悪魔なので邪神を育てる事にした 12話
- カテゴリ:自作小説
- 2018/10/25 21:24:56
~ 開戦 ~
会議の閉会から30分程たった頃、ルシファーから宣戦布告がされ、その後を続いてベルゼバブ、サタンと続いた。
魔界の貴族も全て魔王側に与し、邪神様に味方しているのはバアルの他バルバトスの率いる神殿防衛隊30軍団のみである。
※1軍団は3万です。
魔王連合軍5億の戦力に比べれば、余りにも脆弱な組織としかいようがない。
バルバトス指揮下の兵の中には、武器を捨てて逃亡するものもあらわれる始末である。
そしてその時は来た。
宣戦布告から5分もしないうちに魔王連合が神殿に押し寄せたのだ。
空を飛べる悪魔が魔法の弓での攻撃を皮切りに、次々と陸を駆けてくる魔馬の軍団。
残った神殿防衛隊は、神殿の周りに配置されている砦に篭り、攻撃を避けるだけで手一杯の状態。
砦内部では邪神様に祈る者、兵糧をより安全な場所に移動させる者、空から陸から来る攻撃を少しでも弱めようと負傷するもので溢れた。
だが、邪神の趣味で作った砦はインチキな位丈夫で、攻撃を緩めようと外に出るもの以外すべてを守っていた。
神殿自体も扉を閉ざせば強力な魔法の攻撃でもビクともしない。
バルバトスは自らの能力、未来を予見する力を発揮し、兵の配置を万全にするため念話で指示を出していたが、それでも魔王連合の中の悪魔にはバルバトスと同じように未来を見通す力を持っ者や、勝利の女神から悪魔へと落とされた者も多くいる為、戦場は膠着状態となった。
まぁ、普通であれば直ぐに砦が落ちてもおかしくない状態なのだが、邪神様が趣味で作った砦や神殿が余りにチート過ぎる防御力を持って居るからだが。
しかし膠着状態も長くは続かなかった。
ルシファーの部隊が人間界から兵器を持ち込み、砦や神殿を攻撃し始めたのだ。
空からは魔法の矢ではなく、B52爆撃機が燃料帰化爆弾やMOBA(核弾頭の次に強力と言われる爆弾)を雨の様に降らせ、陸には衝撃波を放つ魔剣や魔法弾、火炎魔法、水魔法等様々な攻撃を仕掛けていたものに変わりM1エイブラムス戦車が登場し、120ミリ劣化ウラン弾をガンガン打ち込んでくる。
その時、邪神様は思い出した。
『あっ、スーパー海物語IN沖縄2のマリンちゃんのフィギュアをゲーム部屋に置いてきちゃったのじゃ』
それは邪神様がバアルに内緒でAmazonにて128500円(送料500円)で購入した秘蔵の品である。
バアル達が、MOBAの被害を少しでも和らげようと苦戦している隙に、邪神様はこっそりセーフルームから出て、遊戯室(ゲーム部屋)に移動した。
その時、バアルの集中力が切れた合間を縫って爆弾が神殿の屋根に落ちる。
丁度遊戯室の上だ。
邪神様がマリンちゃんのフィギュアに手を伸ばしたその時であった。
ポトリ
邪神の神殿はインチキなほどに丈夫である。
が、流石に核兵器の次に強力と言われる爆弾の直撃にフィギュアの棚がほんの少し揺れた。
そして悲劇は起こったのだ。
邪神様の秘蔵の品、パチンコ海物語のマリンちゃん沖縄バージョンのフィギュアが落ち、その衝撃で首がもげたのだ。
「わ、我のマリンたんが・・・」
プチッ
邪神様の何かが切れる。
丁度その頃、小田急電鉄と名鉄、広島と岡山の路面電車が謎の停電により運行が止まってしまった。
そうして魔界に雷雲が急速に湧き上がり、邪神様は神殿の屋根をするりと通り抜け空中に浮かび上がる。
「そうか! 邪神様が雷を使って力を得ようとしているのか!」
雷雲の発生でバールはとっさに判断し、バール自体も雷雲をある程度操れることから力を尽くした。
そこにルシファー軍のF-22を筆頭にF-35、Su-47、S-47等の戦闘機が集まり、邪神様を攻撃する。
ピカッ!
1激のイカヅチが邪神に落ちた。
その途端、邪神はさらなる力を使い雷雲を巨大化させ瞬時に何千、何万の雷を自らに集めた。
戦闘機から発射されたミサイル、バルカン砲などの弾はその余波だけで吹き飛ぶ。
そして更なる雷を呼び起こし、ついに億単位の雷を体に集めた邪神は巨大化したのだ!
そう、30センチくらいの大きさだった邪神様が、50センチに成長したのだ!
しかしあまり大きくならなかったのと、有機体の体の為レーダーで追跡は出来なかったのだが。
スパパパパパパパン
凄い破裂音がした。
邪神様が一気に加速したため、音速の壁を7つも破ってしまったのだ。
マッハ2.5しか出ない戦闘機では、マッハ7を超える邪神様を追跡できず、あっという間に引き離されるだけでなく、幾つもの戦闘機が衝撃波で墜落する。
邪神様はさらに加速して、秒速5万キロメートルにまで達した。
そしてまずベルゼバブの居る魔界大陸に0.005秒程度で到着すると、ベルゼバブに向かって叫んだ。
「前回は手加減したが、今回は許さんぞ!」
邪神様の前に複雑な魔法陣が現れたのだった。
邪神はJRを止めたくない理由があったに違いないです ヽ(゚ω゚=)
多分ゲームに関係してると思う。
そう言う設定と言う事でw