南の魔女クレア113
- カテゴリ:日記
- 2022/02/09 18:54:33
モゾリアナの船団を射程距離に収めた大型戦艦から其の内の1艘に狙いを定めて砲弾が撃ち込まれてあっさりと其の船は大きく破損して沈みかかりました。大勢のモゾリアナ兵が船の沈没並みに飲み込まれまいと船から飛び降りて船から離れる様に泳ぐとモゾリアナの海岸に向かって泳いでいます。
其の頃クレアは3艘目を風と波を滅茶苦茶に回してそれから一点を物凄い勢いで高く波を上げると一揆にぶつけました。船は大きく揺れながらも元に戻そうと波に向かって直角に船の先端を向けようとした時を見計らって今度は其の高く上げた波をうんと沈めて反対側の波を上げると船は今度は反対がわに大きく傾いたと思うと恐らく船の中に置いてあった何か重たい物がそっちに持ち切れずに偏ったのを期に船が大きく傾いて兵たちが沈没並みに飲み込まれまいと船から飛び降りて行きます。クレアは更に船に向かって今度は海水の玉をぶつけるとギシギシと音がして船が横倒しになりました。
3艘目に手間取った為に残りの3艘がずいぶんモゾリアナ国の方へ進んでいました。
クレアは追いかけるとドカンドカンと大きな爆発音が聞こえてきました。
恐らくキリアマリ軍の残りの3艘の船はキリアマリ軍の大型戦艦がモゾリアナ国を大砲で攻撃して破壊している音だと思うでしょう。
確かにキリアマリ軍の大型戦艦からモゾリアナ港を攻撃する砲弾の音もありますが其れよりも灯台の所に設置した大きな砲台から其の選管に目掛けて打つ大砲の音とアルガーが上から落とす火薬玉の破裂する音の方が多いのです。
最後の大型戦艦を灯台の大砲とアルガーの3つ目の火薬玉が甲板で大きく破裂して特に二発目が一発目が甲板の穴を偶然其の穴を通って其の下で爆発したので船に大きな損傷を与えました。
大型戦艦がモゾリアナを射程距離に収めたという事は灯台からの大砲も其れだけ狙いやすくなり其れも数発当たって其の為に操舵不能の穴だらけになった大型戦艦は周りをグルっとモゾリアナの船に囲まれて砲弾をうちまくられて撃沈しました。
そうこうしている内にクレアが沈めそこなった船の船影がモゾリアナ国の船団にも見えて来ました。
クレアが龍に乗って其れを追いかけて一艘に追いついて其れを波で沈めようとしているともう一掃の船が其れを見つけて戻ってきてクレアに向かって一斉の矢を打ち出しました。
勿論矢が当たらない高い距離に居る為に矢は当たりません。
クレアは一瞬二艘の間に来てみました。二艘から一斉にクレア目掛けて矢が放たれました。
其の内の幾つかの力のある人の矢が味方の船にあたって船に矢が刺さりましたが其の矢を引き抜こうとしたキリアマリ兵に更に矢が当たりました。
かすったのか腕の服に刺さったのか不思議に思ったのは見方が慌てて其の矢を引き抜いたのですが其の兵がとても信じられない苦しみ方をし始めたのです。
毒矢を使っているとクレアは思いました。
クレアは急いで4層目を必死に底の辺りの船を横から引き揚げるイメージで波を引き上げました。
味方の矢を受けた船は其れで動揺していたのか油断していたのかあっさりと片側に人々も物も傾いてザーッと滑り落ちて行きました。船が大きく傾いたので更にクレアは追い打ちをかけました。
戻ってきてクレアに向けて矢を放っていた船は其の様子を見て慌ててモゾリアナの方へ猛スピードで船を進めています。
3艘の大型艦船を沈めてモゾリアナの船は其の2艘を待ち構えてモゾリアナ国の船は火矢を放ちましたがキリアマリ国の船は火矢と毒矢を打ち込みました。
更に灯台の所の砲台からの射程距離に入ったキリアマリ国の船は其処からの砲弾も浴びて一艘は撃沈されました。
最後の一艘もお互いの砲弾の打ち合いと火矢と毒矢の打ち合いで何とか取り囲んだモゾリアナ国の船が勝ったようでキリアマリ国の最後の船も破損が激しく先般が大きく沈みかかっています。
キリアマリ国の其の船から多くの兵が船の沈没並みに飲み込まれまいと海に飛び込んでいます。
クレアは其れよりも毒矢にあたったモゾリアナ国の船の兵を心配しました。かなり強い毒に思えたからです。
案の上毒矢にやられた兵は甲板で苦しんでいます。
一緒に乗っていた神官が懸命に浄化の祈りをしているのが見えます。
くれは妙によたよたとしている可笑しなモゾリアナ船を見つけました。どうやらかなりの兵が毒矢にやられているのか神官も毒矢にやられたのか操舵者も毒にやられたのか船の行き先があやふやです。
クレアは急いで魔女の城に戻ると浄化と回復を両方出来る魔玉を取ると今度はモゾリアナ城に戻ってアルガーの妹にクレアにしっかりしがみつく様に言いました。
アルガーの妹を龍に乗せて其の船の甲板に降りると魔玉の使い方を教えてまず神官を直す事から始めさせてクレアは操舵室に向かいました。
操舵室では船長が毒でよろよろしながらもたれかかる様に立っていたのがクレアが操舵室に着いたと同時に崩れ落ちました。
くれは必死に毒の浄化と回復を魔法をかけました。
何とか持ち直すとクレアは彼が何とか其々に与えられた回復薬の瓶を飲んで必死に船を運転していたのか彼の足元に空になった瓶が転がっています。
クレアは彼の後ろから必死に毒の浄化と回復魔法をかけて何とか港に帰還できそうな位に回復させると甲板に戻ると魔玉によって回復した神官とアルガーの妹が魔玉を使って倒れている人を回復させてます。
クレアも死体の様に見えるのも少しでも生命のきずなが在ればと必死に其の遺体の様な体の中を探ってまだ生きていると解れば必死に浄化と回復魔法をかけました。
ある程度ハアハアと肩で息を出来る様に成るとアルガーの妹と交代して残りを頼んでまた遺体の様に転がっているのに兵に近づくと本当に死んでいるかどうかを確かめて少しでも生命の炎があると必死に其処に回復魔法をかけて更に浄化と回復魔法を与えてはぁはぁと息をし始めるとアルガーの妹と交代しました。
そうこうしている内に船は港について神官たちが他の船も毒矢にやられていたので多分此の船もそうだと最後に着岸した此の船に乗り込んで来ました。
クレアにもどうにもならない複数の死人が出ましたがクレアは出来る事は総てやったと思うと王のもとに龍に乗って帰って報告をしました。
王は全部見ておったと言ってクレアによくやってくれたと褒めてくれました。
其の場に居た大臣や兵達もクレアをほめてくれました。
王様に非常に疲れたので休んで良いかと言うとクレアは一瞬気を失いかけて大きく揺れましたが一人の兵がクレアを抱き留めました。
王は館に帰って休むが良いと言ってくれたのを聞くとクレアは龍にまたがる力も無くよたよたと城の中を出口に向かって一人歩いていました。
其の内にどこかに迷い込んで何かにもたれかかるとずるずると落ちて其の場に倒れてしまいました。
気が付くと夜になっていて城は戦勝祝いのパーティが開かれているのかにぎやかです。
何とかクレアは出口を見つけて城の外に出れました。
館に変える為に馬車を探していると城の方から花火が上がりました。
お城では戦勝祝賀パーティが貴族達によって開かれてると城の中でクレアとすれ違った誰かが言った様な気もします。
其れよりも馬車を見つけたかったクレアは馬車を探してよたよたと歩くのが精一杯でした。