✪ 光る
- カテゴリ：30代以上
- 2018/10/21 21:09:52
あの人とドライブしたのは、
たったの二度きりだった。
一度目は、雨で送ってくれた時。
二度目は、湖を見に行った時。
すべてがきれいで、ありのままだった。
私はなぜか、
これっきりだと思っていた。
心の中ではとても、神妙にしていた。
何もかもに、意味をみつけていた。
あの人がすこし迷った後、歩いて行った方向。
あの人が選んだ色の服、
あの人がチョット休もうと言った時間、
私は胸にきざみつけた。
光る湖を見てた時の私の手が、
あの人の手に、
さっと触れた時。
思わず手を引っ込めた私を、
あの人がどう思ったか。
それとも、何も思わなかったか。
あなたがおこるほど悪い子になって。
いつまでもあの恋を忘れられないと、
あなたへも私へもひどいことを言った、
さよならの手紙。
なにげなくかわされた最後の手紙を、
今もまだ泣きながら思い出す私。
訳もないのに、涙が止まらなくなる.｡.:*･゜(´＾｀)゜･*:.｡.