失恋～2～
- カテゴリ：小説/詩
- 2019/08/06 08:51:27
二人で行ったフレンチレストラン
とても久しぶりに思う
あの頃は毎年訪れていた
あなたと私が出会った記念日
もう何年たったことか
グラスの白ワインを頼んで
そっと乾杯
でも今日はそんな気分じゃない
あなたから苦しい言葉
もう会えないねの一言
今夜は泣かないと決めてきた
だって思い出がたくさんある
それをたどる様に歩けばわた
幸せな二人がよみがえる
だからあなたも話して
別れが決まってから
幾度泣いたことだろう
私のどこが悪かったの
私の何がいけなかったの
聞かせてくれたらよかったのに
無口なあなたには重すぎただろう
別れの言葉は
言えるだけでも辛かったろう
もう会えないなんて言葉は
だから始終うつむいていた
地下鉄の駅に向かう二人
もうこうしたこともないだろう
そう あなたには会わなかったんだ
そうはいかないよと闇の声
眩しい季節を突き付ける
さようならあなた
楽しかったわ
もう悲しいけど駄目ね
追いかけないわ
歩いて行ってね あなたの足て
