悪魔なので邪神を育てる事にした
- カテゴリ:自作小説
- 2018/10/01 20:52:37
~ 邪活開始 ~
「邪神様・・・ そろそろ人間界を制圧しませんか?」
「メンドクサイのじゃ」
「・・・」
「しかし最近の人間界は娯楽が多いうえ、ガチャとか危ない課金もあり本当にハマって危ないのぅ」
「邪神様、お食事も用意しておりますゆえ、間食もほどほどにいたしてください。」
私は悪魔、悪魔バアル。
そして今目の前で「ぽてち」と言う謎の食物を食べながら、人間界の「ねとげ」と言うものをやっているのは邪神様である。
邪神様は人間が生まれる前から存在したと言われ、名前もその時代によって色々な名前が付けられた。
私が悪魔として誕生し、力を付け魔界を制しようとしたした時、邪神によって返り討ちにされ、その後隙を伺い邪神を倒す事を目論見下僕となった。
それが人間の世界で数百年前の話である。
が・・・
邪神を倒そうと下僕となり隙を伺っていたのだが、正直強すぎる邪神様に隙などなく、しかも魔界を統べるやる気もない上、魔界を制する邪神様に使えていれば何の不自由もなく、魔界での政務は私に投げっ放し。
邪神様に負けたとはいえ、実質魔界を仕切っているのは私である。
その後魔界より人間界に興味を持ち、邪神様を利用して人間界を制圧、その後人間界でやりたい放題する事に自分の意義を見出したのだ。
「邪神様、お食事をする前に一度湯あみをしてください!」
「え~、だからめんどくさいんじゃ~」
「面倒って、手がベタベタだし、お体も食べかすだらけじゃないですか! 私をコテンパンにした時の威厳はどこに行ったのですか!」
そう、上位悪魔である私のレベルは666。
力も魔力も人間どもとは桁が違う。
邪神様も昔はとてつもない力を持っており、レベルで言うと9999もあった。
しかし数百年も魔界の奥に引き籠り、食っちゃ寝していたからだろうか、現在のレベルは4である。
以前の邪神様は神々しくも恐ろしい姿をしていたが、現在はタコの上にヒラメをくっつけつぶらな瞳をしたへっぽこな生き物になっている。
たまに焼いて食ってやろうかと思う事も多い。
だが腐っても邪神。
本気を出せばきっと以前の様な神々しくも禍々しいお姿に戻ると信じている。
と言うかなってもらわなくてはならない。
「さぁさぁ、邪神様の好きなお風呂金魚セットも用意してありますよ。」
「しょうがない、お風呂に入るか。 で、夕飯はなんじゃ?」
「はい、オードブルとしてドライアドの実のダンプリング、スープは若いニンフの生き血から作ったべへモスのスープに、メインティッシュは若ドラゴンの・・・」
「もういい! 食べ飽きた! 今日はシーフードヌードルが食べたいのじゃ! 直ぐに用意せい!」
最近邪神様は人間界のじゃんくふーどなるものに御執心されている。
どう見てもお体に悪そうなのだが、ガンとして譲らない。
それだけならまだしも、人間界のいんたーねっとなるものまで魔界に引き込み、日がな一日「ねとげ」三昧である。
「邪神様、お風呂に入る時はぴーしーの電源を切ってください。」
「今いい所なんじゃ! 今日やっているのはネトゲではないから、セーブ箇所まで移動しないといかんのじゃよ」
そう言えば少し前、人間界のア〇ゾンなる所から荷物が届いていたな、と言うかどうやって魔界の王城まで届いたのか不思議である。
黒い小動物の絵の描いた人間界の配達は、魔界まで品物を運んでくるとはいい度胸している。
「今日はなんのげぇむをなされていたので?」
私は邪神様をお風呂に入れ、頭からお湯を掛けながら世間話をしている。
「うむ、ゾンビをやっつけるゲームじゃの。 少し前に人間界で流行っていたものらしい。」
「ゾンビならその辺にウロウロしているでしょう? なにもげぇむとやらで倒すことないのでは?」
「おぬしは解っておらぬな、ゾンビは脳ミソまで腐っておる故いい場所に隠れて突然出て来なければドキドキしないのじゃ、そこらの野良ゾンビでは味わえない良さがあるのじゃよ。」
と言うか今の邪神様ではレベルが低すぎてゾンビにワンパンでやられそうなので、十分ドキドキしそうなものだが・・・
「まことに最近の人間界は面白いものが溢れておるわ。」
「しかし何時までもそのように自堕落な生活をなされていては、人間界はおろか魔界でも地位を失いかねません。 なにとぞご自身を鍛え直して下さる様お願い申し上げます。」
「しかしのぅ、すでに人間界では邪神など人気が無いのじゃ。 RPGでもラスボスは魔王が相場じゃし、ゾンビの方が我より人気じゃしのぅ。 しかもあいつら人間どもは核兵器まで持っておるし。」
「・・・」
私はこの時誓った。
このままではいけないと。
神より格下の王が人気とはあまりに情けない。
是が非でも邪神様を復活させ、人間どもを恐怖のどん底に貶めなければと。
こうして悪魔バアルによる邪神復活活動、邪活が始まったのだった。
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まだ慣れないので誤変換や句読点の間違い等お許しください
次回! 邪神様の秘密が明らかに!
もしかしたらもっとレベルが下がるかも?
続きは手が不自由な時に書き溜めた物が6話まであります。
なのでぼちぼちUPさせて行こうかと思いますが、遅筆なのでいつ出来上がるかわかりません。
読んでくださってありがとう。 <(_ _)>
邪活!ファイトー!!
続きを、楽しみにしているぞよ、、