Nicotto Town



チックコリアの訃報に接し


享年79。マイルス門下三羽烏の一人が旅立ちました。
1曲なら『スペイン』1枚なら『ナウ・ヒー・シングス…』でしょうけど、
わたしは初期RTFが割に好きなので『スペース・サーカス』になるかな。

チックをマイルス門下と書いたけど、あまり印象が強くないんですよね。
この人を『フュージョン(差別用語)』の一人だと思ってるわけなんです。
ハービーやキースは(いちおう)ジャズの人という偏見があるんです。

なんといってもエレクトリックバンドが困りものでした。
RTFはラテン入ってもジャズの匂いが濃厚なのでけっこう聴けるんです。
アンサンブルよりインプロ的ソロのほうが多いためなんでしょう。

エレクトリックバンドのサウンドは一時期そこら中のBGMで配信され、
チェーン系喫茶店でも頻繁にかかったんです。それでもう、嫌になっちゃった。
みんな達者すぎるプレイヤー、アンサンブルもソロパートも見事、以上。

チックの独特なポルタメントのかかったキーボードフレーズ、
あれが特にダメ。ヤンハマーだと野蛮な力業なので聴けるんですが。
どこか素っ頓狂な響きと、チックのラテン的陽気さが相まって、受け付けない。

アコースティックトリオでやるときのサウンドも少々苦手です。
ハービーやキースは『内』に行くんだけどチックは『外』に向かう気がする。
そこで『フュージョン(侮蔑語)』っぽい音楽家だとカテゴライズしちゃう。

ジャズロックや『クロスオーバー(死語)』はけっこう聴きますし、
影響も受けてると思うけど『フュージョン(蔑視用語)』は避けがちです。
チック、スタッフ、ボブジェームス、サンボーンといったあたり。

いちおう殆ど聞きました。でも『聴く』ことはないんですよね。
チックって自分にとってそういう位置の人なんです、なぜか。
現在チックの人気は非常に高い。そういう先進性のせいかもしれません。合掌。




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