南の魔女クレア38
- カテゴリ:自作小説
- 2021/12/07 10:19:55
ダルニの話はボルアートが召喚地のゼルセカに向かう途中にダルニの所へ寄って自分に何かあったらクレアを実家に帰してやって欲しいと頼んで行ったという事でした。
クレアは其の話を聞いて怒りました。「なにそれ!?自分が死んだら此のおもちゃは使えなくなるので元に戻してくれって事?」ダルニはクレアが自分が想像していた対応と違うのに驚きました。クレアがボルアートが自分の事を心配してくれた事に感激しながら素直に実家に帰ってくれると思っていたのです。
それどころかボルアートの其の発言に怒りだしていくら説得しても応じないので遂に自分が士官学校時代にボルアートにかなりの『借り』がある事をはなしましました。自分が10位内に入って上級士官学校の推薦を取るために後期の剣の試合では殆どボルアートに負けて貰ったと言うのです。
其の『借り』の事はクレアも知っていたので驚きませんでした。其の『借り』は自分に返して貰うがクレアは実家にしかも何故か直ぐに帰る事に納得しません。ダルニは遂にボルアートの気持ちを汲んで君の命を守りたいのである事件が解決するまではクレアだけは安全な所に居て欲しいと警備を付けるので此の領土にあるホテルに身を隠して欲しいと言うのです。
詳しく聞くと不良少年グループが兵士が自分の給料を家に送る金を狙って郵便局員を襲ったと言うのです。二人一組で郵便配達をしていて士官学校で1年間剣の扱い方も習って剣を携帯して配達をしているのですが郵便物は守れたのですが郵便配達員の一人は死亡で一人も怪我をしたと言うのです。
兵士が命がけで働いて家に送る金を狙った犯行は卑劣と国に対する裏切り行為と新聞に書かれ更に何時までも犯人が捕まえられない警邏隊への批判になっていて警邏隊も必死に犯人を捕まえようとしている途中に其の中にボルアートの領土の不良少年が加わっていて犯行当日に其の二人が来なかったために郵便物を奪えなかった。其の分の金を持って来ないと殺すと彼らは脅されてクレアの館を襲う計画を立てている事が調査の段階で発覚したのです。
実際はとっくに其れは実行されている事で今日、明日にも持ってくる約束が果たされて無いのでボルアートの領土の村の少年たちはリンチをされる予定だったらしいのです。
警邏隊も其の少年達を実行犯で捕まえるべく例のクレアの館への近道を地元に詳しい警邏隊が夜中でも直ぐに行ける様に馬に道を覚えさせるためとどこか隠れて待ち構える場所を探すために出ていると言うのです。
クレアは「上端じゃないわ!それなら尚更今すぐにでも館に帰らせてもらうわ。其れと『借り』は返して貰うし其の返し方もこちらから支持を出しますから。」と言うとクレアは立ちあがってダルニが止めようとする腕をするりと抜けると警邏隊の地方支部事務所を勢いよく出ると馬車を捕まえると其れに乗って館に帰って行きました。
ダルニは立ち尽くして深くため息をつきました。
家に帰ると心配していたみんなに此れ以上無いほどひどい言葉を浴びせられたと言いながら不良少年の強盗が入る話をしました。
驚いたみんなをなだめながら兎に角対策を練る事にしました。
ダルシャが実家の近くの男達に守って貰う事を提案しましたが此れからもこういう事件は起きるだろう。だけど警備の男達を雇うお金は無いので今後の事も考えて自分達女で此の館を守り抜こうと説得しみんなも其の決意を固めました。
幸いにも此の館は古いが昔の要塞の様な作りになってます。
2階3階の窓は鉄の窓が一番外側についていて其れを閉めて中から鍵をかけると其処からは入って来られません。
まずさびていて重い其の窓を全員で閉めて鍵をかけました。
更に赤ちゃんと義母は鍵をかけた部屋の更に奥の部屋も鍵がかかる部屋に移して其処に待機して貰う事にしました。
問題は其の後に改装された1階で総ての所に鉄窓が付いているとは限らないのです。
幸いダルシャの部屋の窓も含めて鉄窓が残っている所が在りました。其れは全部閉めて残った其の後に改装して鉄窓を外した所に仕掛けをする事にしました。
館の中では色々な所にミシン糸を張り巡らせて其れに触るとガチャンとかガランとか上から物が落ちて大きな音がする様に仕掛けを張り巡らせました。
そして家にあった古い重い昔のカンテラを出してきて灯りを付けて下に隠して置いて音がするとすぐに其れを音がした方を照らせるように出来る様にあちこちに置いて置きました。
次に階段の明りは直ぐ付けられる様に灯り付けの棒を長くして義姉が音がしたら直ぐに付ける様にしました。
ダルシャは実家の村の男たちに協力を求める事にしてダルシャが実家に帰る途中にクマに遭遇したら紐を引っ張るとあちこちの鐘が連動してガランガランとなって村に居る人達に知らせて助けに来てくれるようになっている鐘を鳴らすのですぐに警邏隊の所に馬を走らせて知らせて貰う事を頼みに行きました。
クレアは武器庫から一番軽い細身の剣と盾を取り出して盾は重いので1階の階段を下りたエントランスに置いてある飾り棚の後ろに隠しました。其れを持つと早く階段を降りれないからです。
何と其の夜でした。ガシャンとガチャンとガラガラドサドサと音がしてクレアは剣を取るとすぐに月明かりがうっすらと照らす階段を駆け下りました。
ダルシャが直ぐに隠してあったカンテラを手の届く範囲で出来るだけ机や台所の椅子やそしてと台所の出口の近くの椅子の上に置いて潜んで外に出て実家の村に強盗が入った事を知らせる所まで行く隙を伺いました。外にも強盗の仲間がいるかもしれないので慌てて出ないで様子を見る様にとクレアに言われて居たので息を潜めてじっとしていました。
クレアが1階のエントランスに階段を3段飛びの様に降りて食堂のドアを蹴破ると其処に一人の少年が立ってました。少年はクレアに向かってナイフを振り上げましたがクレアは其の腕を切り上げるとナイフが吹っ飛ばしながら少年を切り付けられた腕を押さえましたがクレアの代2刃が其の抑えたもう片方の腕に刺さると次に少年の来ていた服がすっと切れて前の方がたらんと垂れ下がるまで数秒の事でした。少年は驚いて尻もちをつきました。
其の様子を見ていたもうひとりの少年が慌ててガラガラガシャンガシャンと音を立てて逃げていく姿が見えます。義姉が階段の明りを付けた後に古い昔の戦いの時に使われて大きな外を照らして様子を見るカンテラで3階から外を照らしました。
一人の少年が逃げて行くのが見えます。
ダルシャがクレアの後ろからもう一つのカンテラを食堂のテーブルに置きました。クレアは此れで相手の様子がはっきり見える様になりました。今度はダルシャが椅子に上がってもう一つのカンテラをカンテラかけにかけました。
此れで完全にクレアは相手を捉える事が出来ます。
少年がクレアに向かってナイフをかざした時に其れを盾で防ぎながらクレアの細身の剣が相手のナイフを持ってない腕を突き刺しました。少年が驚いてナイフを持った手で突き刺された腕をかばった時に其のナイフを持った腕を突き刺しました。ナイフが下に落ちたので盾で少年を追い払いながらナイフを足で蹴飛ばしました。
少年が後図さりした瞬間にクレアは一歩前に出て少年の足を刺しました。