日本百名山 ~BSプレミアム~ ②
- カテゴリ:レジャー/旅行
- 2020/12/22 00:22:47
こんばんは!22日(火)は北日本から西日本の日本海側を中心に雲が多く、
東北南部の日本海側や北陸を中心に雨や雪が降るでしょう。
雷を伴うところもありますので、落雷や突風等に注意して下さい。
南西諸島は曇りや雨となる見込みです。その他の地域は晴れる所が多いでしょう。
荒海を行く船のような姿の荒船山。
錦に染まる岩の山を旅します。
彩りあふれる秋たけなわの森へ。
切り立つ断崖へ
紅葉に染まる平らな山頂部
秋 色づく空中庭園へ
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荒船山
〇山岳ガイド 佐藤勇介さん
山岳ガイドの佐藤勇介さん、国内外の岩壁を登ってきたクライマー。
一年を通じて荒船山に通い案内をしています。
*撮影:11月上旬
前回は出発して1時間半、艫岩へ登り始める所の岩場のある
急な登りの手前までの紹介でした。今回はそこから始め、頂上を目指します。
<山旅スタイル>
〇急な岩場を下る方法
急な岩場の下り方教えてください。
「30cmの段差を降りると体重の3倍の衝撃がかかるといわれています」
〇下りは体重の三倍以上の荷重がかかる
そんなに足に負担がかかるんだぁ。
衝撃を和らげるには?
「体を横に向けて爪先から静かに降りるようにするといいです」
〇体を横に向けてつま先から静かに降りる
体を横に向けて爪先から降りると足への負担が少ないんですね。
もっと急だと?
「このような急な岩場では前を向いて下るのは難しいので
しっかりと手掛かりを持って山側を向いて下るのがポイントです」
傾斜がきつい岩場では前向きではなく、後ろ向きに降りるのがポイント。
@後ろ向きに山側を向いて下る
@手がかりを持つのも忘れない
しっかり手がかりをつかんで三点確保も忘れずに。
岩から体を離して足元を見ながら下りる。
急な岩場の下り方覚えておこうっと。
標高1300mまで登ってきた。
「もうまもなく山頂台地に出ます」
あの艫岩の上かぁ~。ワクワクするう。
「ここで頂上台地に出ました。これまでと随分景色が変わりましたね」
平らな森が広がってる~。気持ちいいな~。
歩き始めて2時間余り
「お疲れ様でした。ここが今日のゴールの艫岩です」
〇艫岩
一気に視界が開けた。
「ここは妙義山や榛名山(はるなさん)、東側の景色が見える場所です。
正面にゴツゴツした岩が見えるのが妙義山。
その左奥に凸凹と山が連なっているのが榛名山になります」
群馬を代表する二つの名峰。両方とも火山活動で出来たんですって。
それにしてもこの荒船山、どうしてこんな形になったのかなぁ?
ここで山旅スケッチ。
<山旅スケッチ>
切り立った断崖、そして平たい山頂部。独特な姿を見せる荒船山。
火山活動の始まる前、現在の山頂部には湖がありました。
400万年前噴火が始まり湖の周りに火山灰が降り積もり
その地層が出来ました。
〇鋏岩修験道城跡の火山灰層
火山灰は水に溶け湖の底にも積もり泥岩の地層となりました。
〇一杯水手前の泥岩層
更に火山活動は激しさを増し、湖に溶岩が流れ込みます。
〇一杯水の溶岩層
そして溶岩で覆われた湖の底が水平のまま隆起し、
その後浸食され、今の形になりました。固い溶岩に守られた岩船山。
悠久の時をかけ、地球の営みが創りあげた山なのです。
午前11時、今日は山の南側の荒船不動登山口から登ります。
登山の無事をお祈りして出発しよっと。
「艫岩の方は険しいんですけれども南側は緩やかになっていて
こちらの登りやすい方から今日は登ってみます」
山頂までの標高差は400m近く。色づく森を抜けてまず山頂へ向かいます。
あっ、沢がある。
「綺麗ですねぇ、この川は滑津川といって
千曲川に合流して日本海に流れます。
荒船山は中央分水嶺で反対の群馬県側に流れる川は
太平洋に注いています」
〇滑津川
荒船山に降る雨は日本海と太平洋に分けて注ぐんだ。
これから日本海まで遥々流れて行くんだなぁ。
よいしょっと、足場を確かめてっと。
森に陽が射してる~。
葉っぱが輝いてる。
「カエデが多いですねぇ、イタヤカエデやハウチワカエデ」
この辺りでは10種以上のカエデが見られるんですって。
「カエデの葉っぱが沢山落ちてますね」
カエルの手みたいだからカエデなんですよね?
「左側の小さな葉っぱがヒナウチワカエデ、
真ん中の尖っているのがウリハダカエデ。
縁が滑らかなのがイタヤカエデになります」
同じカエデなのにこんなに違いがあるなんて面白い。
「カエデは沢山種類があってそれを見分けるのも楽しいです」
わぁ~、まさに錦秋の森ですね~。
「ここも綺麗ですね」
素敵な雰囲気。
かつて御神域だったという森。美しいカエデに心洗われる。
少しずつ傾斜が増してきた。
〇カラマツ
「この辺はカラマツの気が多いですね。
カラマツは針葉樹の中で唯一紅葉して黄色くなる木です」
カラマツも色づいてまさに秋たけなわ。
森をさらに進むと
「これは毒のあるトリカブトですね」
〇ツクバトリカブト(紫色のお花)
花や茎、根も猛毒なんだそう。
「トリカブトは秋の一番遅くまで最低る花です」
へぇ~、11月まで咲いてるんだ~。
寒くなるのに強い花なんだなぁ。
歩き始めて40分。
「ここに面白いものがありますね」
ん~?不思議な形。キノコじゃないですよね?
「これは土が雨で削られるのを上にある石が屋根の役割をして
塞いでくれてこのような面白い形になっています」
何だか荒船山に似てるなぁ。
下の柔らかい土を上の石が侵食から守っているんだ。
「この辺り滑りやすいので気を付けてください」
傾斜がきつくなってきた。
いよいよ頂上台地が近づいてきたかな。
「ここで頂上台地の端に出ました。ここから山頂に向かって曲がります」
やっと荒船山の頂へ。
「ここからひと登りで山頂になります。最後頑張って行きましょう」
は~い。
道に木の根が張り出してる。足元に気を付けてっと。
お昼過ぎ
今回はこのあたりで勝手ながら終了致します。ご了承ください。
次回は荒船山から見える山々の説明をし、荒船山に生息する植物を
見ながら艫岩を目指して進みます。
はい、一昨日は頑張って書いてみました。
そうですね、下りはどうしても物理上荷重がかかりますね。
お互いに坂道でもありえますので気を付けていきましょうね。
下りは膝をやられるので要注意ですねw