西郷どん 感想文
- カテゴリ:テレビ
- 2018/08/13 16:58:21
西郷どん 第30回「怪人 岩倉具視」
NHK 日曜夜8時~
▼鶴瓶
今回は、京都編(勝手に命名)での新キャラ・岩倉具視にまつわるエピソードでした。
岩倉を演じているのは66歳の笑福亭鶴瓶ですが、
第二次長州征討直前の1865年における岩倉の年齢は42歳ですw
そして亡くなったのは57歳の時なので、掠ってすらいないですね。
子供の頃から公卿らしくない顔つきで、他の公卿から岩吉と呼ばれていたそうですが、
少なくとも鶴瓶よりはまだマシな顔をしてます。
昭和の世代ならご存知かと思いますが、500円札に写真を元にした肖像画が描かれてましたよね。
他にも写真はたくさん残されており、それを見るに萩原健一とか中尾彬なんかに
似てると思うのですが、いかがでしょうか。
まぁお2人ともご高齢ですがw
このキャスティング、脚本家の鶴の一声で決まったそうですが、
鶴瓶にしか見えないと、現段階での視聴者の評判はあまりよくないみたいです。
確かに私ももう少し知的な雰囲気のある人がいいのではないかと思ったりもしますが、
タモリに言わせると鶴瓶は腹黒い人物だそうなのでw
公卿や幕府の役人相手に丁々発止と戦った岩倉には、そのへんが合ってるのかなぁと。
▼岩倉具視
この人は実は今までも結構活躍しており、ドラマでも少し触れていましたが、
特に和宮降嫁の時にその力を発揮しました。
ただ、元々は孝明天皇と同じく攘夷派だったのです。
しかし和宮降嫁に尽力し、その結果幕府とパイプができたことにより、
過激な尊皇攘夷派からは公武合体派と見られてしまうようになりました。
そして一時的に朝廷の周辺で尊攘派が力を得た時に、天皇の近習を更迭され蟄居に追い込まれます。
そして明治維新の前年までの5年間、岩倉村で蟄居生活を送ったのです。
なので今はその途中ということになりますが、禁門の変で過激な尊攘を唱える長州が失脚、
その後少しずつ息を吹き返し、志士たちと交流するうち倒幕派に転換したのです。
ですが、孝明天皇が存命中には、蟄居を解かれることはありませんでした。
なのでこの時点で岩倉がどの程度孝明天皇を慕っていたかどうかは定かではありません。
岩倉の行動を鑑みると、天皇個人よりも朝廷の権威を重視していたように
思えてならないのですが、どうなんでしょうね。
また西郷よりも大久保と親しかったようです。
大久保は人に取り入るのが上手な人だったということでしょうか。
維新三傑に数えられるほどの人物なのに、全国的にはもちろん地元ですらあまり人気がない
大久保ですが、西郷がプロパガンダを掲げそのカリスマ性で人を惹きつけた人物だとすれば、
大久保はその裏で面倒事を引き受け、確実にこなした抜け目のない人物というイメージがあります。
確かに人を惹きつけるのは前者ですが、私は人間くさい後者にもとても魅力を感じるのです。
今回の大河に限ったことではないですが、最近の大河は史実にあまり忠実ではありません。
なのでドラマを鵜呑みにすると間違ったことを覚えてしまう可能性があるので、
私は感想を書くにあたりいろいろ調べて事実確認をしています。
ただ全然無視というわけでなく、そこそこ忠実な時もあるんですよね。
特に幕末はそれ以前よりかなり史料がたくさん残っているので、
史実にこだわってばかりいると、脚本家の自由度がかなり低いというデメリットもあります。
せごどんの成長っぷりは、ドラマを見ている限りでは、
実力より名前が先走った印象が否めないんですよね。
島にいる間に志士の間ですっかり存在が伝説化してしまったという感じ。
ですがやはり本人にも実力があったから、名前に恥じない功績を
残せたのではないかとも思います。
この人の性格、どこからが史実で、どこまでがドラマか、
ちっともわかんないです。
残ってる古文書なんかで、少しは性格が類推できると思うんだけど、
NHKはどのへんまで忠実に描いてんのかな?
テレビドラマだから、少しは面白くしてるとおもうけど・・・。
話は違うけど、「せごどん」の初回からの成長っぷりはお見事!って思う。
あの「せごどん」がこんなに貫禄たっぷりになるとは・・・。
やっぱ、「地位が人をつくる」っていうことかな。
それなりの地位をつかめば、人はそれなりに成長するよね。
俺の周りにもそういう人いるし。逆に、責任ある地位をつかめなくて、
「泣かず、飛ばず」の人もいるしね。
それじゃ、またの「せごどん」が楽しみ!!