南の魔女クレア34
- カテゴリ:自作小説
- 2021/12/04 17:23:12
それにしてもクレアはクレアだけが知らない事が多すぎる思いました。
夕食後に義母は2階の部屋に行き義姉も2階の部屋に子供を連れて行くとクレアは1階の探索を始めました。薪を大量に入れて今は薪部屋になった此の館で多分一番広い部屋は大広間でパーティ等が開かれた部屋である事が高い天井のシャンディアで想像がつきました。其れ以外は壁もはがれてカーテンもボロボロで床も恐らく石の床の上に木の板を張ってダンスを踊っても足が疲れない様になっていたのか解りませんが其れが板が外れて居たり何故こんな事がと思われるほど傷んでいました。薪部屋にしても義母も納得する程この部屋が天井のシャンデリア以外は悲惨でした。隣の部屋も恐らく誰かの執務室だった雰囲気で結構広い部屋ですがどうして此処までと思うほど荒れていました。でもクレアが一番興味を持ったのは棚にびっしりと並んでいる資料の様なファイルの様な物でした。床にも所々に何かを書き込んだ帳簿の様な物があります。更にクレアは其処で貴重な物を見つけました。恐らく此の領土の地図の様な物を見つけたのでした。其の地図を含めて手に持てない資料と帳簿を抱えてクレアは3階の自分の部屋に運びました。
そして昼食後の午後は部屋で其の地図と資料と帳簿を読んで過ごしました。地図にはどこまでが此の領土なのかとどこに誰が住んでいるのかを解る番号が振られている小さく分けられた村の辺りの所も乗ってました。
そして帳簿の中の其の番号の所には名前と家族状況が乗ってました。更に資料には番号を見ると年度ごとの領収書を含めた税金を納める資料がファイルに入ってました。つまり此の3つを合わせると誰が何年にいくらの税金を払ったのかがそしてどうして其の金額になったのかが解る様になってました。何日かに別けて其のほとんどを部屋に持って来てクレアは見ると6年前までは此の20年前までの資料が残っていますが其の後が見当たりません。どこかにあるのかもと別の部屋を探す事にしました。
次の部屋は古い机があって重厚な椅子があってどうやら書斎の様でした。本棚が一つあって本が一つもなく引き出しに色々な書類が複数残っているがクレアが興味を持つような物は無く机の引き出しにも古いパイプとインク壺と羽ペンが入っているだけでした。どうやら隣の広い部屋が執務室兼応接室で此処が書斎だったのでしょう。
その次の部屋のドアは重厚で本来は鍵が厳重にかけられて居る様な作りでしたが鍵がかかってなかったので中に入ると壁一面にクロスボウが幾つもかけられていて其の下には本物の剣が剣立てに何本も立てかけられていて更に横には槍が数本立てかけて在りました。どうやら此処は武器庫の様でした。薪割用ではなく闘うための手斧が何本か壁にかけられていて其の一つをクレアは持ってみましたがとても重くて持てる様な物ではありませんでした。
本物の剣の方は全部持って見て一番軽いのをクレアは振り回してみました。最初は重いと思っていたのですが次第に扱いに慣れてきました。
クレアは夕食後の誰もいなくなった時に時々其の部屋に入って本物の剣を振って剣の練習を始めました。本物の盾もあったので両方をもって色々と動かして扱い方を振り回して過ごしました。
更にクレアは初めて槍を持って扱ってみました。長い槍は想像以上に扱いにくいのだという事が解りました。
クレアは鎖帷子を着てみたり鉄兜をかぶってみたりと其処に何日も通っていました。
次にクレアは台所の横と言うか居間兼食堂が真ん中にあるのですが
台所の横のダルシャの部屋の横の食堂兼居間の暖炉の後ろにもう一つ部屋があるのを発見しました。
其処はダルシャも出入りしている裏口の近くの部屋で其処を開けると小さな机のとロッカーがある部屋があり其の奥に暖炉の裏側に寝室があり其の横がバスルームになってました。
クレアは3階までお湯を運ぶの閉口してましたので其処を使わせてもらう事にしました。
玄関のエントランスの脇にも部屋があって其処も割と此処より広い部屋があって机とロッカーがあってエントランスを挟んで食堂と反対側に広い今があったのですが其処は広すぎて其処の暖炉を使ってもなかなか部屋が温まらなかったので今は其処は使わなくて食堂兼居間を食堂と居間として使っていたのです。
其の大きな居間の暖炉の裏側にも其の部屋の寝室とバスルームが在ったのでクレアはお湯を3階まで運ぶのは大変だから其のバスルームを使わせて欲しいとボルアートに昔言ったのですがボルアートに自分がお湯を運ぶのでだめだと断られていました。
でも今はボルアートもいないししかもより台所や食堂兼居間に近いので両方でお湯を沸かしているのでお湯を運びやすいので其の食堂兼居間の近くの部屋のバスルームを使う事にしました。
すると義姉もお湯を運ぶのが大変だったらしく自分も其処を使って良いかと言うので其処にベビー用お風呂も運んで義姉は昼食後に赤ちゃんをお風呂に入れた後に居間に残っていた義母が子供を受け取ってバスタオルで拭いてベビー服を着せてあやしている間に義姉が自分の体を洗ってその間にクレアとダルシャが洗濯や夕食作りをするとルーティンが出来てしまいました。
何とも奇妙な夕食までの間の女3人と赤ちゃんとの生活が赤ちゃん中心に出来てしまったのです。
クレアの薪が豊富にあるために薪をふんだんに使う事が出来たので其々の部屋でお湯を沸かす事が出来たので冬の洗濯も苦にならず、乾かす場所も其々の部屋を含めると沢山あったので常に清潔な衣類を着る事が出来ました。
クレアは武器庫で槍や剣の練習をしたり朝食後は資料を照らし合わせる作業をしたり洗濯や夕食作りをして結構充実した生活をしたりしてましたが読む資料が無くなると次第にそんな生活に飽きてきました。
其処で台所にあった昔の料理長の書いたレシピノートを読むことにしました。
ダルシャも興味を持った様子で義姉が子供の衣類や自分の衣類や義母の衣類を洗濯するようになり其の間義母が子供の面倒を見る様に成ったのでダルシャも暇が出来たのです。
何かと体を動かすなり何かしてないと落ち着かない二人は其のレシピ本を読みながら今ある材料で作れそうな物を試しに作ってみました。
ちょっとした香辛料を入れるだけで料理の味が全然違ってきました。
パンも色々な型の入れ物が在ったので色々な形にしてみたり干しブドウや乾燥野イチゴや色々な木の実の砕いたのを入れたパンを作ってみたりスープにも乾燥させたハーブを入れてみたりとレシピ本を見て其の材料にちょっと工夫をするだけでとてもおいしい一品が出来て其れだけで貧しい生活には変わりはなかったのですがみんながちょっとした幸せを感じる事が出来ました。
ダルシャはボロボロの古いレシピノートを自分用のノートに移し替えて何時もの塩味だけだった料理に何を入れたのかを書いた自分のレシピノートも作っていました。
クレアはダルシャの勤勉さと実行力と機転の速さに驚きました。
此の館の昔の料理長の書いた古いレシピノートにクレアがどう見ても読めない字があってダルシャは其れを此の地方独特の隠語の様な物と言いました。
其の地方独特の方言なら解るけど文字が残っている事に驚きながらも其れが何であるかをクレアもレシピノートを書き写して良いのなら書き写そうと思い始めた時に気が付いたのです。