橋
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/12/19 22:21:55
あなたとよく行った橋に
偶然あなたを見つけた
それは公園の片隅の小さな赤い橋
体が動かなかった
あなたは一人じゃなかった
そう 当然かもしれない
もう別れて1年半
傷も乾いてしまうほどの時
なぜまだ抱えているの
なぜ吹き飛ばしてしまわないの
私は背を向けて歩き去った
背を向けて 背を向けて 背を向けて
思い出も振り落としたかった
思い切り速足で歩いても
何もこぼれはしない
愛し合っていた私達
何故壊れたんだろう
それはあの時は分かっていたはずだった
今はをの理由が分からない
まだ愛しているのか
愛って何
自然に生まれて自然に壊れるの
そっとそっと手のひらに乗せて
暖かな日差しを通してみる景色
そこに愛があると思っていたのに
もういいわ
もう帰ろう
私だけの涙の部屋に
私だけの私を知る部屋に
もう私を許そう