Nicotto Town



「初恋②」


「初恋②」

「プロローグ」 

僕は彼女を、探している。 
なぜなら彼女が僕を探しているから。 

僕は、中学1年生の2学期に彼女の通っている中学校に転校した。 
お互い一目惚れだった。 
彼女に会った瞬間 僕は、彼女の瞳から目を離せなかった。 
彼女も 僕の瞳を見ていた。 
彼女がニコッと笑った瞬間に僕は、恋に落ちた。 
これが僕の初恋の瞬間だった。
彼女とは、クラスは違って、部活はバレー部だった。 
僕は、同じクラスにバレー部の女子がいないか探した。 
僕は彼女に自分のありったけ気持ちを手紙の書いた。 
松本さんというバレー部の女子がいた。 
僕は、松本さんに 彼女の話をいろいろ 聞いた。 
女子の勘が鋭い 
「海くんてカーコが好きなんだ」 
松本さんに、腕をツンツン指で押しながら言われた。 
僕は、赤い顔をして下を向くしかできなかった。
僕の名前は、原田 海
彼女の名前は、海原 愛子(かいはらあいこ) 
苗字の最初と名前の一番最後 の文字を取って 
みんなからはカーコと呼ばれていた。 
僕が書いた 彼女への手紙を渡してもらおうと思って 
松本さんと仲良くなったが、手紙を渡せずにいた。 

カーコ と初めて出会って 1ヶ月経った
ある日の放課後 部活の行く前 松本さんから声をかけられた。 
「海くんこれ、はい」 
スヌーピーの封筒の手紙をもらった。 
「えっ何これ?」 
僕が、 びっくりして聞くと 松本さんは、 
「カーコが海くんにって」 
「いいないいなー 何よ赤い顔して」 
「私は、二人のキューピットかもしれないよ」 
松本さんは、そう言ってバレー部の部活に行った。 

僕は、手紙を読んでから野球部の部活に行くか 
練習が終わって家で手紙を読むか迷っていた 。 
結局鞄に手紙をしまって部活に行った。 

家に帰ってすぐに手紙を読みたかったが、なぜか怖くて 
お風呂に入ってご飯を食べて、部屋の机の上に鞄から手紙を出して 
勇気を出して読んだ。 

DEAR 海君 
初めまして、 
手紙書くのとっても恥ずかしかった。 
だけど勇気を出して書いちゃった。 
私は 海君とクラスも違うし、教室の階も違うからなかなか 
海君の顔を見ることができない。 
ちょっと寂しい気分でいます。 
なぜかわかる海君・・・ 
階段の踊り場で 海君と初めて目があって 
ドキッとしちゃって、 
海君と同じクラスのバレー部の大親友の松本さんに海君の事を色々聞いてたの。 
そしたら松本さんが、「海君もカーコのことを 聞いてくるのよ」と 聞いて 
嬉しくて仕方なかった。 
そして松本さんが、「海君はとってもシャイな子だから 待っててもダメよ」って言われたの。 
だからこうして手紙を書いて松本さんに海君に渡してくれるように頼んだのよ。 

私の気持ちを言うね。 

「好きです♡海君のことが好きなの♡ 」

あはは・・言っちゃた。 
海君は、シャイかもしれないけど、私もとっても恥ずかしいの・・・ 
女の子から告白させて ずるいんだから。 

海君が好きという気持ちが、止まらなくてついに言っっちゃった。 

私が勇気を出して手紙を書いたんだから 
返事は、手紙じゃなくて ちゃんと私に言ってね。 

                         from カーコ 

手紙を3回も読み直した。 
僕は、嬉しい気持ちと、返事を直接彼女に言う恥ずかしさ 
両方の気持ちが交差した。 
彼女は、よく松本さんと喋りに僕の教室に来ていたが、 
僕は、恥ずかしくて 彼女と一度も喋ったことがなかった。

その晩は、彼女に何て言う 何て言ったらいいんだ。 
眠れない長い長い夜だった。 




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