私が出会った最低男③
- カテゴリ:恋愛
- 2020/07/08 17:47:03
お互いに学生だったこともあり、
忙しいと言えば、アルバイトくらいだった。
だからなのか本当によく電話が来た。
でも1回出てからというものの、話がうまいのか、すごく楽しかった記憶がある。
タイプじゃないんだよなぁとか思いつつ、先輩との電話を純粋に楽しんでる私がいた。
電話を1週間に3回はしていたので、ついに一緒に出掛けることになった。
私は当時就活生だったので、夕飯だけ食べることになった。
先輩はモテるせいか慣れていた。全部の行動に対して、普通にエスコートしてくれるあたりがさすがだなと感心していた。
(荷物持ってくれたり、ドア先にあけてくれたり、お店決めてくれたり・・)
話は楽しい、悪くないと思っていたら、
いきなり
「りさの髪っていいよね」
と言って私の頭をなでてきたのだ。
(え・・まじか)
そう心で思ったので、
「先輩、やめてください?そういうことはしない方がいいですよ」
と手を振り払ったが
「えぇ~~、いいじゃーんかー。りさも本当は嬉しいでしょ?」
と言ってきた。
「どういうこと・・。いや、やめてください」
という繰り返しの会話を何回かしたのでもう私の方が折れてしまい、
(もうどうでもいいや・・的な)
勝手に撫でられ続けた。
それをいいことに先輩は、手まで触ってきた。
(これ周りから見たらバカップルやん・・)
そう思うくらいの甘えっぷりだった。
普段は、そんなデレた姿なんて見せない先輩にひどくギャップ過ぎて、
なんだこりゃ。と感じた。
(ギャップにこの時はやられていなかった。まだ引いていた時)
今、振り返るとこの時にはもう気持ちが少しあったのかななんて。
少しでもなかったら出掛けたりもしないよなと。
すごく後悔。戻れるのだったら、あの時の私に、
恋焦がれるのはいいけど、その人はやめて。と言ってやりたい。
<<つづく>>




























