Nicotto Town


ユウの想いごと


小説『愛のゆくえ』

リチャード・ブローティガン 著
『愛のゆくえ』を読みました。

意味深なタイトルと
あらすじの舞台設定に
なんとなく浮世離れしたものを感じとり
心惹かれ購入しました。

個人が個人自らのために書き上げた本を
保管するための図書館に勤務する男性が
絶世の美女であるパートナーの妊娠をきっかけに
2人で旅に出るという話で。

ロマンチックかつ
ロードムービー的な内容を
思い描いていたのだけれど
だいぶ趣が異なっていました。

主人公の視点で
物語が進むのだけれど
淡々とした文章で
主人公および
他の登場人物の内面描写は
極端に乏しいです。

けれど感情を抑えた簡潔な描写と
ユーモアの利いた表現により
ふわふわと抒情的な雰囲気を
醸し出していて
特に物語後半は
けっこうシビアな内容にもかかわらず
すんなりと読むことができました。

テーマは
閉じられた世界から開かれた世界への移行と
いうことなのだろうけれど
おそらく本書が持つ
雰囲気とかテーマは
本書が書かれた当時のアメリカで全盛だった
ヒッピー文化の影響も
受けているのでしょう。

読み終えて
私が一番に思ったことは
いろいろと気苦労はあるのだろうけれど
来世ではヒロインのような
絶世の美女に生まれてみたいということで。
そう
人は
今手にしている幸せとは別に
まったく違う類いの幸せへ憧れを
抱くものなのです。
 

アバター
2020/06/06 18:59
絶世の美女に生まれたら、今とはまったく違う人生だろうな~
経験したことのない苦難もありそうですけど、
今の自分が経験した苦労は知らないでしょうし、
いいことの方が多いに違いない。
・・・と、やっぱり隣の芝は青く見えるのでしたw
アバター
2020/06/06 17:43
知らない作家さん。勝手に内容を妄想してみると・・・
ピッピー文化というとベトナム戦争の背景もあって
前半脳天気で後半は体制とのいざこざとかありそうな。
(勝手に映画「ヘアー」的なモノを想像)
アバター
2020/06/06 13:48
リチャード・ブローティガン、そう言えば昔読みました。
でも全然覚えていない。。。
また読み返してみます。



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