私は当時は子供だった事もあったので其のアイヌの老人や大人達の
言っている伝承も説明も意味が解らなかった。

唯其の議題が出た時からの苦悩が次第に大きく深刻になって行っているのは
何気に傍に居て子供ながらに伝わってきた。

そして私に何を言われたのかもどうしてそうなるのかも
ほとんど理解が出来なかった。

其の伝承は要約されたり、省かれたり、或いは前後の詳しい所は
教えられなかったり、何か沢山の事を私に隠されて教えられた。

其れは子供の年齢だから私にしか出来ない事。

詰り私が長生きして其の時に成ると其の意味が解る事。

アイヌの今７０歳以上の人達は恐らく其の当時の事を覚えていると思う。

だが其のアイヌの人達にも隠されて勿論私にも隠されている重要な事が
在る事を私は感じていた。

其れはひっそりと非常に少ない人の時に私に聞こえない様な所を選んで
しかもアイヌ語で話されて、
更に他のアイヌの大人達が来たら其の話はしなくなった。

其れ以上にアイヌが北海道に住んだ時から其の伝承が伝わっている事が
不思議だったし、
其れは何にもまして重要な事だったようだ。

「決して混ぜてはいけない『血』」と言われて
結婚して混ざる事は子供でも何となくお父さんの持って居る血と
お母さんが持って居る血が合わさって子供の血液型が出来ると
言う事は何となく解った。

だが其れとは違うとても「悪い血」の意味が解らなくて何度も聞いた。
「神を裏切る『血』」「神に反する『血』」そして「悪魔の『血』」と
軽く考えている私にしっかり覚えさせる為なのか
其れが本当の伝承を全部知ると出て解る事なのか
だんだん怖くなって来た。

私の家は神棚が在って仏壇が在る普通の家で在る。

神様の事もご先祖の事も何となくわかる。

家に代々伝わっている物も在った。

だが其れ以上前の前のず～っと前から伝わっている事の
とても大切だから伝わっている事も言われた。

そして一番の疑問は其の「悪魔の血が混じってしまったアイヌ」は
其の恐ろしい変化したアイヌをアイヌ自身が買える事が出来ないと言う事。

だから其れを指摘して多くの海外の人類学者も含めて
全ての神を信じる物がアイヌからそれらの「忌み嫌う卑しい物」を
排除しなければならない。

其れを伝えて欲しいと言う事。

そして今のアイヌの「子供でも其れは無いだろうと解る、自分がアイヌだと言えば
アイヌになる」等と言う馬鹿な事さえ、
今のアイヌは其れを正す事が出来ないと言う事実。

其れ以外に少しずつ私は色々な事を知る度に
まるでアイヌの御爺さんが私に何か魔法をかけて
其れが思い出す様に思い出した。

何故アイヌの人は其の悪い血の人と結婚するの？
其の質問に私は教会に通っていて
「悪魔は人の姿をして耳触りの良い言葉を言って近づいてくる」で
アイヌの御爺さんの顔が浮かんだ。

御爺さんが何かそう言っていたと思う。
幾ら其れを言っても若者たちは「自分達は信仰を捨てない。
何処へ行ってもどんなになっても神を敬う」と言う様な事を言って
此の地を離れる事になった様だ。

だが、今のアイヌの惨状はではどうなんだ。
「自分がアイヌと言えばアイヌに成る」と言うこんな陳腐な
現状でさえ変える事も止める事も出来ない。

一体[其の恐ろしい「血」」とは何なのだ。

そして其の血が混じっているかどうかをどうやって見れば解るのだ？

だが、アイヌの御爺さんはずっと時が縦は其れが出来る時が来る。

今私達は自分の遺伝子も其の他の遺伝子も知る事が出来る。

そして「其の血」が混じる前のアイヌの遺伝子も調べられる。

すると今のアイヌと称している人達の総ての遺伝子を調べると
其の違いが解る。

今なのだと其の時其の時によってアイヌの御爺さん達が
私に言った事が解る様になって来た。

そして私は引きつけられる様に「ユートピア」と言うドラマを見た。
そうだ、アイヌの伝承以外に「ナチスの自分達が一番」と言う
考えでは無く、「血」が解明されて「犯罪を起こす複数の因子」が
解明されて、其の血に反応して其の血を持った物の細胞を破壊する
薬を作ってグローバル化された地球上に其れを広めると言う
思想の持ち主と其れに反対する者、其れに反対しても説得されて
賛同してしまう者等」のドラマを見た。

詰り「悪魔の血」も解明できるだろう。
詰り其のアイヌの伝承の意味も「其の血」も今なら解明できるだろう。

あの子供時代から何十年もかけて少しずつ少しずつ
理解できてきた。

多分其の伝承を唱えていたアイヌの人達でさえ解らなかった「遺伝子の解明」も
今は出来るのでそう言う意味だったのかと理解できるだろう。

そして私よりアイヌの７０代８０代の人達の方が其の伝承に詳しいだろう。

当時子供だった私より当時若者だったひとたちや大人だった人達の方が
理解できているだろう。

此の伝承はもしかして、ダビンチコードなんかよりももっと凄い事が
在るのかも知れない。

旧約聖書の預言の書よりも何が意味があるか
繋がっているのかも知れない。

北海道は既に縄文人が住んで居た。
アイヌが先住民族で無い事は歴史的史実である。

其れ以上に「アイヌと言えばアイヌに成れるアイヌ」等「民族」と言えるのか？

こんな奇妙な陳腐な主張を世界中が知ったらどれ程の笑いものになるだろう。

其の今の現状をアイヌ自身が変える事が出来ない現実。
本当にそんな馬鹿な事が目の前で起きている。