【書き遊び】桜は雪に恋をする
- カテゴリ:自作小説
- 2019/08/07 21:54:48
【書き遊び】冬は春に慕われる のつづき
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桜が咲く4月になって急に冷たい空気が流れ込み、まるで冬に逆戻りをしたような寒さになること。 寒の戻りとも言うが、花冷えという言葉の方がずっと美しい。 南関東で雪が降ることもあり、入学式の写真に桜と雪が同時に写ることもまれにある。
ある年、桜がようやく開花した数日後に寒気がやってきた。 まだ桜は1部咲きで 白に近い薄桃色の花弁がちらほらと見える程度で、さて本格的な春到来だと沸きたっていた他の草花の精たちも動きを止めた。 刺すような空気の冷たさに、桜の開花を待ちわびる人々が顔も上げずに足早に家路を急いだ。
きんと冷たく張り詰めた空気の中「桜」がふと見ると 白く綿のようなものがふわりと木の上に降り立った。 空からたくさんの雪が降ってきていた。 「雪」が咲いたばかりの桜の花弁におそるおそるといった手つきで触れると「きれい・・・」
とぽつりと言った。
「雪」は「桜」に気付いていない。
「雪」が両手を広げて立ち上がると、満開の桜を想像しているかのように頬を少し上気させ口元には笑みを浮かべた。
満開の桜の美しさは「桜」にも見えるように思えた。 その桜を見せたいと心は踊り、その感情に素直に従うことにして「桜」はふらりと立ち上がった。
「いつかまたここで」
「桜」がそう声を掛けると 「雪」は一瞬身を固くして怯えたが それが「桜」であると気づくと透き通った白い肌を桜色に染めて
「満開の桜のころに」
と答えた。
それは冬の眷属と春の眷属の精たちには不可能に近い約束だった。
今のような花の咲き始めの頃ならばともかく、満開になった後の雪はよほどの気候の変化がなくてはありえないことだからだ。
約束はなかなか果たすことがかなわず 「桜」の想いは募るばかり。 ついには、「春」に「桜が満開になったら雪を降らすように冬に頼んでもらえないか」と願い出ることとなった。
(「風」の話につづく)
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冬・・・ロワちゃん
冬の眷属・雪(雪の結晶)・・・凛凛香ちゃん
春・・・ミュミュ
春の眷属・若草(クローバー)・・・❦みぃ❦ちゃん
春の眷属・桜・・・大和
風・・・ミュミュ
読み返すと、オカルトだな (((o≧▽≦)ノ彡
桜は驚きを封じ、つとめて平静に周囲を伺うが、警戒感は隠せないのか、
花弁はやや白みを増していた。
「誰だ」
北ならば、雪と桜が出逢うのも、稀ではあるけれど、決してあり得ないことではない。
満開の桜の散りゆく命さえも、舞う雪は、その美しさを留めてくれるから。
ほんの少しの時間なら逢うことも触れ合うことも、できる。
だから北へおいで。
本当に? 桜は目を閉じて声を探るが、もう感じられる気配は途絶えていた。
アニミズムのページに掲載させて
いただきましたヾ(๑ŏ⋖⋗ŏ)ノピヨ
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うん。とっても綺麗な気がする〜(。◕ ∀ ◕。)