悪魔なので邪神を育てる事にした 10話
- カテゴリ:自作小説
- 2018/10/21 20:39:51
~ 会議の行方 ~
当面は魔界の者だけで会社を切り盛りせねばなるまい。
軌道に乗ってから人間を雇うとしよう。
それに裏の邪活。
すでに人間界では戦闘などに必要なレベル上げがほぼ意味をなさないことがわかって来た。
邪活としては人間の欲望を満たし、信者や良質な魂の確保となるわけだ。
それには口の堅い人間を探し、一定期間ごとに定例会を開いて望みをかなえる集会場も必要だな。
人間が叶った願いを虚偽申告した時の為に、嘘を見抜ける魔族も必要か。
バルバトスの言う様に大規模だと悪目立ちするだけでなく、虚偽申告を見抜ける魔族の不足と言うのもあるだろう。
古今東西人間の欲望は悪魔からすれば、毎回呼び出しされて叶えてきたものだ。
その殆どが『金』『人間関係』『知識』に関することが多い。
ある程度の悪魔であれば、邪神様に頼る事もなく悪魔だけで叶える事が出来よう。
後は魔界にいる他の悪魔に声を掛け、会議を開いて実行するのみである。
急いでバアルは『邪活会議』を開くために、使い魔を各方面の古参悪魔や魔界の貴族を呼び出す通知をした。
しかし会議は開かれたものの、予想外の結果を招いた。
まず魔王クラスのベルゼバブやサタンに留まらず、ルシファー、アスタロト、イフリートも欠席。
理由は邪神と戦った際敗北した時から、魔界魔奥に引っ込んでいるからとバアルは思い込んでいた。
出席したのは一部の貴族クラスや、魔界四天王だけと言うメンバーである。
そして魔界四天王、アマイモン、オリエンス、パイモン、アリトン等からは衝撃の事実が発表されまくった。
「バアル、今更邪活で人間界に出るなど遅すぎる行動としか言いようがない」
「その通り、我ら四天王ですら魔界の四方を守る故、軍事の機密費を使い魔王の監視だけでなく、人間界にも工作員を多く送り込んでいるのだ」
「実際四天王だけではないわ。 我が至高の主も人間界で活躍しておられますのよ」
「人間界で大規模な企業を運営している事など普通だ」
更に魔界の貴族からは恐ろしい報告も出された。
「パイモンの主ルシファーは、確かアメリカの穀物メジャーの総裁のふりをして後ろで操ってるよな」
「ああ、あそこは世界5大穀物メジャーなのに、株式の全部を家族関係が保有し、 19世紀からずっと同族経営を続け、徹底的な秘密企業を続けていたな。 そして何度も経営者が死んだふりをして息子や孫に引き継がせるように見せかけ、偽装して本人が財産を引き続けておる」
「普通はバレそうなものだが、不思議と誰も何も言わんよな」
※これは空想の話なのでアメリカにある株式非公開の同族経営秘密主義の、どう言う経営をしているのか一切公表されていない穀物メジャー、カー〇ルとは関係ありませんw
衝撃の報告内容だ!
それに神殿以外の魔界の四方を警固している四天王も、機密費を使い人間界の軍需産業に入り込んでいるだけでなく、各国の軍隊にスパイを送り込んで人間界の行動を把握して居たのだ。
知らなかったのはバアルの様に魔界の内政で手一杯だったり、神殿の警護を他の魔王などから侵略されるかも知れないと、人間界の情報に疎かったメンバーだけだったのだ。
そこで尚且つ魔王ルシファーの右腕と呼ばれる大貴族、サタナキアからの爆弾発言が飛び出す。
「所詮邪神など、我が至高の主ルシファー様の様に、人間界で世界中に影響を及し続ける事など今更無理なのだ。 邪神は日本と言う国に拘り続けているしな。 それに日本には18万以上の宗教法人が乱立しておる。 その数は日本全国にあるコンビニの店舗数の実に3倍。 法人化されていない宗教も含めればいくつあるかもわからん」
更に追い打ちでルシファーの部下で四天王の1人パイモンが追い打ちをかける。
「邪神が人間界に出てくると言うならば、童も黙って見てるわけにはいかないわ。 ここに来てないルシファー様の息の掛かった貴族を動員して阻止するわよ」
余談だがパイモンは魔界きっての絶世の美女であり、ルシファーが魔界での人気を支える要因となって居る。
邪神戦争以後ルシファーやベルゼバブは邪神の地位を狙っており、その為内政に苦労していたバアルはもとより、神殿警護のメンバーも人間界に行く暇がなかったのだ。
会議が小康状態に入ったその頃、会議室の物陰から小声で何やら話している声が聞こえてきた。
「ここで我がカッコよく登場したら、皆我にひれ伏すかのぅ?」
「それナイスアイデアでんな!」
「それでは変身するのじゃ」
シャキーン
「ちょ それなんでんねんw」
「仮面ライダー・ジオウじゃよ」
「そんなん誰も知りませんよってw ここは邪神はんの好きな艦これの朝潮ちゃんか、まるゆちゃんでっしゃろ」
「相変わらずガチロリじゃのぅ。 そこはヲ級たんか、大和ちゃんであろう?」
「フヒヒwサーセン でも邪神はんもレアキャラばっかでおまw」
小声で話していても邪神様と人狼のディクの会話はダダ洩れだった。
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この物語はめっちゃフィクションです。
基本邪神の設定を面白おかしくさせる為に適当に考えました。
神様仏様を信じている人ごめんなさい <(_ _)>
あと最近テレビ見たりとかゲームしてないので、
必死でネット使って資料検索しますが、間違ってたらすみません。 <(_ _)>