「線は、僕を描く」砥上裕将(とがみひろまさ)
- カテゴリ:日記
- 2021/09/18 12:23:32
出会えてよかった、読めてよかった、と思える本でした
箸を持つ手が綺麗だ、墨絵の感想を話していい目を持っていると
言われた青山くんが画師になるまでの話です
墨絵は中国の景色くらいなイメージしかなくて
去年ロシアの日本語学科で習字が学ばれているのをみて
かなの連綿に少し挑戦したことがあるくらいな私
それでも、筆の運びにバイオリンのボーイングを
たとえられると話がすっと入ってきたり、墨の匂いまで
してくるようでした
お手伝いでついていった門下のお宅で
「お参りさせてください」と奥さんのお仏壇にお線香をあげたり
交通事故で亡くなった両親の写真をみれるようになるまでの葛藤や
大学の友人や門下の先輩に対する立ち振る舞い、言葉から
青山くんに好意を持ちました
水墨画の線も、バイオリンの音もそのときのその人を表すんだと
納得しました
それと、悲しい経験をした人は人の気持ちもよくわかるんだな
って思いました
はい、墨絵や書道に限らず何か習い事をしている人はうなづける文章が盛りだくさんでした
メモメモ^^
病院だったら幸せな退院じゃないケースにも立ち会いますよね
体力的にも精神的にも大変なお仕事だと思います 脱帽です
人に優しくなれる傾向だからねぇ・・・
でも、出来る事ならば悲しい事には
あまり遭遇したくないものです(☍﹏⁰)
四君子っていうんだそうです 本の中では全て草花を描く花卉画だったから
風景画も描かれていたことに驚きました 果物の桃と同じくらい蘭って素敵だなって
思いました できることが目的じゃなくて、やってみることが目的っていう言葉も
心に残りました