Nicotto Town


ジュンチャン


ジュンチャンと世界を巡る 第71回はボリビア


 ボリビアは南アメリカに位置する立憲共和制国家で、憲法上の首都はスクレだが議会をはじめとした政府主要機関はラパスにあり、ラパスは世界最高高度にある首都となっています。

 国の面積はアメリカ大陸では8番目に、ラテンアメリカでは6番目に、世界的には27番目に大きい国で、日本の約3.3倍の広さがあります。

 かつてはより広大な国土面積を有し太平洋沿岸部にも領土がありましたが、周辺国との戦争に負け続けたために現在は最大時の半分ほどです。

 北と東をブラジル、南をアルゼンチン、南東をパラグアイ、南西をチリ、北西をペルーに囲まれた内陸国で、南半球にあるので晴れていれば南十字星が見えます。

 かつては「黄金の玉座に座る乞食」と形容されたように、豊かな天然資源を持つにもかかわらず実際には貧しい状態が続いており、現在もラテンアメリカ貧国の一つで、約1万人強の日系ボリビア人がいて日本人町もあります。

 ボリビアの歴史ですが、アンデスの高地とその東の亜熱帯、熱帯地方の低地から成るボリビアは、チチカカ湖畔を中心に先史文明が栄えました。

 15世紀に入るとインカ帝国の領土となり、スペインの侵攻後はアルト・ペルーと呼ばれポトシ銀山を中心とした鉱業が発展しました。

 1825年に独立を果たしたが政局が安定せず、チリとの間で1879年に始まる太平洋戦争にて太平洋岸の領土を失ったのです。

 ブラジルとの国境紛争にも敗れて領土の一部を失うこととなり、その後、世界恐慌、チャコ戦争の敗北、政権を巡るクーデター、ボリビア革命などが次々と起こり、軍事政権、保守政権、文民政権が入り乱れながら今日に至っています。

 ボリビアを特徴づけるのは鉱業で、植民地時代から19世紀末まではポトシ鉱山を中心として銀が、20世紀以降は錫がボリビア経済の主軸で、ホッホシルトが錫開発の主役でした。

 石油の輸出も盛んで、1930年代に東部で油田が発見されたことがチャコ戦争の一因となりましたが、 2001年に世界最大規模の天然ガス田が発見されてボリビア経済再生の頼み綱となっています。

 南部のウユニ塩原には推定540万トンのリチウム(世界埋蔵量の半分以上)が埋蔵されていると見積もられていますが、この国はそれを抽出する技術も資本も持ち合わせていないのです。

 ここからは観光地の紹介ですが、ボリビアの主な観光地はティワナクの遺跡や、チチカカ湖、ウユニ塩原、ポトシ鉱山、チェ・ゲバラの戦死したイゲラなどです。

 まず、ポトシ鉱山を紹介します。

 スペイン人はポトシ鉱山を「セロ・リコ」と呼んでいましたが、これは「豊かな宝の山」を意味する言葉です。

 銀を豊富に産出するその山は、スペイン統治下でも三大銀山として遠くヨーロッパでもその名をとどろかせ、一時は南北アメリカ大陸でもっとも人口が多い町として繁栄したのです。

 スペイン人は1日わずかな賃金で働きいくらでも取替可能な労働力「先住民」と「アフリカン奴隷」を大量にストックしていて、ポトシの銀はほとんど元手をかけることなく手に入れることができるので、ポトシの町は「宝の山」というより「打出の小槌」に近かったのです。

 しかし、すべての富をスペイン人とスペインに吸い上げられたポトシは、銀が枯渇するとあっという間に廃れて、穴だらけの山とスペイン人たちが富にまかせて建てた豪華な家や教会だけが残り、それらが今世界遺産となって沢山の観光客を呼んでいるのです。

 次にウユニ塩湖ですが、ここの景色は世界屈指の「死ぬまでに一度は見たい絶景」で知られている場所です。

 南米のボリビア西部にある都市ウユニから車で1時間ほどで、アンデス山脈に囲まれた広大な塩の大地「ウユニ塩湖」に到着します。

 ここは標高約3,700mと富士山と同じくらいの高さで、南北約100㎞×東西約250km、面積約11,000の広さがあって、岐阜県とほぼ同じ広さです。

 見渡す限り真っ白の神秘的な大地が出来た背景として、はるか昔、アンデス山脈が海底から隆起した際に大量の海水が山上に残ったため、この広大な塩湖が形成されたといわれています。

 塩湖全体の高低差がわずか50cm以内という「世界で最も平らな場所」であるウユニ塩湖では、降った雨が流れることなく大地に薄く膜を張ることで、空を湖面に映し出す「天空の鏡」と呼ばれる神秘的な絶景が現れるのです。

 最後にティワナク遺跡です。

 南米ボリビアの町ティワナクには有名な「世界遺産マチュピチュ」のインカ文明より先にあった「前インカ文明ティワナク遺跡」が残っています。

 標高4000mもの高い山でチチカカ湖近辺にあるティワナクは、「当初あまりの高山のため、人々が暮らすための食物を生産出来ないので、国家など成り立つはずがない」、とあまり重要視されていませんでしたが、その後の発掘で排水設備や多数の住居跡など多くの人々が生活していた跡が見つかっています。

 あまり発掘が進んでおらず、またボリビア政府の急な修復のため従来の姿と異なった姿になってしまった遺跡もありますが、それでもその後インカ文明に多大な影響を与えた重要な世界遺産であることは間違いなく、有名な太陽の門やアカパナのピラミッドなど見どころ満載の遺跡です。

 次回はスペインの植民地となっていた他の南米の国々と違って、唯一南米でポルトガルの植民地となっていた巨大なアマゾン川の国「ブラジル」を旅しますが、いつものように気楽に遊びに来てください。

 

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2021/10/12 15:47
ペリーヌ物語は見たこともない物語ですが、家なき子ですよね、キット。
釣師には、この話は分かりません( ^)o(^ )
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2021/10/11 15:54
ペリーヌ物語では主人公の一家はインド、ボスニア、クロアチア、イタリア、スイス、フランス、マロクール(フリュククール)にロバの馬車で旅してきた、というストーリーだった。
そんな長距離 ありえんだろう。
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2021/10/10 08:34
もみじさんへ
日本のウユニ塩湖と呼ばれる、香川県三豊市の父母ヶ浜を
ネットで見ました。
このような場所が、まだ日本の国にはいっぱいあるような気がします。
たいへんすばらしい情報を教えていただいて感謝です( ^)o(^ )
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2021/10/09 17:23
ニコともさんが数年前に、個人旅行でウユニ塩湖にいかれました。
現地に行く前に高地トレーニングをされたりして、中々大変な旅だったようです。
行き難い所はツアーで行ったほうがいい場合もありますけど、ここはそれでも大変みたい^^;
遠いので、私は日本のウユニ塩湖と呼ばれる、香川県三豊市の父母ヶ浜(ちちぶがはま)に行ってみたいです。



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