Nicotto Town


ユウの想いごと


小説『星の子』

今村夏子 著
『星の子』を読みました。

今村夏子作品は
以前読んだ『こちらあみ子』が
ぐっさりと刺さったので
本作が芥川賞と本屋大賞の
候補になったのを知ったときに
ぜひ読みたいと思い
文庫化されるのを待っていました。

あやしげな宗教に傾倒した両親のもとで
育った少女の話で。

なにかと不器用な少女の視点で
家庭や学校や宗教施設での
人々との交流が描かれていて
会話文も含め
テンポのよい文章で
するすると読めてしまうのだけれど
エピソードの数々から
おそらく少女の家庭が
教団への相当額の寄付のせいで
貧困状態にあることが垣間みえたり
少女の異性や同世代の友人に対する
思春期の少女らしい揺れ動く心情とか
少女の両親に対する
複雑な想いとかが
じわじわとにじみ出てくるのでした。

ラストは
幻想的でもあり
リアリスティックでもあり
読んでいて泣きたい衝動にかられました。
はたしてこれは
ハッピーエンドなのか
バッドエンドなのか
読み手の判断が分かれるのではないでしょうか。
『宗教』に対する考えかたが
人それぞれであるように。

芦田愛菜さん主演で
映画化されるみたいなので
そちらもみてみたいです。
 

アバター
2020/01/19 13:24
僕も以前『こちらあみ子』を読みましたが
かなりイタイ小説で
読むのが辛くなった記憶があります。
だから今村作品からは遠ざかっていて…。
暫くしたらまた読んでみようかな。
アバター
2020/01/18 21:52
星続きですね(^^)
宗教かぁ・・・私は無宗教というか、日本人特有の適当ないいとこ取りなので、
人それぞれだよね~っていう無難なことしか言わないのですが、
悪徳団体にいいように搾取されてたら、
それは宗教とは言えないですもんね。
とりあえず悪人がいなくなるのが一番なんですが。
アバター
2020/01/18 20:39
『宗教』+家庭+女の子= ならば
いろいろなモチーフと言うか考察するに値する事象があるんしょうね。

脱線ですが・・・
「俺は普通に生きていける」と根拠なく信じる人と
「私には神のご加護があります」の間に、
それほど大きな差がないように私は最近感じるこの頃です。(適当)



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