いだてん~東京オリムピック噺~ 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2019/07/08 17:02:51
いだてん~東京オリムピック噺~ 第26回「明日なき暴走」
NHK 日曜夜8時~
▼金策と寿命
今回は、田畑の金策によりアムステルダムオリンピックに行けるようになった日本人選手団の活躍、
特に女子で初めてオリンピックに出場し、800m走で銀メダルに輝いた人見絹江の活躍が描かれました。
田畑が大蔵大臣の高橋是清に会えたのはやはり、記者としての人脈を活かしたからだそうですね。
ドラマでは描かれていませんでしたが、公式のストーリーに書いてありました。
田畑は高橋すら、面接の時に朝日新聞社の社長を煙に巻いた話術で、
こいつなんだか面白いヤツと思わせたのですね。
そしてやはりこの大胆な行動は、30歳で死ぬと占われたことによるみたいです。
またそれを裏打ちするかのように、実家を継いでいた兄が33歳で死亡。
田畑は次男だったため、本来なら実家を継ぐはずだったのですが、
母親の鶴の一声で、三男の弟が継ぐことに決定。
母親は田畑が子供の頃、九死に一生を得たことから、
彼は何か成し遂げる人物になるだろうと期待したらしいです。
なかなかこの時代、そんなことを考える女性はいないと思いますが、
裏を返せば体が弱かった田畑はあまり長生きできないと考えたのかもしれません。
まだ身を固めておらず、子供もいなかったので、早死にされては困りますからねw
とはいえちょっとネタバレしてしまうと、田畑はこの時代の男性では、かなり長生きの方でしたw
▼にゃんだにゃんだ
そしていよいよアムステルダムオリンピック。
人見は当初、あまり乗り気ではなかったようですね。
アスリートとしてはめきめき頭角を現していたのに、
容姿に対する罵声に耐えられなかったのが、乗り気になれなかった原因でした。
正直、人見役の菅原小春はきつめの美人ですが、本物の人見はとても美人と言えるような
容姿ではなく、体つきだけでなく顔も男のようでした。
しかし二階堂トクヨの励ましにより、出場を決意。
このトクヨ、ドラマではかなりエキセントリックな人物として描かれていますが、
彼女の主張には共感できる部分が多く、考え方が先進的だっただけで、
ごくまともな人物だったのではないかと思います。
一方、せっかく金策に成功した田畑ですが、会社からオリンピックの取材の許可が下りませんでした。
スポーツ部だったら行けてたでしょうに、何故政治部にしたんでしょうねw
まぁそのおかげで高橋大臣にも会えたし、何か考えがあってのことでしょうか。
政治部は新聞社の花形でもありますしね。
田畑は人見と対面しますが、相変わらずKYで、怪物怪物と連呼。
しかし彼の言い方には何故かまったく嫌みがないんですよね。
今なら絶対炎上してるでしょうけどもw
田畑は現地から送られてくる記事を会社に泊まりこんで待機し、
来ると「にゃんだにゃんだ」と起き出してきてましたが、あれも浜松弁なのでしょうかw
ちょっと可愛いと思ってしまいました。
▼日本人女子初の銀メダル
世界新記録を出し、100m走でメダルを期待されていた人見ですが、
プレッシャーに押しつぶされたのか4位に甘んじる結果となりました。
監督も記者も、プレッシャーにしかならない言葉しかかけないんだもの、あれはだめだわ。
結果を受け、人見は当初予定になかった800m走への出走を決意。
今だとどれに誰が出るのかは、オリンピックが開催される前にきちんと決められていて、
大会中に突然出ることなんて不可能ですが、当時はまだ緩かったんですね。
人見の「女だからこそこのまま帰れない」というセリフで、
「男ならここで逃げの一手だけど、女にはそんなことはできはしない」という
ピンクレディーのサウスポーの一節を思い出してしまいましたよ。
昔は「なんで?」と思ったものだけど、今になってやっとその意味が分かりました。
監督や他の選手達にアドバイスを受けるも、人見自身は800mを走ったことがありません。
それなのに圧巻の走りで何と銀メダルを獲得。
このレースのシーンが今回の一番の見所でしたね。
思うに今回のサブタイの「暴走」は、田畑ではなく人見の走りのことだったと思います。
人見は誇らしげな顔でトクヨと会い、シベリアを食べるシーンが印象的でしたが、
ここでしたっけ、人見があと3年で死ぬというナレーションが入ったのは。
クドカンたまにやりますよね~、肝心なことをナレーションでさらりと言わせるやつ。
史実ですから分かってはいることですけど、あそこじゃないでしょ、って思いました。
銀メダルまでしか取れなかった高石に、鶴田が取った金メダルを突きつけ「輝きが違う」などと
KY発言したり、生命線を伸ばそうと刃物を持ったマリーに襲われそうになるシーンなどは、
非常にクドカンらしいシーンで笑わせてもらったんですけどね。
▼替り目
これは、古今亭志ん生の十八番の噺だったようです。
そういや今回のナレーションは、志ん生とごりんだけだったかな?
若い頃の孝蔵は出てきませんでしたね。
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- miumiu
- 2019/07/09 22:15
- めぐみんの目にも涙だな!
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- めぐみん
- 2019/07/09 19:29
- 人見が帰国後にラジオ放送で話をしてる所で涙してしまったぞ~!
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