Nicotto Town



砂丘を辿る

こんにちは。


昨日の日記でペンギンの話をしましたが、ペンギンのことで思い出したことがあったので書き記したいと思います。
数年前、僕は初めて砂丘に行きました。日本で一番有名と言ってもよい、鳥取砂丘です。鳥取駅からバスに数十分揺られ、リフトに乗って足を踏み入れました。
その日は晴天で、まさに観光日和でした。5月の穏やかな気候で、日差しが強すぎることもなく快適でした。
砂場に足を踏み入れると、裸足で走りたくなる衝動を感じました。友人とふたり、裸足になって砂丘を駆け回りました。
砂丘は、風の影響を受けて形を変えます。その日一番高く鎮座していた山を登ると、向こう側には青い海が広がっていました。頂上からの景色は、それはとてもきれいなものでした。
砂丘の観光ということで、僕たちは夜に砂丘を散歩するツアーに参加する予定でした。夜の砂丘で、星空を眺めながらコーヒーをいただくという魅力的なツアーがあり、旅行先を鳥取に設定した目的の一番はこのツアーでした。
ツアーの時間までの数時間、僕たちは昼間の砂丘をゆっくりと堪能しました。
夕方になり、帰路につく観光客が増えました。観光客は皆おぼつかない足取りで砂の山を下り、リフトのある方向を目指していました。まるで方向を示す看板があるかと錯覚するほど、皆一様に同じ道を辿って歩いていたのです。
夕陽に照らされた砂丘と、夕陽を背負う黒い人々。そのおぼつかない歩き方。……僕は、ペンギンみたいだと思いました。
ペンギンは、群れで移動します。皆同じ道を歩くので、ペンギンが辿るための道が生まれます。これをペンギンハイウェイ、と呼ぶそうです。
人は砂丘の上で、何処を目指すのか。ペンギンは雪の上で、何処を目指すのか。こんなことをぼうっと考えこんでしまいました。
この価値観は間違いなく、「ペンギンハイウェイ」という小説を読んだことにより身についたものです。無意識で思考が結びつく様は、まさに「エウレカ」と呟くべき発見でした。

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2022/01/17 12:35
まっちゃんさん、ありがとうございます^^
素敵な組合せですよね。コーヒーについては、鳥取県にスターバックスコーヒーの店舗がないことを「スタバはないけど砂場はある」と県知事さんがおっしゃったことによるそうです笑 夜の砂場で「砂場コーヒー」が楽しめるとのことでした。なかなか面白い言葉です。
読書は一生もの、そうかもしれません。まだまだ若輩者ですが、いろんなことを読書から吸収する一生にしたいものです。
ありがとうございます。素敵なご返答を拝読し、とても嬉しいです。焦らないでエウレカと叫ぼうと思います。
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2022/01/16 21:29
砂丘と星空と珈琲。なんと良い組み合わせでしょう。不思議に相性がありますね。
日記の映像を想像すると、たしかに砂丘の行列はペンギンハイウェイに見えます。ヒューマンハイウェイというのでしょうか。
本で得た情報や思想が、後々に自分の経験と結びつく瞬間は、刺激的ですよね。その期間が何十年とある場合もあります。読書は一生ものです。
蛍さんの人生に、これからもたくさんのエウレカが生まれますように。お風呂を飛び出して風邪を引かれないように、のんびりとエウレカしてください(笑)



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