カレンダー
- カテゴリ:小説/詩
- 2018/12/04 10:50:20
カレンダーが最後の1枚になる
12枚あったはずなのに
どこにちぎれて飛んでいったのだろう
全然気づかなかった
幸せだけを見ていた
あなたの買ってくれたカレンダー
同じものをもう一つ
あなたの部屋と私の部屋に
いつも眺めていられるように
そんな空間が好きだった
飛んでいったカレンダーの端切れを
呼び戻して貼り付けても
もう戻りはしない
亀裂が入ったのも心と同じ
もう後には引き返せない
話して欲しかった
あなたが去る本当の理由
私のどこが悪かったの
私の何が嫌いだったの
それがあなたを傷つけたの
もう一度だけ会えたなら
私は何を伝えたかっただろう
もう利用など聞いても仕方がない
攻めて欲しかったものは
あなたの微笑みと暖かな胸
かなわないことばかり
浮かんでくるけれど
そこから卒業しないと前にはいかれない
分かっているの
分かっている
1枚残ったカレンダー
やがて最後の1日が来る
消え去っていった半年
記憶から去る事はないけど
やがてそれも風に乗る