悪魔なので邪神を育てる事にした 11話
- カテゴリ:自作小説
- 2018/10/23 21:19:31
~ 第二次魔界対戦 ~
「そこに居るのは誰!」
パイモンが話を聞かれたのを気にしてか、イラ立ちまぎれに声の聞こえた方に怒鳴る。
「美人が怒るとメチャ怖いのぅ。 そう怒るってばかりおると小ジワが増えるぞい」
「あなた誰なの? ここはタコヒラメ風情が来ていい所じゃないのよ」
「もう忘れたてしまったのか。 残念じゃのぅ。 我じゃよワ・レ♡ 邪神たんなのじゃ キャピ☆」
魔界に激震が走った!
邪神戦争で9999と言う圧倒的なレベル差をもって力でねじ伏せていた魔王や魔界貴族達が、レベル4のタコヒラメになってしまった邪神を見てしまったためだ。
『いかん! 何とゆう間の悪い時に出てきてしまったのか! このままでは恐れていた反乱分子の復活に繋がる!!』
「アハハ 何このタコヒラメ。 これが邪神ですって? サタン様も我が主であるルシファー様もレベル666、ベルゼバブに至ってはレベル999にもなるわ。 今のタコヒラメなら童でも容易く魔界を制圧出来ますわね」
バイモンの発言に四天王も魔界の貴族もどよめく。
素早く会議場を出て行く者も相次いだ。
バアルが苦労してレベルを666を維持していたのも、サタンやルシファーに対抗するためであり、それは邪神様が後ろ盾となって居る事で魔界を平定させていた事実である。
邪活でレベルアップさせ、魔界にお披露目したかったのも、このような事態を避ける為だったのだ。
しかしもう遅い。
タコヒラメになった邪神様の登場で、その権力の座が一気に瓦解したのだ。
確実にこの後直ぐ、魔界の悪魔どもが神殿を急襲するに違いない。
バアルもこうしてはいられない。
いくら邪神様が簡単にレベルアップが出来るとはいえ、第二次魔界対戦が始まるのは火を見るより明らかなのだ。
直ぐにでも神殿の防衛を臨戦態勢にしなければ!
こうして会議は大混乱のうちに閉会した。
バアルは急いでいた。
邪神様を小脇に抱えながら、神殿の防衛を一手に引き受けているバルバトスに指示を出し、神殿の宝物庫からこの世に数少ないオリハルコンの剣や盾、鎧が、神殿防衛隊に配備される。
オリハルコンは邪神様の趣味で作ったものなので、他の魔界の者達は持って居ない超合金である。
ダイヤモンドより硬いだけでなく、アルミより軽いのに空間固定の魔法が掛かっている為、100グラムのオリハルコンの質量は50トンのタングステン鋼に匹敵し、たとえ74式戦車の105ミリ滑空砲の攻撃でも防ぐ事が出来るのだ。
『これで少しは時間が稼げるかもしれない』
「なにを慌てておるのじゃ?」
「誰のせいですか! 誰の!」
「なんじゃ、また我が悪いと言うのか。 おぬしは本当にジョークのわからん奴じゃて」
「邪神様のジョークで戦争が始まるかもしれないのですよ! 少しは反省なさい!」
ゴチン!
バアルは涙目で邪神様の頭に拳骨を叩き込んだ。
ぷしゅ~ という音がして、空気が抜けたように潰れる邪神様。
それでも邪神様を守るべく、半泣きで邪神様を抱えてセーフルームに入れる。
神殿のセーフルームは人間界の核シェルターよりも頑丈に作られているからだ。
邪神様はお気に入りのオモチャをセーフルームに持ち込んでフィギュアを棚に並べたり、プレステ4で遊んだりし始めた。
『何としても邪神様をお守りしなくては』
事態はバアルの予想よりも早く動いていた・・・
74式は可愛いキャラなので使ってしまいます。
きっと鳴き声がするとしたら「ニャー」です ヽ(゚ω゚=)
そう言えばまりあさんは74式に乗っているお方がおいででしたね (*´ω`*)<カッコイイ
吹いた