日本百名山 ~ BSプレミアム ~ ②
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2021/06/30 00:41:37
こんばんは!30日(水)は北日本から西日本で、晴れ間の出る所も多いですが
雲が広がりやすく、午後を中心に所々でにわか雨や雷雨があるでしょう。
南西諸島は曇りや雨となり、雷を伴った激しい雨の降る所もある見込みです。
特に沖縄本島地方では大雨による災害に厳重に警戒してください。
生命あふれる
清流
アケボノツツジ
彩る稜線
九州の山々
一望
命育む 曙の峰
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祖母山
〇自然観察指導員 工藤克史さん
5年前から祖母・傾山系などを案内している自然観察指導員の工藤克史さん。
地域の子供たちにも地元の自然の豊かさを伝えています。
*撮影:4月下旬
前回は奥岳川沿いに生息をする生き物たちの紹介までをでした。
今回は渓谷に潜む生き物のことを工藤さんに教えていただきます。
<山旅スタイル> 渓谷に潜む生き物
警告にひそむ生き物の見つけ方教えてもらおう。
〇探すポイント①
枯葉がたまる水たまり
水たまりには随分枯葉がたまってるなぁ。
「おっ、あそこ細長い鉛筆みたいな棒が凄けれども分かりますか?」
ん?鉛筆ですか?
「枯葉とかを自分の体にまとって、身を隠しながら生きてる。
水生昆虫の幼虫ですね」
〇ムラサキトビケラ
ムラサキトビケラ。
孵化すると6cmにもなるんだそうです。
落ち葉の下を探すと
「ヤマアカガエルがいます」
〇ヤマアカガエル
「少し早めに、あの冬眠から目覚めてですね~、
卵を産んで、その後またもう一度冬眠に入るという、
ちょっとあの不思議な生態を持っているカエルなんですけれども」
眠そうな眼、これから二度寝するのかな?
「この辺り湿ってるのが分かりますかね?」
〇探すポイント②
沢の近くの倒木や岩の下
沢の近くの倒木や岩の下には
「ちょうどこういう場所にソボサンショウウオっていう
あの、この辺りにしか生息していないような、
あの種類のサンショウウオが棲んでることがあるんですねぇ。
かなり珍しいので、ちょっと出会えるか分かりませんが」
「う~ん、この辺りだったよなぁ、出て来ないなぁ」
この山の自然を良く知っている工藤さんでも
なかなか目にすることが出来ないソボサンショウウオ。
いつか出会ってみたいな。
歩き始めて1時間
「この辺りはモミジとか広葉樹が結構生えてますねぇ。
凄い綺麗な鮮やかな緑ですねぇ」
う~ん、風が気持ちいいなぁ。
登るにつれ、どんどん森が深くなってきた。
なんだか道も険しくなってきたな。
「この辺りから少し傾斜急になってきますので、
あの頑張って登って行きたいと思いますので、ついて来てください」
はい、頑張ります。
「結構岩場とか木の根っこを掴むと安定して登りやすいと思いますので」
分かりました~。
滑らないよう、気をつけてっと。
よいしょっ、あっ。
「よいしょっ」
登り始めて2時間半
「この辺りから少し森が鬱蒼(うっそう)としてきましたけど、
その分色んな花も見れたりするので、ちょっと楽しみに進んでみましょうかね」
明るい緑に覆われた尾根を登り、山頂に続く稜線を目指します。
「あっ、ここお花凄い綺麗ですねぇ」
白い花びらが陽に当たって鮮やか~。
〇ハイノキ(白いお花)
1cm程のハイノキの花、可愛い~。
「この時期はこういう小っちゃくて、あの綺麗な白い花が沢山咲いてるので、
それが一つ序盤で見れる魅力かなと思いますね」
鳥のさえずりを聞きながら登って行きます。
あっ、立派な木だ。
「この祖母山は、あのモミとかツガとか、え~、そういった木がですね~、
標高1000m位まで沢山生えてます」
木の根が尾根を覆ってる、鬱蒼として森の深さを感じるな。
「おっ、ちょっと左側の斜面、見てもらっていいですか?」
わぁ~、綺麗なお花が満開。
「ツクシシャクナゲっていう花ですね」
〇ツクシシャクナゲ
淡いピンクが素敵ですね~。
大きさは手の掌程もある。
シャクナゲって気品に満ちた淑女って感じ。
森の様子が変わってきた。
「標高がまぁ1200mぐらい超えてくると、
こういうブナの沢山生えてるような場所に出てきます」
九州にもこんなブナ林があるんですねぇ。
若葉が煌めいてる。
「よいしょっ」
工藤さん、何か見つけました?
「あっ、いましたいました。よいしょっ」
あっ、小さい虫。
〇ツノクロツヤムシ
艶艶で黒光りしてる。
「これ、ツノクロツヤムシという品種なんですけど、
特にこのブナの木の、え~、朽ち木に、
え~、生息してる生き物になります。
こういう風に中ちょっと穴がぼけてるのかって思うんですけど、
この中でですね、巣を作って木の中で一生を終える個体もいるぐらい、
あの、ブナの木は大好きな生き物ですねこいつは」
ブナなどの朽ち木に暮らすツノクロツヤムシ。
九州や四国の高山でしか見られないそうです。
ひたすら登り続けること3時間
「よいしょ~」
「ちょうど今稜線に到着しました。
ここが今、標高1400mなので、
もうえ~と、6合目、7合目ぐらいまで来てる感じになりますね」
やっと稜線だ。
「え~、もう少しここからは緩やかな道になっていきます」
お待ちかねの稜線歩き、気持ちいいな~。
「あっ、鳥がちょうど目の前飛んでます」
あっ、可愛い。
山で暮らすヒガラ。
〇ヒガラ
春は子育ての季節、動物の毛を巣の材料にする為、運んでいるんですって~。
「おっ、ちょっと奥の方、見てください。
ようやくアケボノツツジが見えました」
わぁ~、これがお目当てのアケボノツツジか。
花は5cm程、山の奥深くでこんなに華やかに咲いてるんだ。
〇ツクシアケボノツツジ
「もう右も左もアケボノツツジで満開って感じですね」
まるでピンクのトンネルみたい。
「空とのコントラストがめちゃめちゃいいですね。
青とピンクで、タイミングばっちりでしたね今回は。
だいぶ登って来ないとあの見れないんで、頑張ったお陰ですね」
祖母山の春を彩るアケボノツツジ、出会えて幸せ。
「だいぶ眺望のいい所に出てきましたねぇ」
やっと開けた。
「ちょうど今ここ見えてる稜線が祖母山系の稜線ですね」
〇祖母山
「祖母山の山頂もだいぶ近く見えるようになってきましたね。
あの少し丸っこいポコッとしてる所が山頂ですね」
見えれば近い、もうひと踏ん張り。
ここで山旅スケッチ。
今回はこの辺りで終了致します。
次回は祖母山・傾山系につきましてのご紹介から始め、
二日目には祖母山から眺める朝日を見に行きます。
どうもお疲れ様です。
はい、恐れ入ります。
あはは、そうなんですよね。
気持ちは痛い程分かります。
かえるさんも同じで、やっぱり二度寝は気持ちいいw