イチゴ
- カテゴリ:小説/詩
- 2019/10/25 01:33:38
今日TVでニュースを見ていたら
先日の台風で水害に遭われたイチゴ農家が映し出された
水に温室が浸かり今年はイチゴは出荷できないそうだ
それでも泥にまみれたイチゴは赤く成長しているとのこと
いやいや今年の収入はゼロで大変だなって
生活も大変だろうなって思ってみていた
これからどうしますか的なことを聞かれた
農家の20代の女性は目に涙をためてこう言ったのです
「暑い夏も頑張って大切に育ててきた・・・」
「イチゴが可哀そうで・・・」
この一言・・・
なんかズシンと来ました
イチゴへの思い愛着
きっと大切な分身、家族のように思っているのでしょう
それに比べ自分はすぐに金銭的な計算をしてしまう
やっぱそんなんじゃ無いんですよね
被害に遭われた方々はそれぞれに
私たちの知らない心の重荷を背負っているのでしょう
泥にまみれたイチゴの赤が
頭によぎります
来年は甘く瑞々しいくイチゴが
たくさん収穫できますように
そう思うばかりです
イチゴ
大切なもの
それは心の中にある
夢や希望といっしょに
座っている
呼ばれると立ち上がって
踊りだす
軽いステップで
時には激しく
私といっしょに踊りだす
汗をほとばしらせながら
涙で少し溶けてしまうことも
悲しみで少し縮んでしまうこともことも
でも私は踊り続ける
豊穣の女神が見ている前で
夢とステップ
希望とダンス
息を切らし
髪を振り乱し全力で
赤い実が生まれ育つまで
私は踊り続ける
この黒い土の上で
私は踊り続ける
被害を受けたのはイチゴ農家だけではないのですが
農家の方の言葉の口調と表情には痛々しさを感じました
おそらく映っているこの若い女性も
本来なら笑顔で育てたイチゴを収穫していたのでしょう
自分は仕事の関係で福島で4年間で暮らしました
原発事故後コメはあれば福島産を買う様にしています
どこかで応援をしたいものです
前の年から土づくりをし収穫までにはかなり手間がかかるようです
今回の浸水は満潮時だったので海水も入ったかもしれません
来年の収穫時には応援したいと思います
今回、先回と立て続けに被害が発生しています
丹精込めて育てたイチゴが
一夜で壊滅
もう心は来年の収穫へと向かっている
美味しいイチゴが収穫できますように
此れからクリスマスシーズンに向けまして、ルビーの様な苺を待ち望んでいる人々が多い中
農家さんも遣り切れないでしょうね。