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ネタばれ読書日記 古川春秋(家族ドミノ)

★4
完全にエンタメ向きの作家さん 小説版『BORDER』(未読)も書いている。
1.ヤクザ、マフィア、伝説の殺し屋等々が出て来る。展開によっては派手な暴力シーンんあり。「殺人者といっしょ」は殺人者というより恐怖のモンスター。。
2.登場するヒロインがほぼ天使 駄目男や訳あり男に優しい
3.無茶苦茶な設定でも最後はハッピーエンドかハートフル?
 
デビュー作『ホテルブラジル』でも破局寸前カップルが犯罪に巻き込まれ、やむなく身を寄せた休業中のホテルに、金を持ち逃げした手下を追うヤクザと続いてその上司、死体処理も可のなんでも屋、実は前科持ちのホテルの留守番役などとヤバい人たちが集まってしまうという展開。なのに壮絶な殺しあいを潜り抜けハッピーエンドとか。そう言えば、「ジッシュ∸!!」は小学校の教育実習期間の話、で「家族ドミノ」でも小学校が出て来る。なるほど、作者は教員免許持ちのいい人だ。
何故が命を狙われる美人ピアニストとタロットで仕事を選ぶ殺し屋のありえないけどなんとなくロマンスな『暗殺日和はタロットで』が、ありえない内容だと思うけどお気に入り。

『家族ドミノ』あらすじ
頑固な父親にそれそれ勘当された3人の兄弟、長男夏生、長女美春、次男英秋は父の訃報を聞いた時、それぞれ一千万円を必要としていた。会社社長の夏生は盗まれた顧客名簿を買い戻すよう脅迫され、あと一千万円足りなかった。美春は投資の失敗で破産寸前、英秋は恋人の連れ子の難病の治療のため。父の葬式に集まった三人は弁護士に遺産の内現金が1200万円と聞いて目の色を変える。しかし遺言状を入れたはずの手提げ金庫は香典入りの手提げ金庫と間違えられ盗まれる。盗んだのは父の知人の息子の絹川柊一。3人はすぐに柊一を探し出すが手提げ金庫は彼が金を借りた悪徳業者に持ち去られた後だった。3人は見事な連携で金庫を取り戻す。居酒屋で祝杯を上げ、それぞれの事情を打ち明ける。しかし、二度目の取り違えが起こる。居酒屋の不要金庫と間違われゴミ捨て場に捨てられてしまったのだ。回収直前で金庫は登校途中の小学生に拾われて舞台は小学校へ。問題の小学生はすぐに特定されるが小学校に不審者が乱入し、英秋が人質になってしまう。人生を悲観し夢なんて叶わないと子供たちに話す犯人に対して英秋は夢は諦めてはならないと話し犯人の説得に成功するが、事件のどさくさに金庫は紛失してしまった。
本葬の後、警察からの連絡で金庫は見つかるが遺言には『絹川柊一に現金を譲る』とあった。絹川柊一は父の愛人の子だったのだ。そしてさらなる衝撃、発見された手紙には3人は両親の実子ではなく、母の三度の流産の度に子供を養子縁組した経緯が書かれていた。3人は兄弟ですらなかったのだ。
今更他人にはなれないと気が付いた3人はお互いの問題を解決する。英秋の恋人の嘘を暴き、夏生の脅迫者には美春と英秋で鉄拳制裁、夏生と友人がかき集めたお金を貸すことで美春の破産も回避された。
それから柊一の借金も叔父と弁護士によって解決され、3人には〈こんな状況じゃなかったら欲しい〉と思っていた父の趣味のコレクションが残された。
最後に美春の引っ越し祝いも兼ねて集まり、3人は柊一という弟を迎える。

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2021/06/20 19:04
いろいろあって大団円。しかしなんて困った父親だろ
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2021/06/20 15:14
実写映画になりそうなお話ですね。



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