Nicotto Town


安寿の仮初めブログ


最果ての地で何を思うのか、安寿よ…。


続きです。

まずは、稚内駅から宗谷岬まで路線バスで往復します。
宗谷岬は、稚内駅からバスで約1時間ほどのところにあります。
往復切符2500円。

1時間ほど待ち時間があるので、
パラパラと雨が落ちてくる天気でしたが、
駅のすぐ側にある稚内港や、
蒲鉾を縦に切ったような形をしている
稚内の有名な防波堤を見学。

そして、バスに乗車。
宗谷岬までは、海岸沿いにしっかりした道路が続いていて、
稚内の街を外れると、まず稚内空港があり、
その後は、漁港と漁村が点在しています。
海はどんよりしていて、
やはりサハリンは見えません。

そうこうしている内に、宗谷岬に到着。
さすがにここは、根室の納沙布岬と同様、観光客が多いです。
50分後に稚内に戻るバスが出るので、
それまでの間、岬を大急ぎで巡ります。


宗谷岬の海に手を浸けてみる…。
おや、意外と暖かい…。
泳げそうな気がします。
対馬海流がここまで流れてきているのでしょうか。

しかし、宗谷岬の周辺は、
素人目にもわかるほど、潮の流れが速いです。
日本海からオホーツク海へと、
海水が押し出しているのですね。
だから、冬の流氷は、日本海沿岸にではなく、
オホーツク海沿岸の方に流れていくのでしょうか。


宗谷岬の高台の方に上がってみると、
宗谷岬のすぐ側に漁港があるのがわかります。
そして高台には、様々なモニュメントが。

宗谷岬の高台には宗谷海峡を監視する旧海軍の施設があり、
戦争中、日本海では、アメリカの潜水艦によって多くの船が沈められ、
そのアメリカの潜水艦が、この宗谷岬で沈められたみたいです。
虚しいですね。
そんな方法でしか、国際問題を解決できない政治家も国民も、
愚かですね。
1945年7月のことらしいです。

ヒロシマ、ナガサキは記憶されても、
最果ての地の出来事は、なかなか記憶されません。


大韓航空機撃墜事件の碑も、この場所に立っています。

ああ、そんな事件もあったなあ…。
知らず知らずの内に記憶は風化し、
ここに来て、突如として思い出されたりするのでした。

大韓航空機が予定の航路を外れて、
なぜソビエト領空に入ってしまったのか、
未だに謎のようですが…。


展望台のような場所で、
日本最北端到達の証明書をもらい、
今回の旅で最東端と最北端を
一時に入手したことになります。

ですが、最西端は与那国島でしょうが、
最南端はどこでもらえるのでしょう?
南鳥島なんて、人が住んでいないはずです。
小笠原諸島の母島かなあ。

帰りのバスで稚内に戻り、
時間に余裕があったので、
稚内の街の北端、ノシャップ岬まで往復してみることに。

終点のバス停からノシャップ岬まで歩いて5分ほど。
しかし、ここは常に強風が吹くせいか、
交通安全の旗などは、風に吹き千切られていて、
半分の長さになっています。

岬に向かう途中の空き地では、
鹿の群れが、のんびりと草を食事中。

ノシャップ岬には、やはり漁港と灯台、
そして、ノシャップ寒流水族館なるものがありました。

バス停に戻れば、背後の高台に、
自衛隊のレーダー基地。

ここは寒く、風が強いところなので、
樹木が育たないところのようですが、
その草原の高台に、レーダードームがいくつもそびえているのは、
なんか異様です。

これが国防というものなのでしょう。

ですが、国防などしなくてもよくなるのが、
一番の解決策のように思います。
しかし、領土や主権に拘る人々にとっては、
この施設こそ、領土と主権を防衛している施設にみえるのでしょう。


今日の宿は、ゲストハウス。
自分のベットにシーツを敷いた後、
宿のご主人に教えられたお店で、
ホッケと焼ツブ貝(焼サザエのツブ貝版)、
そして日本酒をいただきました。

その後、宿に戻り、
この旅の記録を書いています。

このゲストハウスは、とても居心地にいい場所でした。
学生だった時、一度訪れた事がありましたが、
リニューアルされていて、綺麗になっていました。

明日は、宗谷本線を幌延まで戻り、
そこからバスで日本海沿いを留萌まで出て、
留萌本線に乗った後、
札幌に戻ります。

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2019/08/05 13:26
>ソルトさん

まあ、ゆっくりと移動しているので、
ある意味、のんびりした旅行でした。

だからまた、それでは、
北海道の最東端から
最北端へ辿り着くことはできないのです。

アバター
2019/08/03 22:01
良い旅ですね~。
最東端と最北端を一度にですか?凄いですね。
私も随分前・・学生の時だったでしょうか、最北端まで行きました。
天気が悪く風も強くて景色どころではなかった気がします。
何かに思いを寄せるでもなく、唯々最北端を目指して写真を撮った頃を思い出しました(^^)。



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