劇場版ヴァイオレット観て満足。
- カテゴリ:アニメ
- 2021/11/09 09:36:30
娘が貸してくれたブルーレイ、最後まで観たら、
本編を初めから見直したくなったので夜中に視聴中。
完結編の出来は一点を除き文句なし。その一点とは……
序盤にですね、レトロなラジオが数回映るんですけどね。
この造型がアナログ世代として許せない。不格好すぎるぞコノヤロー。
……それ以外に不満なし。少女マンガみたいに美しい映像が素晴らしい。
ネタバレ嫌い(というより礼儀だと思っている)なので、
本筋外れた部分を幾つか。まずメカの作画が物凄く好みです。
ヴァイオレットの義手、ベネディクトのオートバイ、タイプライター……
どれも息を呑む美しさだから、不細工なラジオだけ許せないのです。
自然や街並みの描写も凄まじいですね、旅に出たくなるレベル。
ちょっとした背景に映り込む花々も非常に精緻。品種を当てたくなる。
中心となる手紙というものの扱いも、アナログ世代には嬉しい。
メール全盛、旧態然とした郵政事業の不振と縮小はもはや不可逆、
行間に余情の漂う手紙という文化を遺すのは無理なのかなー。
生者は親しきものの死という悲劇を克服するしかない、という
あったりまえのことを真っ当に描いているのは時代的なものなのか。
普遍的テーマを敢えてシンプルに伝えていることも人気の秘密なのかな。
ヒロインの名前が卑怯すぎるほどに見事なのも嬉しいっす。
紫の菫の花言葉は誠実、謙虚、貞節、愛。チクショーうますぎる。
永遠の庭に咲く紫の菫ですよ。その名にふさわしい人になりやがって。
あ、もう一つ気に入らない、というか好みでない点を思い出した。
本編のエンディング曲『みちしるべ』。いい曲ではありますが、
ボカロっぽい歌唱なのがねー……もっと淡々と歌ってほしいメロだなぁ。
本編観た人ならきっと、外伝映画と完結編も観てますよね。
『いひおほせ(言い尽くす)』ない終幕に不満を感じるかもしれんが、
だからこそエンディングの絵が沁みる。いひおほせて何かある。