Nicotto Town



南の魔女クレア24


やっと制縫工場に調査隊が派遣されると何と飛んでもない事が起きていました。制縫工場の工場主もキリアマリ軍が砦を攻めている事態をしっていて其の国の商人が砦を抜けて工場に出入りしている事に不信感をもって取引を中止したいと申し出たそうです。更に関係者しか出入りできない所から出てきたの見た者の話も出て物が盗まれていないかを注意してみて居たそうで取引中止の申し出を其の商人はあっさりと受けて来なくなったのですが其れと同時に腕利きの縫子が3人も引き抜かれて居なくなったそうです。彼女らの親に多額のお金を払ってキリアマリ国の自分の店の工場にで働かせたいと言われて親たちは多額のお金を受け取って娘たちはキリアマリ国に行かせたそうで其れが一月前の事だそうです。その後に調査隊が工場内を調べると軍服の型紙の数枚紛失が調査によって発見されたとの事でした。其れが報告されると今度は対策会議を開く為の会議が開かれて対策メンバーを決める会議が開かれる日にちが決められた時にバスタの南端の砦がキリアマリ軍に落ちたと言う報告が届きました。ダウニは貴族院の役所を止める決意をしたのは其の日でした。その後に新聞に此の事が載って貴族院は国民の批判にさらされました。シドリアル軍最高司令部の命でバスタ南端砦奪還作戦が発令されました。その為に更に多くの国民に兵役召喚令状が出されました。
そんな時でした御父様がトウニの商工会議のパーティに呼ばれて行った時に貴族議員の警邏隊司令長官をしている方に内密の話があると声を掛けられました。そしてクレアがバスタの制縫専門学校に通っていた時に本屋の店員をしていて門限も破り木を登って塀から学校へ夜中に戻っていたと言う噂を耳にしたと言うのです。そして此れを知っている人が此の話が広がると貴族の子女として非常識な行為でクレアの縁談にひびく事は免れない。其れを隠蔽するためにも広がる前にクレアの縁談を決めたいと申し出た人が居るとの事。相手は領主の家柄で直ぐにでも話を進めたいとの意向を示していると聞かされてきたのです。
館に帰って来たお父様は顔を真っ赤にして其れは本当なのかとクレアに迫り更に此の縁談は断れないからなと今までにないきつい言い方で言い放ったのでした。
クレアは総て真実なので従うしかありませんでした。そしてトウニの商工会の会議場で相手の男の人を見て開いた口がふさがりませんでした。其処にはニコニコと笑っているダウニと申し訳なさそうにうつむき加減で見ていボルアートが居たのです。其の噂を広めたのがダウニで結婚相手の領主の息子がボルアートでした。
館に帰ってから其の話をピェールお兄様とウィルお兄様にして卑劣なやり方だわと怒ると二人はクレアは見初められたのだと言われ相手に好かれて結婚出来るなら知らない男の所に行くより良いだろうと慰めてくれました。
御父様もクレアに詳しく事情を聞いてこうなったら仕方ないだろうと少なくとも相手は200年以上も続く侯爵の家柄なので爵位に不足はなく更に話を持ってきたのが貴族議員の警邏隊司令長官なので断れる訳が無いと言いました。クレアは其の人はダウニの父親で二人の陰謀だと口を尖れせて抗議をしましたが身から出た錆と言われては返す言葉がありませんでした。
結婚式も披露宴もクレアの地元のコウアニで行われて相手の家の出席者の御父様は5年前にお亡くなりになっていてお母様はご病気でお兄様は戦地に行っており其のお兄様の奥様は妊娠中で出席者は新郎本人と友人のダウニだけでした。
其れでも其れなりに地元では盛大に行われて新郎の家の昔からの慣習で新郎側の結婚式は村で村民にお披露目と言う形で行われて新婦側の出席は無しと言うのが慣例だそうで嫁入り道具と本人だけが領地に入る事が出来るのだそうです。
御父様は心配して色々と嫁入り道具を用意してくれましたがクレアは其れよりもお母様の洋服を少し頂きたいと言いました。お父様は其れを聞くと驚くほど喜んで使用人を呼んで野菜を出荷する為の木箱にお母様の服を幾つも詰めさせました。クレアは其の木箱の数に驚いて5つだけにしましたがお父様は全部持って行って欲しい様でした。
其れ以外にもお父様はクレアの荷物の幾つかに別けてお金を潜ませてくれました。そんなにたくさんとクレアは断りましたがお父様は黙って返そうとするクレアに首を振るだけでした。
其のお金がどれほど役に立ったかは其の時のクレアには想像もつきませんでした。
トウニまではお父様と使用人が付いてきましたが其処までで其処から汽車で一人でクレアは今まで何度も素通りした小さな駅で一人で降りました。
ポーターを雇って大量の荷物を降ろさせると其の駅に迎えに来ているはずのボルアートを待ちました。
しばらく待っている古びた大きな馬車がやってきて見知らぬ男が二人ボルアートが急用で来れなくなったので代わりに迎えに来たと言いました。
二人は驚くほど大量の荷物をふうふう言いながら馬車の上や横の荷台に何とか積むと車輪の横のわずかな隙間を利用して立ち乗りをしました。
聞くと其のままで何時間も村に付くまで行くと言うのでクレアは二人を馬車の中に入る様に勧めました。
申し訳なさそうに二人は乗って来てクレアの立派な身なりに圧倒されながら身を小さくして遠慮がちにしてました。
此れから7時間以上も馬車でかかると言うのに呆れながらも何故ボルアートが迎えに来れなかったのかと聞くと何でもボルアートのお兄様が戦士なさって其のご遺体が奇跡的に帰って来たのだそうで今頃は葬儀をなさっているのだと言うのです。クレアはびっくりして何てお気の毒な事と自然に涙を流しました。さぞかしボルアートのお母様もそしてお兄様のご妊娠中の奥様も気を落としている事だろうと思う胸が締め付けられそうでした。
ボルアートが迎えに来ないのが当然でそんなときに迎えに来たら反対に軽蔑していた所だと言うと二人は少しホッとした様でした。
ボルアートの話だと自分が迎えに来なかった事でクレアは怒って引き返すかもしれないので何とか引き留めてくれと言われていたからです。
兎に角怒らせるととても怖いと二人は聞いていたのでビクビクしてました。
次第に何もない雑木林の所と原野の様な所がただただ続いていてやっと町らしい所に付いたので此処かと聞くと此処は隣の領地だそうで割と色々ありそうな所でとりあえずお腹がすいたので此処に食事が出来る所があると言うので其処で何かを食べる事にすると云いました。
そんな予定にないと二人は余りに渋るのでとりあえずパンとチーズとハムと飲み物を買って来させて馬車の中で馭者と4人で食べました。
少し休んだので馬が早くなって2時間も立たずに本当にさびれた小さな村に着きました。
だが領主様の館は更に此処から30分も行った所にあると言うので流石にクレアもぐったりしました。
着いた館は館と言うよりはお城でもなく全部石で来た大きな四角い古い会館の様な3階建ての建物でした。
重い木の分厚い両開きの戸の片側だけが開いてボルアートが出てきました。
迎えに行った二人の男も馬車の中から出て来たのでボルアートは二人をしかりつけましたがクレアが私が強く言って乗せたのだと二人をかばい僅かな隙間に立ちっぱなしで何時間も馬車に乗せると言う使用人対する発想は私が育ってきた環境には無いと言ってボルアートをにらみつけました。


アバター
2021/11/29 00:00
ぐれいす様
唯ない様に沿った背景が無いので文章をだいぶ変更しています。
古い石作りの四角い洋館などありませんからね。
ファンタジーですが一応シドリアル国の歴史は其々の地方の領主がシドリアル領主に統一されてシドリアル国となったと本編には書きませんが頭の中で想定しています。よって一応此の侯爵家ももともとは地方の領土の領主ですので城に近い家作りをしてますが豪華な城と言うよりは砦に近い作りを想定しています。
其の背景はニコタウンにありませんので更に石造りの壁と頑丈な窓もありませんので其の辺りは内容を変更したりして調節しています。
今後の背景は更に内容にあったのが無いのでどうしようかと思案中です。
アバター
2021/11/28 22:06
いつも挿し絵に相応しいアバターの衣装で素敵です。



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