国家諜報局777号「空と海の間で」
- カテゴリ：自作小説
- 2019/02/02 16:42:23
さて、カジノでの、「ラルゴ」への宣戦布告めいた争いから何日か過ぎ
「速水」たちとラルゴはにらみ合いを続けている、表面上は、平和に見せかけているが、裏では戦闘用意のままである、「竹中」「俺達にも、空軍めいた航空機が、一つあるといいよな、早くこちらに来てほしいぜ」と払下げ航空機の値段を見ている
「今野」「他に、パイロット資格が、ある奴と言えば、速水とキューぐらいかな」
「竹中」「俺も入れといてくれよ、海軍のパイロット資格保持者だからな」そこに、調理場からエプロン姿の「新妻」が顔を出す、本日のギャリソン・レーション、担当である、「ギャリソン・レーションとは、（garrison＝守備隊・駐屯地）や兵食（へいしょく）と呼ぶものである」
「新妻」「おーい、定食できたぞ、テーブルを広げてくれ」と皆に声を掛ける
「竹中」「おいまた、陸式のやつかい、たまには、カレーも出せよな」
「新妻」「仕方ないだろ、男所帯で、種類もないからな、カレーは海式のときだぜ」
「今野」「ふたりともくいもんに関しては、やり合うな、そういえば、速水は、今頃空の上かな、アメリカ合衆国の、フロリダまで、キユーの操縦で、飛行艇に乗って飛んでいるはずだ、なんでも、A-1 スカイレイダー（Douglas A-1 Skyraider ）を、引取に、むかっているはずだぜ」
「竹中」「何、A-1 スカイレイダー（Douglas A-1 Skyraider ）だと、あの、本機の兵装搭載量は当時、「キッチン以外に運べない物はない」と評された。それを受けて朝鮮戦争では、流し台を翼下に『兵装』として搭載・投下し、「キッチンも運べる」事を証明した。そのためベトナム戦争の際には「もはやこの機体が搭載したことがないのはトイレくらいのものである」と言うジョークが生まれ、「それならば」ということで「信管を取り付けた便器」を搭載して実戦で投下し「搭載したことがないものはない」事となった。
さらには、「もう積めないのはバスタブだけだ」と言う話の流れになり、実際にバスタブを搭載して出撃しようとした兵士もいたそうだが、上官に発覚し未遂に終わっている。 という、使い勝手のいいやつか
そして、その頃、フロリダから、A-1 スカイレイダーを、国籍マークを、消して、民間機塗装にしたものが、速水の操縦で、キューバに向けて、飛び立って行く 続く
