南の島クレア115
- カテゴリ:自作小説
- 2022/02/15 15:25:28
アルガーは其の日から度ピンクの館に帰って来ませんでした。
クレアは考えました。何故アルガーにしたように強くボルアートに言って行かなかったのか。
其の違いは何なのか?いや、今回も最初から海水を上げる魔法ができると其れをすればキリアマリ国の後ろから来る6艘の船団を沈める事が出来るかもしれないと最初から参謀会議に乗り込んで行って言う事も出来たはずでした。
クレアは丁寧に何故ボルアートに強く出なかったのかを考えました。自分はあの立場で満足していたのか?いや不満だらけでした。
其れなのに何故其れをしなかったのだろうか?最初の内はあの状態を打開すべく色々試みました。
でも3階で直角に石を積み上げて要塞になる城として作られたボルアートの館は敵からも侵入しにくい構造だったが味方も外に出にくい構造だったのです。
飾り窓も無い窓のひさしの為の出た部分も無い其の作りに逃げられないと絶望した気持ちを覚えています。
其れなら何故強くボルアートに立ち向かわなかったのか?クレアはボルアートと剣の練習をしている内にボルアートの方が剣の腕前は上だと言う事に気が付きました。
其の為に腕力で闘う事をあきらめたのでしょうか。
其れも違うような気がします。物を投げ付け大騒ぎをして其れ以外に鉄の物を探して寝込みを襲ってボルアートを殺す機会をうかがう事も出来たはずです。
クレアの知力の粋を駆使してあの状況を打開で来た方向へもっていくようにしたのかと言うと其れも違うような気がします。
クレアは最終的に其の位置に居る事を望んで居たような気がするのです。二人の関係を壊したくなった。彼が望む少し馬鹿でわがままな女を演じる方を選んだのです。
そうしないと彼を失望させるような気がした。そうしないと一時期はクレアの知能と実行力によって得られるクレアの父親のコネや知人を頼ると難問は解決するかもしれないが何れボルアートは他のかぼそく可愛いだけの自分が守ってやらなければならないと言う女を見つけて其の人の世話に夢中になるだろう。
其の女の為に身も心も尽くすだろう。自分は彼の頭の上に立つ置物に過ぎなくなるだろう。
クレアはボルアートの気に入る女を演じたのです。想像以上の悲惨な状態だったボルアートの領地の実態を知らなかったとは言え少なくとも其れをボルアートに攻めよって知る事をしなかった。
今回のアルガーへの対応との違いが解るにつれてクレアは自分はボルアートを愛していたと言う事を認識させられました。
一時期は父の命令によって結婚したが不満で不便な状況に置かれたが彼を愛してしまっていたのです。
父の命令で砂漠の様な心を味会う結婚生活とは父親の代わりに家の党首になったピェールお兄様の命令で結婚したウィルとの結婚生活は苦痛其の物でした。
あれ程好きでもない奴との結婚が苦痛だとは思わなかったとクレアは其れを実感しました。
だがクレアの周りの多くの女性は諦めか甘んじてかか、或いはモニークの様にモニークの家の商売の発展の為にモニークの参加しての結婚相手を選ぶときに何を差し置いても家の商売の発展が彼女自身優先して選んだ様に愛よりも家の利益を優先するのは彼女自身の望みでもあった様な生き方をしている女性もいます。
更に自分は最初は不満に思いながらも此の裾の広がってフリルの付いたドレスを来て花が咲き誇る優雅なバルコニーで香りのよい紅茶とケーキの時間を選んだ自分が居る事も確かでした。
アルガーに言い過ぎた事を詫びようと思いましたがアルガーは帰って来なかったので何か機会が在ったらアルガーに謝る事にして一旦魔女の城の修復の為に帰る事にしました。
クレアは荷物をまとめているとアルガーがクレアが帰ると聞いて戻って来ました。
そして変える前に出来上がった「魔法学校」を見て欲しいと言って来ました。
クレアは其れを承知してアルガーとアルガーの妹と一緒に「魔法学校」を見に行きました。
其れはクレアの想像を超えた規模で広い校庭と色々な魔法練習所や研究所も兼ねた素晴らしい学校になっていました。
教室もクレアがこんな立派なが学校に通った事が無い様な椅子も机も窓も素晴らしかったのです。
クレアは其の規模に感激して興奮して思わず出た言葉が「私もこんな学校に通いたかった・・・。」でした。
此れからの魔法使いは新たな局面に入って行くように思われました。此処を卒業したと言うステータスと実力は高く評価されるだろう。
不親切なフクロウ人間や粗雑なドラゴンと違って此処で友情を剥ぐぐみつつ魔法を基礎から丁寧に習得して所謂鍛錬とか修練とかもしながら一人前の魔法使いになって行くのだろうと思われました。
魔女になるのだったら此の学校に通いたかったと言うのはクレアの偽らない希望と願望が出てきた言葉だったがクレアは其れが選択できたとしても其れを選ばない事は解って居たあの城の修復が終わって赤いオオカミに命を助けて貰ったお礼を言うとクレアは「南の魔女」を止めるつもりでいます。
クレアはうらやましそうに机や椅子や教壇を手で触って其の感触を心に刻んでいました。
クレアはアルガーに自分が言い過ぎた事を詫びました。
自分でいくらでも参謀会議に乗り込んでいく事が出来るのに其れをギリギリまでしなかった事と自分は最初からあの6艘の船が此の国の人達を虐殺する為に大量の兵士を乗せている事を推測で来たのに行動を起こす事が遅かったのが犠牲者を出す事になったと自分にも責任があると言いました。
アルガーは自分達の考えが甘かった事と貴女の力を借りる事を此の国の国民の生命への責任感を兵士としてもっと強く持つべきで其の為には出来る事はあらゆる手段を専攻すべきだと自分も含めて参謀たちも過ちを認めたと言いました。
王様もクレアにはとても感謝しているがパーティに出る事が負担になっているのなら無理をしなくて良いと言っていたそうだ。
王様にも心配をかけた事をクレアは申し訳なく思いました。
アルガーは意を決したように此の「魔法学校の名前」を「クレア魔法学校」と言う案が出ているのだけどと言いました。
クレアはこの「魔法学校の名前」が此の国の為に命を賭して良い国になる様に願った魔女の名前がついていたのを知っていたのでクレアは魔女が私に伝えた事を伝えたまでで其の根本の思想は其の魔女に在るのだから彼女の名前を付けて国の誇りにすべきだと言いました。
アルガーは少しホッとした様子を見せました。クレアの起原を損ねるとクレアがもう此の国を助けに来てくれないのではと言う家臣の一人が言った事がきっかけでしたがクレアは自分は自主的に動いたのであって此の国には沢山の知り合いがいて多くの人とかかわってとても良い国だと思ったと言って私はモゾリアナ国もモゾリアナ国民も愛していて自分が助けたいと思ったのだから其の気持ちに変化は無いと言いました。
アルガーはとても感激してモゾリアナ国民としてお礼を言いたいと言って「貴方が此の国の為に行動をしてくれたことに感謝します」と言いました。
アルガーの妹が二人を心配してついてきていたのでクレアはふと自分が最初に結婚した男が「少し頭が馬鹿でわがままな女」を好きだと解った時に私は其の女を彼の前で演じたの其れが結果的に彼を死に追いやったのだけど事の深刻さに気が付く前は其の生活を甘受していたのと言いました。