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ジュンチャン


ジュンチャンと世界を巡る 第75回はチリ


 チリは、南アメリカ大陸南西部に位置する共和制国家で、国土はアンデス山脈西側で南北に細長く、東にアルゼンチン、北東にボリビア、北にペルーと隣接して、西は南太平洋、南はフエゴ島を挟んでドレーク海峡に面しています。

 首都はサンティアゴで、アルゼンチンとともに南アメリカ最南端に位置し、国土の大部分がコーノ・スール(南回帰線以南の南アメリカ大陸の南端部を指す地理的範囲で、日本語に直訳すれば「南の角」)の域内に収まり、太平洋上に浮かぶフアン・フェルナンデス諸島や、サン・フェリクス島、サン・アンブロシオ島およびポリネシアのサラ・イ・ゴメス島、イースター島などの離島も領有しています。

 国名の由来は、先住民の言葉ケチュア語で「寒い」を意味する「Chiri」、「雪」もしくは「地上最深の場所」を意味する「Tchili」、マプチェ族の言葉で同地に生息する鳥の鳴き声を表す擬音語「cheele-cheele」に由来するなどの説があります。

 チリの地理(!(^^)!)ですが、西部の太平洋との海岸線、東部のアンデス山脈、北部のアタカマ砂漠によって囲まれた国土は南北に細長く、北から南までの総延長は約4,630キロメートルに及び、その関係で気候は幅広く、太平洋上に浮かぶラパ・ヌイ島(パスクア島、イースター島)の亜熱帯から、国土の北3分の1を占めて世界で最も乾燥した砂漠とされるアタカマ砂漠、中央部の肥沃な渓谷地域、そして元々は森林に覆われていた湿度は高いが寒い南部、ツンドラ気候が広がる最南部のパタゴニア地方に大きく分けられ、北の方から順に砂漠気候、ステップ気候、地中海性気候、西岸海洋性気候、ツンドラ気候と気候が違っているのです。

 チリの歴史ですが、ヨーロッパ人がこの地を訪れる以前の先コロンブス期には、チリの中央部や南部には先住民のマプチェ族やその系統のピクンチェ族などが居住しており、また、ポリネシア系の住人が太平洋を東に渡って上陸していた可能性も指摘されています。

 15世紀に入ると、クスコを拠点に拡大したインカ帝国によって北部は組み込まれましたが、南部はマウレ川付近でのマウレの戦いでマプチェ族が勝利し、マプチェ族が支配し続けることになったのです。

 一方、本土からはるか西のイースター島には、ポリネシア系のラパ・ヌイ人によってラパ・ヌイ文化が築かれ、モアイ像が多数建設されました。

 最初のヨーロッパ人が現在のチリとなっている領域を訪れたのは、ポルトガル人探検家のフェルナン・デ・マガリャンイスで、彼は1520年にチリとアルゼンチンの最南部のマゼラン海峡に到達しました。

 スペイン人はインカ帝国が支配していた北部地域は簡単に征服し植民地化しましたが、南部地域はマプチェ族の戦士達の激しい抵抗により、300年間にわたって断続的な戦争状態が続くこととなったのです。

 チリは1818年にスペインより独立し、1990年のピノチェト軍事独裁政権崩壊後は、ラテンアメリカでは最も経済・生活水準が安定し、政治や労働でも最高度の自由を保っているとされてきたのですが、21世紀以降は国民の所得格差・不平等、教育への公的予算は中南米でも下位となっています。

 ここから地理の観光地の紹介です。

 まず紹介するのは、誰もが知っている不思議な島イースター島です。

 太平洋上にあるこの島は通称イースター島という呼び名で知られていますが、正式名称はスペイン語でパスクア島、英称でパスクアはイースター、つまり復活祭を意味しているのです。

 イースター島はモアイの建つ島として有名で、モアイはなんのために、どうやって造ったのかがいまだに謎であり、モアイが並ぶ姿はなんとも不気味な雰囲気もあります。

 12世紀から15世紀後半ごろに造られたと言われていてその数は約9000体、モアイは信仰の対象として作られたとされており、部族や地域ごとにその姿形も異なっているようです。

 モアイ像以外にも、モアイ信仰が終了した後に起こったマケマケ信仰と呼ばれる鳥人儀礼のレリーフや鳥人儀礼に使用されたとされる洞窟も見どころです。

 次にパイネ国立公園です。

 チリの首都サンティアゴから南へ約3,000キロのパタゴニアと呼ばれる氷河に覆われた南米の地に、トーレス・デル・パイネ国立公園はあり、1959年に氷河、山、森林、湖などの豊かな自然が評価され、2,400平方キロにも及ぶ地域が国立公園に指定されました。

 公園の名前にもなっている三本の屹立した岩峰トーレス・デル・パイネには清涼な青い氷河がのぞき、絶え間なく吹き下ろす冷え冷えとした鋭い風は、ここが風の大地パタゴニアだということを実感させてくれます。

 パイネ国立公園を楽しむには、個人で何泊もキャンプをしながらトレッキングをするか、日帰りツアーに申し込むのがおすすめです。

 キャンプでは34日をかけて主な見所をWの字を書くように周るWルートが人気で、「360度自分の周囲全てが絶景で、どこに目を向けてもため息が出るほど。脇を流れる川の水はいつも喉を潤してくれる、まるで楽園のような場所」と行きかう旅人たちの誰もがこのWルートを称え、「帰ってきたくなかった」と本気で話す場所なのです。

 最後にアタカマ砂漠です。

 アタカマ砂漠はチリ北部、アンデス山脈と太平洋との間にあり、世界で最も乾燥した砂漠として有名で、雨が降ることはめったにありません。

 そのため、晴れている確率がかなり高く、世界中から天文台が集まっています。

 南北の長さは何と1000㎞で、すぐそばにあるアンデス山脈が湿った空気を遮断してくれるために、このような環境になったようです。

 アタカマ砂漠の最初の見所は、チリ最古の街としても知られるサンペドロデアタカマ、道は舗装しないように街で統一されていて、砂漠のオアシスの雰囲気が溢れる歴史を感じる素敵な街です。

 砂漠以外にもアタカマ周辺にはいくつかの見どころがありますが、その一つがタティオ間欠泉で、標高4500mにあるこの間欠泉は世界で最も高所にある間欠泉として知られていて、地面から水蒸気を噴き上げている様子は凄いですよ。

 南米の国々も残すところあと1国となりましたが、来週も気楽に遊びに来て、楽しんで行ってください!(^^)!

 




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