1482番:さすらいの青春(117)
- カテゴリ:日記
- 2021/12/28 16:44:20
さすらいの青春(117)
——————————【117】———————————————
« Excusez - moi, monsieur, c'est - il vous qui avez
autorisé cet élève à demander la voiture pour aller
à Vierzon chercher vos parents ? Il* nous est venu des
soupçons...
— Mais pas du tout ! » répond M. Seurel.
———————————(訳)———————————————
「すみません、先生、あなたが生徒に親御さんをヴィエ
ルゾンまでお迎えする馬車の注文をお出しになったのでし
ょうか? どうも手前どもには腑に落ちなかったもので...」
——「まさか、とんでもない!」、スーレル先生は即答した.
——————————【語句等】————————————————
autorisé (過去分詞) <autoriser (他) 許可する、認可する、許す
autoriser qn à + 不定詞 ...に~する許可を与える
soupçon (m) 疑い、嫌疑
——————————≪文法1≫————————————————
◉ その1
Il* nous est venu des soupçons... 主語の il はモーヌのことではあり
ません.これは仮主語で il nous est venu ~ 、で、真主語は ~ のと
ころに来ます.
その真主語は、des soupçons (疑い、訝り)
私たちにはどうも腑に落ちないもので...となります.
nous という間接目的補語が意味上の主語です.
仮主語と真主語と意味上の主語が混ざった文法上、愉快な文です.
——————————≪文法2≫————————————————
◉ その2
— Mais pas du tout ! » répond M. Seurel.
「まさか!」スーレル先生が返答する.
直説法現在ですが、本文での訳文は過去にしました.
「物語現在形」とも呼ばれる過去の描写です.前回申し上げました
通り、試験で仏文和訳として出題されれば、ここは忠実に「現在形」
で訳すのが無難です.