Nicotto Town



「青春は、何度でも・・・」のつづき


「甲子園を目指して」

僕は、野球で甲子園を目指すために 東高に入学した。 
中学生までは、ボーイズリーグで 野球をやっていて全国大会にも出た。 
高校野球の強豪校から誘われたが、僕は公立高校にこだわった。
 
東高は特進があったので僕は、受験して合格した。 
東高は、県大会予選でベスト8 あたりの実力だった。 
静岡県立静岡高校・加藤学園高校・藤枝明誠高校・静岡商業高校 が県の強豪校である。
夏の県大会の予選 僕はエースを任された。 
順調にに勝ち上がり、
準決勝も相手は、県立静岡高校だった。
8回まで0-0の投手戦だった。 
9回表 相手のバッターはプロのも注目の 大型スラッガーの 
四番バッターに僕はソロホームランを打たれた。 
僕たちのチームは、
相手投手の140 km を越すストレートを打ち倦んでいた。 
一人ランナーが出れば僕まで打席が回ってくる。 
先頭バッターは、ファアーボールで出塁した。 
次のバッターはバンドをしたが、相手ピッチャーの好フィールディングで2塁でアウトにされた。 
三年生の4番でキャプテンの川内先輩が、
次の打席で 劇的なサヨナラホームランを打った。 
一番の強豪校を破った。 

決勝戦では、ほぼ全校生徒が応援に来てくれた。 
大会前で忙しいブラスバンド部も 応援に駆けつけてくれた。 
決勝の相手は、甲子園の常連校の私学の聖隷クリストファー高校。
県大会一人で投げていた僕は 疲れていたが、 応援団に力をもらって 全力を出し切った。 
しかし序盤で 球威が落ちた僕の球を 相手チームは、狙ってヒットを重ねられた。 
チームメイトの好守備もあって、9回まで3点で抑えていた。 
3-3の同点のまま延長戦に突入した。 

12回の裏僕は、先頭バッターだった。 
相手投手のカウントを取りに来た ストレートを僕は、思いっきりバットを振り抜いた。 
打った瞬間球場中が 静まり返った。 
静岡県草薙総合運動場の野球場の ライトスタンドの 場外に白球は、消えた。 
一瞬の静寂の後 歓喜の大声援が巻き起こった。 
相手投手はマウンドに蹲った。
僕は、ベース一周回って3塁側の母校の応援団達に、手を振ってホームベースを踏んだ。 
泣いてるキャッチャーを僕は、抱きしめて肩を叩いた。 
ベンチでは 選手マネージャー 監督が、迎えてくれた。 
整列をして お互い健闘を称えあった。 
校歌を スタンドの応援団のみんなで歌った。 
校歌を歌い終わると三塁側の応援団の前まで全力疾走でかけよった。 

レミー は、最前列まで来て 泣きながら僕に手を振っていた。 
僕にとって一番のご褒美だった。
ベンチに帰って荷物を持って控え室に入ってる間 
スタンドでは両校が応援のエール交換をしていた。
僕の両親は、野球部のOBや他の 親御さんから握手攻めをされていた。 

                              つづく




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