【護神】 書き遊び:緋金の見合い・前編
- カテゴリ:自作小説
- 2021/09/04 20:45:41
「ついに緋金も嫁に行くのかぁ」
「行くわけなかろう」
護神・渢刃がふともらした一言を、
珍しく和服に身を包み、四苦八苦しながら帯を締めていた緋金が一刀両断、切り捨てた。
「見合いするんだろう?」
「上司のゴリ押しだ」
「だったらフツー、決まりじゃねぇの? お前も後ちょっとで三十路だしぃ」
そんなに私を嫁に行かせたいのか、きさまっ! と緋金は噛みつきかけ。
朱継の隣で茶をしばいている荷葉のニヤニヤ顔と、
詞名(ジーナ)のハラハラしつつも隠しきれていない好奇心に気づき、余計な二の句を避けた。
その代わり、
「朱継、仮紐を結べ。キツめにな! 日向、帯山を入れろ、たれの長さをしくじったら殴る!」
矢継ぎ早に、弟たちに支持を出す。
朱継は眉をしかめ、日向はこれ見よがしにため息をついて、しぶしぶ立ち上がった。
「なんか機嫌悪ぃね? そんなに、ヤな奴なのか?」
のんきに言葉を紡ぐ渢刃の言葉に、日向と朱継が青ざめる。
緋金が護神・渢刃に惚れているのは、九曜家の共通認識であった。
本人のみが知らないらしい… というのに、弟たちは今ようやく気が付き、視線を合わせる。
互いの目は『どーするんだよ、これ』と言っていた。
「そんなに嫌ならツブしてやろうか?」
その一言を聞き、緋金は一転、満面の笑みを浮かべ、
「私の夫は、渢刃ひとりだ。浮気などするはずなかろう」
「は?」
宙に浮いたまま静止する渢刃を横目に、
緋金は笑みをたたえたまま「大丈夫だ。見合いなど容赦なく、自分で木っ端みじんに砕いてくるから」
と言葉を継ぎ、背筋を伸ばして家を出る。
残ったのは宙に浮いたまま硬直している渢刃……。
ぜりぃのスプーンをくわえたままの詞名(ジーナ)が指先で数度つついても、
そのカタマリはぴくりともしなかった。
「彫像のような趣も雅よの。鑑賞に耐えない程ではなし。肴によいかもしれんな。朱継、酒。日向もたまに一緒にどうだ?」
荷葉の華やかな笑みに、どこが? と、弟たちは再び顔を見合わせた。
九曜家のある日の一幕である。
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護神・荷葉(かよう) ロワゾーさん
護神・詞名(ジーナ) ばにら☆*さん
護神・渢刃(ふぅば) るーしぇさん
九曜緋金(くよう・あかね) 和.com (以下同
九曜日向(くよう・ひむか)
九曜朱継(くよう・あきつぐ)
緋金コーデを黒背景にして振袖を着せただけだけどさ~。
これだけは書いておかねば! と思っていた、27歳独身特務少佐・緋金のひとコマw
ついでに自キャラ&自キャラ護神、フル出演 (((o≧▽≦)ノ彡
そこからどう出るのかな ワクワクしちゃいます(≧▽≦)
愛に応えるのかな? まだスタート地点ですねw
ビシバシ指令を受ける弟君たちも可愛いなぁ
頭が上がらないとはこういうことを言うのだろう
しくじったら殴られる( *´艸`)ww
解った! 少佐ね少佐。忘れないようにする!
わすれんぼさーん
緋金って少佐、またはそれに類する地位にいるの?
あったとしても、まさか日本までは来ないだろうさw
にやにやがとまらない羽鳥とロワゾー
父はロイヤルファミリーの血をひく子爵、軍人。
英国統治下のインドのある藩王の息女に一目惚れしてイングランドへ駆け落ち。
国際問題のすえに生まれた。現在は和解。
28歳、緋金と同格の英国海軍少佐。異能者。
温厚篤実。純粋。おひとよしともいう。知能は高いがどっかぬけている。
惚れた相手には、美しいとか愛しているとか、たいへん無邪気に言うタイプ。
司令ってホント変わらないなぁ。
最初に会ったのは、仮入隊の14歳の時だから、……13年前か。
そんとき28? 29歳? そんな感じよね。変わんないっつーか、若返ってたりしないか?
暇つぶしのような取り留めもない思考は、羽鳥の微妙に褒めていない緋金評、曰く
『そこらの男よりよほど腕がたち、弁もたち、頭も回る』というところで終わりを告げる。
(司令、ホント何しに来たんですかぁ?)
ソッコー問い詰めたい気持ちはあるが、
どーせツブす予定の見合いだし~好きに語らせておいてもいいかぁ、と
投げやりな気分で相手を見やる。
クリシュナムルティ・カーと名乗ったインド系イギリス人らしい青年は、
とても綺麗な日本語を話し、羽鳥の微妙な緋金評を、柔和な笑みを浮かべて聞いていた。
時折目が合うと、その笑みに、ややはにかんだような表情が混じる。
普段、脳筋やら腹に一物も二物も抱えているのやら猪突猛進やら研究バカやら、
いろいろと見慣れている緋金にとって、たいそう新鮮で。
(怪で言うなら危険度・甲の中でも超最悪クラス! ……そういえば前にいたな、超最悪)
そんなことを考えていたせいで、ウッカリ顔が険しくなっていたのだろう。
「アカネさん、どうしました? 僕が何か失礼なことでも?」
「いいえ、何も…。ただ、」
と、慌てて、失礼なことなど何もないと訂正し、
その上でやや眉を下げるよう強く意識しながら目線を伏せ、
「私、まだ仕事を続けたいと思っておりますので、少々困っておりました」
儚げに見えるよう表情を取り繕って微笑んでみせた。
どやっ、と内心で思っていたのは秘密である。
帰宅し着替えを済ませ、居間に顔を出した緋金は、どうだった? という
家族(護神含)全員の無言の圧力を一身に受け。
ひとまず簡潔に結果を報告する。
「とりあえず、オトモダチから付き合うことになったー」
一瞬、部屋の温度が数度低くなったように感じて、皆を見渡すと、
詞名(ジーナ)はさっと日向の背にしがみつき、日向の右首のあたりから顔を半分だけ見せて、
「緋金、浮気者!」
「え? ちょっ… ちょっと待てーーーっ」
緋金のぎゅっと握られた左拳が目前に迫る、日向の悲痛な叫びが響き渡り…
茜色に染まった空に蜻蛉が舞う、のどかな夕暮れ時であった。
「失礼なことを言うなっ!」
> 第七代特務統合司令部の、羽鳥軽司令長官
じゃなく、正しくは『特務統合司令部の、羽鳥軽第七代司令長官』じゃないか。
肩書間違うとかサイテーなことをしてしまったわw
緋金は困りまくっていることだろう。
羽鳥は楽しいだろうな!
クリシュナムルティ・カーは動揺していた。
何と美しく愛らしいひとだろう。
華奢で、小さくて、フェアリーのようだ。
古式ゆかしい振袖にかろやかなレースの帯を結び、
白銀の髪にクィーンオブザナイトの花を飾っている。
だが手の甲にくちづけたとき、伝わってきたのは硬い感触だった。
可憐な容姿にあわず、剣や銃把を握りなれているのだ。
「見入ってしまい、申し訳ありません。こんなチャーミングな方に会うは、はじめてです」
吸い込まれるように見つめてしまった後、クリシュナムルティは目を伏せた。
少し文法がおかしいが、流暢な日本語だった。
「はじめまして、アカネさん。僕は、クリシュナムルティ・カーいいます。
インディアの母とイングランドの父の混血です」
困ったな、とクリシュナムルティは吐露して、純朴さと柔和さがないまぜになった微笑をした。
「僕は、あなたの傍にいられようと、いられまいと、
これからさきのライフを、あなたの夢をみてすごすことでしょう」
お会い編も書いて!
見合いの相手として、その青年を紹介され、緋金の言葉は荒れた。
第一印象はイケメンだったが、次に思ったのは〝すげー育ちが良さそう〟だ。
見た目はミルクベージュの柔らかそうな髪を持ち、肌は褐色。
……え? ドコの国の人? と緋金が首をかしげても仕方がない容姿をしている。
(そういや【釣書】があったな。封を開けてもいないけど)
せめて一読くらいしておくんだった! と、
緋金はイマサラながら、手元にあった情報の取得さえ怠ったことを後悔する。
軍人にあるまじき失態だ!
と、反省を交えつつも、いや~それにしても眼福だわー、と見惚れていると、
そこになぜか第七代特務統合司令部の、我らが羽鳥軽司令長官が
遅くなって申し訳ないと言いながら入室してきた。
(はぃ?)
そこからなぜか滔々と緋金を褒めちぎる、けれど緋金には全く褒めているように聞こえない
羽鳥の独演会を流しながら、緋金は見るともなく羽鳥の横顔を眺めていた。
司令ってホント変わらないなぁ。
最初に会ったのは、仮入隊の14歳の時だから、……13年前か。
そんとき28? 29歳? そんな感じよね。変わんないっつーか、若返ってたりしないか?
僕なりに助け合ってともに人生を送りたいです、という好男児がふーばくんのライバルで現れると良いよねえ。
まぁ、14歳・仮入隊の時から見知っているんだろうから、まぁ解らなくもないけど。
けど! それ、褒めてる?
> そこらの男よりよほど腕がたち、弁もたち、頭も回る
御厨寧々子叔母が、美しい女性の代名詞のような時代だと思ってたけど。
その時代にこれ、ドン引きされるような紹介じゃねぇの?
ってか。家庭人としてはレベル低いと思うよ、コイツ。オススメの嫁は朱継だな!
これが最もカンタンだったのよーw
黒はなんでも映えるから、めっちゃ便利!
コイツがいちばん崩しやすいんだ (((o≧▽≦)ノ彡
早っ Σ( ̄ロ ̄lll) ホントにもうギャラリー入ってた。ありがと~♪
そもそも命の恩人だし~、両親が亡くなり仮入隊して訓練漬けの日々から
本入隊~でも弟たちに泣かれる~って
いっちばんキツかった時の庇護者なんだぜ!
惚れるだろう~フツーw
茶~しばくw 私は文字として使ったのは初めてです。
なんか、するっと出てきたんですよねwww
お褒めいただき、嬉しいでーす (*ノωノ)
羽鳥がおもしろがって顔出して、お相手の前で緋金を褒めそう
「親代わりの羽鳥です」
「婦女子は控えめにというのが昨今ですが、そこらの男よりよほど腕がたち、弁もたち、頭も回る。莫迦になぞさせません。新時代の女です」
「それでいて、私の意を汲んでつらい任務に耐えてくれたり、弟たちの面倒をみたり、家庭人としても魅力的でね」
「自慢の娘です」(だいじにしない男にはあげません)()
この華やかな黒使い最高です!
きらびやかな黒背景コーデもやりたくなりました♪
読みに来たーーっ
緋金ちゃん、いい!!!
ほんといいキャラだ。
渢刃に惚れてるとかもすごくいい!!!
掻き遊びに入れてこよう❤
てゆーかまぢ(。☉_☉)??
緋金 渢刃に惚れてるのΣ(◕ˇロˇ◕❀ノノエエッ
そら渢刃も固まるわ((((((((((ノ∀`)・゚・。 アヒャヒャヒャヒャ
緋金さんキレイ|´∀`●) ポッ
このままじゃお見合い気に入られちゃうよー ( 」´0`)」
いま、小鳥さん作業中なのでー
ピンクの差し色綺麗やーゴージャスやー眼福やー( ´ `)♡
・・ってコーデの印象が危うく吹っ飛ぶ面白さww固まってる渢刃さんかわゆww
茶ーしばくとか久々に聞きました。楽し♪笑
羽鳥あら…… は、ないだろう ( ̄~ ̄lll)
彼も自分に来た見合いをツブしまくっていそうだしwww
そっかぁ、昔の話だから上司から見合いの話があったりするのかぁ。
あれ、上司って羽鳥さんの事?
そんな事しそうにないけどね~w