映画 アルゴ。 イランが舞台の脱出劇
- カテゴリ:映画
- 2020/01/04 08:30:21
米国人攻撃なら「52カ所に報復」 トランプ大統領、イランに警告
トランプは標的の52カ所について、1979年にイランで起きた米大使館占拠事件で人質になった米国人の数だと説明。
随分、古い話を持ち出したもんだ。
41年前の米大使館人質事件で52人の大使館員が444日間拘束された。
イランを52箇所、爆撃した場合 恐らくそれはイラク戦争と同等の破壊になるだろう。
主要施設52箇所の中には橋、陸橋、浄水設備、発電所、テレビ局、空港、国会、モスクが含まれるかも知れない。
大雑把に言えば病院以外の全てが攻撃目標なのだ。
大言壮語極まれり。
52箇所を攻撃するにはイージス艦のミサイルだけでは足りない。
アメリカ空軍の爆撃機、海軍の攻撃機も飛ばすしか無い。
空母をペルシャ湾近くに集結する必要があるだろう。
それだけの戦力移動は確認されているだろうか。
恐らく現段階では単なる警告でしかない。
イランがペルシャ湾にミサイル攻撃をしないように、釘を差しただけだろう。
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1979年、イラン革命でアメリカ大使館が占拠、大使館の外交官52人が人質になった事件で、それとは別の大使館員6人だけが脱出していた。
この6人をイランから脱出させるためにSF映画アルゴの撮影だという設定でイランに潜入、6人をイランから飛行機で脱出させる。
SF映画アルゴは、この映画ではスター・ウォーズのパクリB級特撮映画という設定になっていた。
映画の終盤、空港に6人と脱出計画の実行役が飛行機に乗ろうと、やって来るが出国検査でイラン革命防衛隊が
「こいつらは怪しい」と言い出す。
ところでイランはペルシア語が公用語だ。
そこで革命防衛隊は延々とペルシア語で尋問する。
映画で一番盛り上がる場面なんだけど、字幕がない。
ペルシア語の尋問がアレコレ続くのだけど、さっぱり分からん。
スタートレックでもクリンゴン語の会話が延々、続くシーンがあるのだけど字幕を入れなかったらクリンゴン語の会話は全く分からず。
映画 ミュンヘン、映画 13時間ベンガジの秘密の兵士 でも現地の言葉が頻繁に使われるが字幕がないとサッパリ。
革命防衛隊の連中が話しているペルシア語には字幕が元々なかった。
つまり映画の視聴者は革命防衛隊が延々と話しているシーンを
「なにやら疑っていやがるな」程度しか分からないという訳だ。
ともかくペルシア語の尋問で納得した革命防衛隊が
「行ってヨシ」と許可を出したので大使館員6人と実行役は飛行機に乗る。
ところが飛行機の離陸直前になって隠れ家が発見され、映画スタッフに化けた連中が大使館員だと露見する。
慌てて革命防衛隊が飛行機の離陸を止めさせろ、とばかりにゲートを破壊して車を走らせ滑走路を走りまくる。
それでも飛行機は離陸してしまいイラン領空を脱出したのだった。
CIA本部では脱出成功との知らせに大喜び!
主人公は勲章を授与されたらしい。
映画のCIAは随分喜んでいたが、実際問題このアルゴ作戦は後々、問題を複雑にした。
まず脱出できたのがたった6人だけ。
イランには依然として52人の外交官が拘束され続けていた。
ところが報道でアルゴ作戦は公表されたのでイランは態度を硬化させた。
このため52人の外交官を開放するための交渉は、さらに難しくなった。
たった6人を脱出させるためにアルゴ作戦をやったので、救出費用は高かった訳だし実のところ、そこまでして助けるだけの意味があったのか。
52人の外交官の開放は444日間かかり、問題は長期化した。
まぁ何でも同じことだけど。