面白かった脳の話
- カテゴリ：日記
- 2021/01/09 17:58:15
『世界一ゆかいな脳科学講義
頭の中をぐるぐるめぐる11日間』 河出書房新社
文＝アンジェリーク・ファン・オムベルヘン
絵＝ルイーゼ・ペルディユース
日本語版監修＝藤井直敬
訳＝塩﨑香織 を一気読みした
しわを伸ばしたら新聞紙一枚くらいの大きさの脳が
頭蓋骨にちゃんと収まっている
ニューロン（神経線維）には細長くて脂質が多いから白っぽい軸索と
木の枝のような樹状突起があって、樹状突起が情報入力、軸索が
出力を受け持っている 夏の海岸を歩いて「足の裏がめちゃ熱い」の
メッセを脳に伝えるのは感覚ニューロン 「急いで海に入れ」って
脳の指令を筋肉や皮膚や臓器に伝えるのは運動ニューロン 偉いね
人間の脳のニューロンは約860億個
頭の中に電気が流れていて化学反応も起こっている 軸索と樹状突起の
隙間は20nm(0.00000002m)を電気信号が通るときだけガチャのカプセル
みたいな物質が放出されて通れる 有名なのはドーパミンとセロトニン
だけど神経伝達物質って100種類以上もあるらしい
頭頂葉のブローカ野に障害が出ると、聞いたことはわかるのにつっかえずに
話せなくなってしまう 頭頂葉と側頭葉を結ぶ線上にあるウェルニッケ野を
損傷するとすらすら話せてもしゃべっている言葉が意味不明になる
他の病気たとえば自閉症スペクトラム障害、注意欠陥多動性障害、
パーキンソン病、てんかん、うつ病、依存症、読み書きに苦労する
ディスレクシア、計算に苦労するディスカリキュリアなども脳で違いが
認識できる
だからオランダで入社試験で脳のスキャンを撮るのが普通になって
異常がみられる人を不採用にしたり、どんな仕事に向いているかも
わかるって研究者が発言して議論になった プライバシーの問題は
もちろんのこと自閉症スペクトラム障害の人の中には才能の小島という
特定の分野で飛びぬけて能力を発揮できる人もいるからAIみたいに
単純じゃない
赤ちゃんはニューロンの90%近くを持って生まれてくる
妊娠中の胎児の脳はとても傷つきやすいから、アルコールや薬物
ストレスから気をつけて守らなければならない 10代の脳は
ニューロン同士の新しいつなぎ目が作られて不要になったものが
刈りこまれる段階 着る服と着なくなった服がクローゼットに
ごちゃごちゃ状態これが反抗期、脳の発達速度も場所によって
違うからその時の感情につき動かされがち でも創造的な思考が
発達しはじめるのはちょうど思春期で大人よりずっと簡単に
新しい事を覚えられるらしい
学校の理科よりうんと楽しい本だった
人の体のこと勉強するんだったら、脳のこともっと知りたいな
それでも歴史の年号覚えるよりずっと意味があると思うし楽しいです
ただ、今の常識は未来の非常識になる場合も少なくなくて
全てが正しい事でも無かったりします
ただ、科学の大原則だけは絶対に変わらないのですがねぇｗ
例えばエネルギー保存法則などは未来になっても変わることは無いでしょう～