南の魔女クレア50
- カテゴリ:自作小説
- 2021/12/13 17:32:31
既に収穫も終わっていてお父様の事件現場に一番近くにいた季節労働者の人達も帰っていきました。クレアとウィルお兄様との結婚はごくわずかの人達で進められました。リヤド農場の今後の為にも自分達が養子だと知られたくないと言われるとクレアは何も言えませんでした。急いでクレアの養子縁組解除の手続きが弁護士によって行われて準備も昔から居る使用人達だけで行われてウェディグドレスも既に持っていた白に近い其れらしく見える薄いピンクのスカート地が入っているドレスが使われてピンクの色が濃い所が上に白のレースのカーディガンを来てごまかしました。ベールも他のドレスから切り取ったのを後ろだけ付けてごく少数で遠く離れた教会でひっそりと行われました。結婚式の間も否それ以前からもウィルお兄様はクレアの顔をまともに見ませんでした。そして明らかに不服と言う投げやりな態度で近いの言葉を言いました。
人目があるからとウィルお兄様とクレアの寝室は其のままでした。其れでも其の晩にウィルお兄様がクレアの寝室に一応夫婦だからと言ってきました。クレアの小さなベットに入って来たので否応なしに体がくっつきました。ウィルお兄様が「どうせお前もあの女の様に洋服屋によって汚れているんだろう」と投げやりな言葉をかけてきました。何を言っているのか最初は理解できませんでした。まず「あの女」とは誰の事か解らなかったのです。其れがお母様の事だと解ると何故そんな酷い言葉を言うのかとクレアは抗議しました。ウィルお兄様が言うにはお母様と洋服屋は肉体関係があったと言うのです。何時も採寸と言ってお母様の体をあちこち触る所から始まるそうです。其れでとクレアは言いました。最初の採寸の時にやたらとクレアの体を触るので嫌だったとセリスとモニリスに言うと其れからセリスとモニリスのどちらかか或いは一緒に採寸に立ち会って余計な所に触ろうとするとモニリスが厳しい声で其れが必要かと厳しくテーラーさんを追求してモニリスとセリスが其の後は代わりにメジャーを持って何時も採寸したとウィルお兄様に言いました。クレアはセリスかモニリスが採寸するのが普通だと思っていたのでお母さまにもお母様付きのメイドが採寸するのではないのかとモニークの洋品店で洋服のサイズを決める採寸は女性は女性の採寸専門の人が居るので其れが当たり前だと思っていたと言いました。ウィルお兄様はクレアがテーラーさんの洋服を作るたびにテーラーさんとの関係が出来ているとピェールお兄様もウィルお兄様も思っていたと言いました。ウィルお兄様は「あいつが来ると館中に聞こえる様な声であの女が喘ぎ声を出して聞いているのが嫌で俺は父さんに頼んで畑について出る事を言ったんだと言いました。ピェールお兄様も当然其の事は知っていて3階のあの部屋から二人を覗いていたと言います。其れで3階のあの部屋に双眼鏡があったのです。クレアは其れは畑の方を見る為なのかと思って何時も其れで畑で働くお父様はウィルお兄様を見ていたのでした。其れでクレアがウィルお兄様がテーラーさんの所の新しい洋服を来て見せに行くと酷い言葉をかけてからかった意味が解りました。そしてかけられた言葉の何故か嫌な言葉だと思っていた意味も解りました。
ピェールお兄様の計画だと二人の新しい農場は隣の3人が貰われてきた修道院の養護園があったのが西隣国のクロラルド国にあった事を聞かされました。そして其の修道院の前には豊かな草原が広がっていて居たのをクレアも覚えていました。
ピェールお兄様は其処が長い事売地になっていて其処を買って新しい二人の農場を作ると言う案でした。
どうせウィルお兄様もクレアも其のクロラルド国の出身者です。自分達の国に帰って其処の二人の農場を作れば良いと言う事で其処を買うには十分のお金を持たせてくれると言う事でした。
ですが其れにはクレア一人で買い付けに行くと言う条件がありました。今ウィルお兄様がリヤド農場から居なくなると此の後の農場の短い冬の間の準備や小麦をジルドの粉屋に持って行って粉にする作業やそのほかの農場の運営もウィルお兄様が居ないと出来ないという事だったのです。
一月後までに小麦粉にしてトウニに出荷しないと行けないのでウィルお兄様がリヤド農場を離れられないのはクレアにも解りました。クレアは何のためらいもなく自分は馬車を扱えるし一人で良い農地になりそうな所を見つけて買い付けの交渉をする事を承知しました。
ウィルお兄様は最初は形式的な結婚で買った農地もクレア農場と名前を付けて良いし其の農場が軌道に乗ったらクレアに渡して自分はリヤド農場の手伝いに時々戻ると両方の農場の運営に関わると此れもピェールお兄様の案で其のつもりだと言ってクレアに何もしないと言ってベットに入って来たのにテーラーさんと関係が無かったと解るとクレアの事を抱きました。
クレアは結局ウィルお兄様がこだわっていたのはテーラーさんの事だけなのかと余程お母様とテーラーさんの関係を嫌っていたのだと冷静にウィルお兄様を覚めた心で受け付けました。
形式だけの結婚だからと最初に冷たい顔をして言って結婚式が終わるとさっさと教会を出て行って数人のささやかな披露宴パーティにも出席しなかったのに結局それから毎晩クレアのベットに忍んで来ました。
そしてウィルお兄様はクレアだけで農地の買い付けに行かせるのは不安だから自分もついて行くと言い始めました。ピェールお兄様とウィルお兄様の怒鳴り合いが聞こえて来てクレアも心配になりました。フリージャが言うのにはピェールお兄様は其のままウィルお兄様がリヤド農場に帰って来なくなるのでは心配しているとの事でした。
其の心配はクレアにも解りました。今ウィルお兄様が此処を抜けるとリヤド農場が立ち行かなくなるのは目に見えてます。
クレアは自分一人で大丈夫だと言いました。其れにしても一人で行かせるのは無謀だと複数の使用人が其れを知って抗議をしたようですが其の事を知ったのは後の事でした。
其れもピェールお兄様が大金を持たせているので裏切ってクレアをだまして其の金を取るかもとウィルお兄様に言うとウィルお兄様も誰かを付けると言う意見を取り下げました。
結局クレアが一人で大金を持ってなさそうな服を来てウィルお兄様が書いてくれた来た時に見た景色の特徴まで書いた詳しい地図をもって馬車を操って出発しました。しばらく行くと分かれ道がありました。最初の分かれ道に来た時にクレアにウィルがこんなに大きな栗の木が一本あると言う言った言う木がって其の下に道しるべがあると書いてましたが大きな木も道しるべもありませんでした。
此処は最初の分かれ道では無い様です。
どんどん進んで行くと多分此の木かもしれないと思う木がありましたので細い道ですが其処を左に曲がって次の分かれ道を右に曲がって後は永遠とまっすぐ進んで行けば良いのでその通りに進んで行きました。
道すがら木々から葉が落ちてしまった所もあり冬が始まっている事が解ります。