Nicotto Town



南の魔女クレア116


アルガーは最初はクレアが何を言いたいのか理解できなかった様です。
クレアは自分が本当に此の国の人の事を考えれて居れば最初からもっと積極的にかかわるべきだった。

居心地の良いバルコニーを出て港町に行った時に事の重大さを感じて此の国をとても気に入っていたし愛していたから私は私の出来る事は何でもしなければと思っけど。
其れまで動かなかった女である事でおかれた立場に甘えていた自分が居たのでそんな私の責任もあるからアルガーはそんなに思いつめないでとクレアは優しくアルガーを見て言いました。

アルガーはクレアに優しい言葉をかけられて言葉に詰まって居るとアルガーの妹が「クレアさんの気持ちはとても良く解ります。私も同じだから」と言いました。
そして「好きな男の人の前で魔力のテストをするときに彼より上手に出来ては行けないような気がして業と失敗するときがある」と言いました。

アルガーは彼の妹の方を見て「そいつはだれだよ!」と言いましたがアルガーの妹は其の言葉を無視して「例えば兄より私の方が出来るのに未だに出来ないふりをしているとか」と言いました。

アルガーは怒ってそんなはずは無いとクレアを慰める為に出鱈目を言うなとアルガーの妹を怒鳴りました。

アルガーの妹はしらっとアルガーを見ると広い校庭に彼を誘うと手から火を放って見せました。

其れはクレアが河原でやって其の一体の草木を一瞬で燃やし更に岸壁を焦下跡がずっと遠くまで続くのとは遥かに規模が違いましたがなかなかのものでした。

アルガーが負けじと何とか手から火を放ちましたが少なくとも15mの長さが違いました。

アルガーが顔色を変えて見るからに落ち込みました。

そしてアルガーの妹が自分も船に乗り込んで此の国の為に敵をやっつけに行きたかったと言いました。
アルガーはそんな危険な事を女性にさせられる訳が無いじゃないかと言うと「女は・・・」と何か言おうとしましたがクレアとアルガーの妹の冷たい視線を感じて黙ってしまいました。

アルガーを気の毒に思いましたがそんな二人と別れてクレアは魔女の森の城に帰って来ました。

そして本格的に此の城の修復を進める為に今度は資材置き場にしていた広い部屋は今後も修復の為の資材置き場にするので一番最後にする事にして其の下の部屋に降りて行きました。

何と其処は本がびっしりある不思議な部屋でした。既に魔法で其の部屋自体が室温や湿度も本を補完する為に出来ていて空調もできているのか更にどういう仕組みなのかは解らないのですが誇り一つないと言う状態に見えたのです。

クレアは更に其の魔法の強さに引き寄せられたのか本が宙に浮いてます。
クレアは其の内の何冊かを手に取ってみてみました。

古語で書いてある為か其の本はどれも字が読めません。何百年前の本なのでしょうか?革張り表紙で手書きで書かれたと思われる本で製本技術が出来ているが印刷技術が出来る前の本の様です。

別の部屋に持って行くと本が壊れるかもしれないので試しに1冊持って上の部屋に戻って来ました。
どうやら本に異常は見られませんでした。

其の本を持って木の家に戻ってフクロウ人間を念じて呼びました。
訳を話して其の本の中身を読みたいと言うとフクロウ人間の時代の前の時代の字だと言うのです。
何と古古語だと言うのですが、フクロウ人間は其の古古語を古語に訳する魔法のペンがあると言うのです。

其のペンを使って別の紙に訳した古語にすれば其れはフクロウ人間は読めると言うのです。

クレアは大量に紙を買ってきて其の魔法の美しい翻訳ペンを使って古古語を古語に訳させました。

でも呆れる程其のペンの動きが遅いのです。1日2ページで反日作業すると其の美しい魔法のペンは動かなくなってしまいまいます。

仕方なしにクレアはフクロウ人間がいる時は彼に読んで貰って幾ら呼んでも彼が来ない時は古語辞典で調べながら1日2ページ位のペースで出来る紙に書かれた古代の本を読みました。

其の内容は「魔女に関しての逸話」と言う訳になるでしょうか、幾つかの魔女の話がどうやら其の持ってきた本には書いてあるようです。

どうやら其の時代の魔女は月の力によって魔法を使うとされて居た様で一つは夜になると月の明りに照らされて箒に乗って空を飛んでいる魔女の目撃情報と魔女は光に引かれるので魔女が出た夜は宝石が無くなる事が多く魔女が持って行ったと思われたと書かれていました。

クレアの感想は唯の泥棒じゃなかったの?マントをかぶっているなら男か女か解らないでしょうと言って不満げな顔をしました。

もう一つは「可哀そうな魔女の話」と言う中に入っている美しい王子様に恋をした魔女が夜な夜な魔法を使って王子様の寝ている姿を見に言っていました。
ある日夜中に目を覚ました王子様が驚いて家来を呼んで魔女を捕まえさせて牢屋に入れました。
魔女は悲しんで泣いて水になって溶けてしまいました。と言う話が乗ってました。

クレアはまた多分おしっこを漏らしたんだわ。其れで着替える為に牢屋から出された時に棒で牢番を殴って逃げたのよ。
牢番は責任を取らされるので水になって溶けたと言ったのよと言いました。

こうやって一つ一つケチをつけるのでフクロウ人間は幾ら呼んでも来なくなってしまったのでクレアは仕方なく古語辞典を引きながら其れでも2ページずつ訳される本を読み解いていきました。

其れでも何となく魔女は恋をしてみたり嫉妬してカエルにしてしまったり或いは我儘なお姫様や王子様をいさめたりしています。

欲出て来るのが美しい王子様や少年をさらって魔女の城に閉じ込めてしまうと言うのが出て来ました。

クレアはなるほど魔力をこういう使い方も出来るんだと思いました。

クレアが古い魔女に関しての本を読んでいるのを聞きつけたドラゴンがやってきてクレアにお前も城を持って国を支配すると美しい男をはべらかして優雅に着飾ってやりたい放題が出来るぞと言いました。

クレアは少し考えて其の為にはまず城の設計から始めな変えればならないわ。あの魔女の森の城の修復にも大変な思いをしたのに大きな城の設計など考えただけでぞっとするわ。
そんな苦労してまで男をかれの本心を隠しているのをわかってまで傍に置いて何が良いのか理解できないのでいやと其の提案を断りました。

ドラゴンは夢の無い奴じゃと言うとまたどこかに飛んで行ってしまいました。

クレアはふと考えました。時を戻せる魔法が在ったとしてボルアートと暮らしていた時に戻してクレアが頑張ってボルアートを説得してもしクレアの知恵とクレアのお父様の知人たちの力と権力を駆使してあの領民たちからあの時税金を徴収する事が出来たとしてあの家が持ち直したらどうなっていただろうかと思いました。
ボルアートはクレアの提案を受け入れてあの周りの雑木林を手入れして農場なり牧場なりを経営しただろうか?
クレアの色々な提案を受け入れて農場なり牧場の経営を大きくして言っただろうか?

子供出来て幸せな生活が続いただろうか?
何時までも其れが続いたであろうか?
ボルアートが愛したのは頭が少し足りない我儘な女で在って利発でモニークの様な女の子は苦手と言うか興味が無いと言っていたのを思い出すと何れは誰か少し馬鹿に見える我儘な女を稼いだ金で愛人を作りそうな気がするのでした。
「却下」とクレアは一言いいました。





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