ねずみ浄土
- カテゴリ:日記
- 2020/01/22 10:30:14
日本の民話にも幾つかの祖型 archrtype があるのですが、
そのうちのひとつがねずみ浄土かなあ、と思います。
これは簡単にいうと、「おむすびころりんすってんてん」というお伽噺になっているものです。
花咲かじいさんや舌切り雀とちょっと似ているんですけれど、
お弁当に持っていったおにぎりが転げてしまい、
それを追いかけて行くと穴に入ってしまいます。
どんどんおにぎりを追いかけていくと、
ねずみの国にたどりつくのです。
浄土のように素晴らしい国なのですが、
そこからお土産を持って帰って、豊かに幸せになるという話なんですね。
地下……というのは、「根の国」という日本古来の異界に通じるのでしょう。
日本の異界はひとつではなくて、海の彼方、地の底、山、そして天界であると言われています。
このうちの地下は、根の国とか黄泉として見ると死者の世界です。
(浄土というのもいわゆるあの世ですね)。
しかし、中東以西にあるような怖ろしいものではなくて、
どちらかというと、ギリシアのエリーシアムに似ていますかね。
地上の(生者の国)とほぼ変わらない生活をしている人々がいますが、
そこの食べ物を食べると、地上には戻れなくなってしまうんです。
しかしこの民話の場合は、地上の食べ物「おにぎり」が地下へ入ってしまうという話であるところが興味深い。
「おにぎり」はもともと、神に供えるお供え物の形なんだそうですよ。
勿論、お弁当としてもっとも古い形 archetype! だと思います。
そして、ねずみ(ハツカネズミ)は大黒さまのお使いとして、
富の象徴でもあるんですね~。
つまるところは、神さまにお供えをした(おむすびが転げた)事から、
異界へ訪れて、
富を手に入れました……という民話になるわけです。
それにしても、なぜハツカネズミは大黒さまの象徴になったのか。
大黒さまといえばしばしば米俵と一緒に描かれますが、
(あと、でかい魚ですね~、つまり古代の富の象徴なんですね)
ねずみといえば米を食べてしまう害獣です。
これはどういう関係性なのか、興味が深まります。
というお話はまた次の機会に……。
もともと口承文芸でもある民話は、言葉のリズムが良いものが多いです。
「おむすびころりんすってんてん」
というフレーズも何度か繰り返されていた憶えがあります~。
ひとつふたつ憶えておくと、小さい子を相手にする時に困りません!
全容は殆ど忘れてました^^;
小さい頃聞かされた童話や昔話の類は意外と奥深い戒めが織り込まれているので
ちゃんと覚えていた方が良いですね^^;
そっかぁ … アノ絶妙な神計算は 物書き系のスキルだったのかぁ^^ …納得ぅ♪
基本、小説書きだからね……w
こういうものもクリフハンガーで!
「また次回~」
(良い子は真似したらだめだぞっ)
絶妙ナる…タイミングですネ… 御話の切上げがぁ… のめり込む直前での 次回宣言… 流石としか言えないナ… うさ姉…
打ち出の小槌も大黒さまの持ち物のひとつですね~。
まあ、色々と富を運んでくるものが大黒さまに結びつけられていると考える事もできるのでしょう。
鼠浄土(おむすびころりん)は私が知っているものは、民話調の絵本でした。
いい雰囲気でしたよ~。ねずみも可愛かったです。
九谷焼のネズミの置物があるのですが
打ち出の小槌のうえに、ネズミが乗っているデザインになります。
打ち出の小槌も富を意識した品物なのですが・・・。
米俵とネズミの場合は?何か謂れがあるのかも知れません。
民話も奥が深くて楽しいですね。
また、色々とお教えください^^