Nicotto Town



南の魔女クレア77


クラスバーは直ぐに首都クアナの港の倉庫を全部強制開封徹底調査をしました。
其れと同時に小さな漁村の南町のあるガリバ地区に警邏隊長と警邏隊の増員の派遣と大量の護送車を手配しました。
クレアは魔女の館に戻ってマドレとカリドにクラスバーから貰った証書を見せて直ぐに龍に乗って港町の丘の上の警邏隊の所に持って行きました。
其れを見てクアナからの伝令を待っていた警邏隊は全員港町に急いで行って徹底的に怪しい奴を捕まえ始めました。マドレとカリドが事情を説明してクレアの持っている鏡を顔に当てて質問するとすぐに彼らは本当の事をしゃべり始めました。次から次へと捕まえると其の鏡を見せるとしゃべるのであっさりと主犯格の家が解りました。
クレアは其の家の前に立って出て来ないとしっかりと戸も窓も強固な作りで閉めたのをあっさりと爆風で吹き飛ばして警邏隊が中に突入して主犯格を捕まえました。
クレアは蔓植物の蔓を一本取ると其れをするすると伸ばすと彼の手と足に結びました。此れはクレアしか取る事が出来ません。彼の顔に鏡を付けて全容を話させました。
内容は余りにもクレアに取ってショックな物でした。シドリアル国のクレアの農場がある村が此の麻薬草の薬の出所でした。
麻薬草はリヤド農場のから其の村に来る間の森を抜けて美しい草花が生えている草原で採取された物で其れをクレアの農場がある村で麻薬草を乾燥させて薬に変えて小さくして此の町に持ち込んでいました。
クレアの農場のある村のほとんどの住民が薬中毒か協力者だと言うのです。そしてもはや彼らは総てを吸い尽くされて金を払える余裕もなくなった村全体が麻薬草を取って薬を作る為に存在していると言うのです。
クレアはマドレとカリドとフクロウ人間と更に後から来た警邏隊隊長さんと言う警邏隊の中でも地方に滅多に来ない偉い人に一緒に村に来て犯人と協力者を捕まえて麻薬草を絶滅させる為に協力してと頼みました。
所が外交上の問題があって勝手に村に入る事は出来ないと言うのです。しかも警邏隊隊長でも其れをシドリアル国の警邏隊の人に許可を貰った位ではシドリアル国の警邏隊も許可を出せないし自分も其れを頼む事は出来ないと言うのです。
クレアは其れならとまた龍に乗って首都のクアナに戻ると今度もお城の中に直接乗り込んでクラスバーさんを呼んでと騒ぎました。
今度はすんなりと彼と会う事が出来ました。
クアナは泣きながら村の現状を伝えて更に以前に村に行った時にシドリアル国の警邏隊がろくに調べもしないで帰った事を言って其れから比べると子供の死体が出た時に此の国の警邏隊は2度も来て可成りしつこく多くの人に聞きまわって真相を究明しようとしていたと言ってシドリアル国の警邏隊よりずっと頼りになると言ってカリドのお店を怪しいと思ったら徹底的に隅から隅まで調べて行った時の事を言って自分も過去に警邏隊と一緒に仕事をした時に同じ事をした、そうしないと目的を果たせなかったとボルアートの領地を守る為に自分がやった事を思い出しながら此の国の警邏隊の方が遥かに真剣に国民の本当に守る為の仕事をしていると言いました。
其処まで言われるとクラスバーはお世辞でも何とかしないと行けないと言いましたがクレアはお世辞で無く本気でした。
クラスバーはシドリアルのイドエル当てに親書を書いてくれました。
クレアは持って行き先がイドエルと聞いて彼は知り合いだと言いました。自分の16歳の社交界手ビューの時の最初のダンスの相手だと言うとクラスバーは最初にあった時のクレアの礼にあった振る舞いを納得しました。
クレアは其れを持って直ぐにシドリアルのイドエルの居る議会議員会館の奥の執務室の庭に降りるとクレアが来たイドエルに会わせろと騒ぎました。
急いでいると言ってもいくら指から出る風で止めようする奴をぶっ飛ばしてもきりが無いのでクレアは風で戸を少し吹っ飛ばして開けると「イドエルーッ、クレアが来たーああ!」と叫びました。流石に此れだけ騒げばイドエルもほおって置けないで出てきました。
龍を連れた奇妙な服を着た叔母さんが騒いでいます。確かに良く見るとクレアでした。
泣きながら叫ぶクレアがイドエルの顔を見ると叫ぶのを止めてクラスバーの親書を渡すと「イドエル助けて!大変な事になってるの」と言いました。
其の親書の入った厚紙で出来た入れ物のマークを見るとイドエルもクレアを戸の壊れた部屋に入れて人払いをさせました。
クレアが泣きながら事情を説明して兎に角モゾリアナ国の警邏隊を村に入れる事を許可する親書を書いて貰うと捕まえた犯人を引き渡すのでリヤド農場近くに警邏隊と護送馬車を沢山用意をしておいてと言うと龍に乗って戻って行きました。
クラスバーの所へ着くとすぐにイドエルからの親書を渡すとマドレに教えて貰った麻薬草中毒患者の治療に使う特別な神官が作ったと言う麻薬草患者専門の聖水と麻薬草の根絶に使うと言う元根を腐らせて根絶させると言う薬が欲しいと言いました。
一人の麻薬草患者の専門医も務めていると言う医者が僕が行きましょうと言ってくれました。彼の姿を見た時に思わずマドレかと思うほど彼に似ていました。眼鏡をかけていたからではなく同じような髭がありました。
彼の名はシグラードと言いました。それから根絶薬を持ってもう一人のモゾリアナ国の魔法省の若いけど魔力が強いので副長官を務めていると言うアルガーと言う青年が魔女の力に興味があると言ってついて来ると言います。するとクラスバーもガリバ地区の其の警邏隊の仕事を見たいので一緒に行きたいと言いました。
すると護衛も必要ですし急がないと行けないのでクレアは船で行く事を提案しました。
あの港の大きさから言って中型の船しか使えません。
波が高いので危険だと言うけどクレアは波を鎮めると言って此の海の水の精にこの船の進む所は波を鎮める様に言いました。更に風の精に船を帆を押す様に言いました。
唖然としている人達を尻目にクレアは真剣でした。
出来るだけ急いで付きたかったのです。
船は揺れる事も無く滑る様に海の上を疾走していってあっという間につきました。
流石にクレア以外の全員が度肝を抜かれた様に呆然としてました。
小さな漁港についてもクレアは波を沈めて全員を安全に下ろしました。
警邏隊も港の人達も何よりもチラッとしか顔を見た事も無かったクラスバー長官が来た事に警邏隊長始め全員が驚きました。
クレアが鏡を使って全員を調べ上げて其の詳しい調書を其々に取り付けていて更に脅されてやった者、人質を取られてやった者、人殺しに加わった者、其れを指図した物、知っていて黙っていた者、主犯格とその仲間と別けて在って其の調書の詳しさも其れと其々の家の家宅捜査で出てきた物もきれいに整理されてあって其の徹底ぶりにクラスバーも警邏隊長の説明を聞いて何が此の港で起きていたのかをかなり詳しく知る事が出来ました。
クラスバーは丘の上にある此の地区の領主だった侯爵家に泊まる事になりました。
クラスバーの配慮でシドリアル国のクレアの農場のある村への捜査にはモゾリアナ国の警邏隊が全面協力をしてくれる事になりました。





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