1453番:アルト・ハイデルベルク(105)
- カテゴリ:日記
- 2021/12/01 04:04:55
アルト・ハイデルベルク(105)
————————————【105】——————————————————
v. Wedell. Meine Herren ! Wohllöblicher S. C. von
Heidelberg ! Meine Herren, wir schreiben den
Monat Mai, den Anfang eines glorreichen Semesters.
Meine Herren, wen krönt man im Monat Mai ?
Die Tugend ! Die Schönheit ! (Lachend.) Halt still,
Käthie. Meine Herren, das reizendste Mädchen von
Heidelberg und das schönste und tugendhafteste zugleich
ist hier Käthie. Meine Herren. ich frage auf Wort*,
ist einer, der das bestreitet ?
Käthie. (hochroth, fast weinend). Laßt's mi außi !!
—————————————— (訳) ————————————————
フォン・ヴェデル: 諸君!称賛すべきハイデルベルク学生団
の諸君! 諸君、時は5月なり.栄えある学期の始まりの
時なり.諸君、この5月という月に誰が冠を授かるか?
そは貞操の人!そは美麗の人なり!(笑って)じっとしていて、
ケティー.諸君、ハイデルベルク中で最もチャーミングな乙女、
最も麗しく貞操のある女性こそ、このケティーなのであります.
諸君、意見があればお聞きしましょう.反対意見のある人は
いますか?
ケティー:(もう泣きだしそうになって)放してったら!
——————————————《語彙》———————————————
辞書:「木村・相良」「アクセス」
「大独和(小学館)」「独和中」
Wohllöblich (形) 称賛すべき、尊敬すべき、結構きわまる
S.C. 辞書不掲載のため何の省略かが不明.ネット検索によると
Senioren-Convent ただしこの説明がドイツ語のため、よく
理解できなかった.すみません.とりあえず訳さなければ
ならないので、定訳と照らし合わせてみた.「学生団」もし
くは「学生団員」ということなので、それに従いました.
尚、当時の大学には自治権があって、裁判も学内で行なわれ
殺人事件でも警察が介入することなく大学側で裁かれ、学内
牢に繋がれたとのことです.
さて、S.C.ですが、Wohllöblicher という語尾から察すると
ここは強変化なので、男性1格、つまり男性単数扱いです.
glorreich [グローアライヒ] 栄光ある、誉れ高い、輝かしい
schreiben [やや古語] (Akk.)の日付である
wir schreiben den Monat Mai / 時は5月なり.
続くden Anfang は同格、「すなわち~である」と訳す.
krönt (3単現) < krönen (他) Akkに冠を授ける
die Tugend (ENタイプ) ❶徳、美徳、❷美点、長所
aus der Not eine Tugend machen / 災いを転じて福となす.
❸節操正しい人
die Prinzessin wurde für eine strenge Tugend gehalten.
王女は非常に貞節な人とみなされた.
die Schönheit (ENタイプ) ❶美しさ、 ❷美人
reizend (形) 魅力的な、すばらしい、チャーミングな
tugendhaft (形) 有徳な、高潔な
tugendhaftst は最上級の形、尚、定冠詞das が冠されているため
Mädchen を修飾する最上級.
zugleich (副) 同時に、同様に、ならびに、その上.
この言葉には「同じくハイデルベルクにおいて」が込められて
います.
bestreiten (他) (に)意義を唱える、否定する、論争する
eine Behauptung bestreiten / ある主張に意義を唱える.
*) auf :このauf は「要求」の前置詞で、「~を求める」の意味.
(4格支配) ふつうはum 4 格 fragen で「~を要求する」
ですが、ここではauf 4 格 fragen です.なぜって?
そんなこと私に聞かれても...Fragen mich nicht !
hochroth → hochrot (形) [比較なし] 真っ赤な、深紅の
fast (副) ほとんど、おおよそ、ほぼ
weinen (自) 泣く