南の魔女クレア87
- カテゴリ:自作小説
- 2021/12/28 20:30:00
クレアは2枚目のモゾリアナで作った其れでもついている宝石の数を半分に減らして貰ったドレスを来てお城のパーティに行った日でした。着くなり何時もより強い嫌な予感がしてクレアはめまいと頭痛と嘔吐に悩まされてパーティ会場についても顔色がさえません。耳鳴りも酷く猫がずっとクレアを呼んでます。
其れでも何とかクレアは今日の天候のせいかしらと思ったり風邪をひいてしまったのかもと思ったりしました。
此のドレスもやけに重い感じがしますが其れよりも何とも言えない頭に鈍痛の様な思いをして椅子から立ち上がるたびに立ち眩みがしました。
クレアはそっとパーティ会場を抜けて廊下にでました。
其の途端にクレアは酷い吐き気がして其の嫌な空気から逃れるために走り出して窓が開いている所へ行くと外の空気を吸おうとしました。
少しはマシになったけど遠くに見える逃げて来たのと反対側の窓の付近がまるで煙突から出る黒い煙の様な物が其の開いた窓から中に入っているのが見えます。
クレアが突然走ったのでアルガーも走ってついてきました。
クレアは「アルガーあれって何?」と其の黒い煙の様な物を指さして聞きました。
アルガーはクレアが指さした方向を見ましたが何も見えません。
「何ですか?」とクレアが指さす方向を見ながら言いました。アルガーには見えないんだわ、とクレアは思いました。
「じゃ~、あの開いている窓があるわね。あそこには何があるの?」とクレアが聞きました。
アルガーはクレアが其れを言ってから唯一開いている窓をゆびさしていたのかと思い其処をみましたが其処には何もありません。アルガーは「何もみえませんよ。」と答えました。
「あるとしてもさっき入って来た入り口からの階段位ですよ。」とアルガーが言いました。
クレアは確かに最初は其の窓に入って行く前にたまっている黒い煙の様な物を指さしたのですけどアルガーに其れが見えないとしたら其れが入って行く先に何があるのかを知ろうとしました。
「兎に角其の辺りにつれて行って」とクレアは言いました。
猫が凄い勢いで呼んでます。其の場所ともしかしたら近いかもしれないと思いました。
クレアと猫にとって此の城は大きすぎるし迷路の様で何がどうなっているのか解りません。
何時も猫の呼んでいる辺りに行っても其処に猫はいません。お城の中が広すぎて鹿も複雑すぎて猫が呼んでいる所に行けないのです。
今度は呼んでいる猫に会えるかもしれません。
クレアはアルガーの後について其の窓の空いている場所に行きました。
やっとクレアが連れて来た黒猫に会えました。黒猫はどこか上の方を見てうなり声と時々シャーッといかくして飛びのいていました。
クレアが黒猫を抱き上げて「ほら、此の真っ黒な煙の様な物は何と聞いているのよ」と言いながらアルガーの前にでて其の煙の様な黒い雲の様な物を指さしながら「どうしてこんなにはっきりとしているのに解らないの?凄い嫌な空気で頭痛と吐き気が強くなるわ・・・」と言った途端にクレアは其れに捕まった様に体がひきづラれて行きました。
ひきづられながら次第にクレアは階段のある所に出ました。
クレアは「アルガー助けて」と叫んでますが口がパクパクするだけで声になりません。
猫が毛を逆立ててうなり声をあげてます。
クレアは必死にアルガーに助けをもとめました。だけど其れは声にならず口をパクパクさせているだけです。後ろにいるアルガーはクレアがどんどん前に進んで行って階段のある所に行って次第に手すりの傍に後ろ向きに下がっているのを不思議に思いました。
アルガーがクレアの傍に行ってクレアが何をしているのかとみると口をぱくぱくさせています。
次第にクレアは其のまま行くと階段の欄干から落ちるのではと思うような感じになってます。
クレアが目を充血させながらやっと「アルガーたすけて・・・」と声をだしました。
アルガーが初めてクレアが助けを求めているのに気が付いてクレアを手を引っ張ると自分もずるずると引っ張られます。
アルガーは大きな声を出して「だれかーぁ!だれかぁー!」と叫ぶと城の兵がやってきました。
二人の可笑しな様子に気が付いてアルガーを引っ張りましたがびくともしません。
それどころかどんどんクレアと一緒に引っ張られます。
アルガーが「神官を呼んできてくれ!」と叫ぶと一人の兵が急いで近くにいた神官を呼んできて神官は直ぐに事の次第を察知して浄化の呪文を唱え始めました。
やっとクレアを引っ張ていた黒い煙がすっと離れたとたんにどっとたおれてクレアは腰を抜かしたように其のまま階段から離れると「この辺りを誰も来させないで!」と叫びました。
兵が何を言っているのか迷っているとクレアが急いで誰も此の辺り一帯に来させないでと叫びました。
クレアはまだ立ち上がる事は出来ません。
兵の一人が其れを知らせに行って其の話がクラスバーに届いてクラスバーは急いでパーティ会場に行った時はちょうどパーティが終わる時間でみんなが帰るためにたちあがったりしてます。
クレスバー夫人がクラスバーから其れを聞いてみんなを入って来て階段を通って来た通路とは別の裏口の通路へと誘導しました。
みんなは不思議そうな顔をしながらもクラスバー夫人に従って別の通路を通って別の小さな階段を下りている時にガチャーンと言う音がしました。
クレアは目の前で何か大きな物が目の前を落ちて行って下で物凄い音を立てて床にぶつかって壊れている音がして凄い砂煙の様な物が2階のクレアの所まで舞い上がっています。
勿論クレアは腰抜かしてまだ立ち上がれない状態で手と腰と足を動かしながら後ずさりをしている時に其れが起きたのです。
其の階段はパーティ会場に2階のパーティ会場に上がる入り口に面した階段で入り口のエントランスから其の階段を上がると階段の真ん中は4階までの吹き抜けになっていて其の天井には直径4mはある大きな燭台のシャンデリアが釣り下がっていました。
其れが天井がはがれて其の大きなシャンデリアが落ちたのでした。
丁度みんながパーティが終わって階段を下りて下のエントランスで別れの社交辞令的な言葉を交わしながら其の場所にもパーティに出て居た人達が貯まっていたである時間たちに合わせたかのように其れが落ちたのでした。
何が起きたのかと下では兵達や料理人やメイドや色々な人達を迎えに来た執事達が集まって来てました。
クレアはまだ起き上がれないでいました。
アルガーが手すりを通して下を覗こうとして思わず誰かに引っ張られそうな気になって後ずさりをしました。
アルガーの目には見えませんでしたがクレアは此れにつかまっていたのかと言う事が何と無く解りました。
神官の目には黒い煙の様な物が見える様でずっと呪文を汗をかきながら必死に唱え続けて居ます。
其の音で他の神官も出てきて一階でも神官が呪文を唱えています。
他の階でも音に驚いて出て来た神官が呪文を唱えています。
クレアは神官が呪文を唱え続けている内に其の黒い煙の様な物が薄まってきているのが解りました。
次第にクレアの体が動けるようになってやっと壁を伝いながらも立ち上がる事が出来ました。
もう少しでクレアは欄干から後ろ向きに下に落ちる所でした。
強い力で誰かが階段に居た人達も勿論其の大きなシャンデリアも落とそうとしていたのです。
解った事は其れは外から入って来た力だと言う事でした。