけどよくわからなかった。。(;^_^A
おにいちゃんのSF小説はこういった知識が元になってるんですね。
神様のパズルもあらすじ読んでみました。宇宙を創るなんて、面白そうですよね。
文章書かれるので文系の方かと思っていました。
今日のお話は難しくて全然分からなかったです☆
わー、やっぱり物理全然わかんないけど、シュタインズ・ゲートは面白そうって思いました。
えなじーいこーるえむしーじじょう、理解しようと頑張った中学時代が懐かしいな~(ーー)